友人代表スピーチを2人でするなら?掛け合いで笑いを取る分担と例文

スタンドマイクをはさんで、身ぶりを交えて話す女性2人

友人代表スピーチを2人でするなら、1人ではできない「掛け合いの笑い」が使えます。1人が少し大げさに言い、もう1人が本当のことに直すだけで、会場に自然な笑いが起きます。時間は2人合わせて3〜4分で、最初のお祝いと結びは、2人そろってまじめに言いましょう。

この記事では、2人ならではの笑いの作り方と、笑いの量で選ぶ3つの分担、約3分半の掛け合いの例文を紹介します。笑いの間を崩さない立ち位置とマイクの渡し方もまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 2人だからできる笑いは3つ
  2. 笑いの量で選ぶ3つの分担
  3. 掛け合いの例文(約3分半)
  4. 笑いの間を崩さない立ち位置とマイクの渡し方
  5. 2人の練習は「笑いの場所」から合わせる
  6. 2人の掛け合いでスベりたくないときは
  7. よくある質問
  8. まとめ

2人だからできる笑いは3つ

1人のスピーチでは、話をずらすのも直すのも自分です。2人なら、1人が話をずらし、もう1人が直す役になれます。お笑いでいう「ボケ」(話をずらす役)と「ツッコミ」(直す役)です。直す人がいるだけで、会場は安心して笑えます。

1. 大げさに言って、直す

1人が思い出を少し大げさに言い、もう1人が本当のことに直します。直したあとの「本当のこと」が、新郎新婦のほほえましい姿になるようにするのがコツです。

台本大げさに言って直す例

A〇〇くんは、高校時代、学校いちばんの人気者でした。

B図書室では。

A……図書室では、いちばんの人気者でした。

2. 言い間違いを、相方が訂正する

1人が新郎新婦の小さなくせを言いかけ、もう1人がほめ言葉に言い直します。1人で言い間違えて自分で直すより、相方が直すほうが自然で、テンポも出ます。

台本言い間違いを相方が訂正する例

A〇〇さんは、昔から、とにかく頑固……

B意志が強い。

A……とても、意志の強い人です。

3. 2人で張り合う

どちらが新郎新婦と仲がいいか、どちらが先に知ったかを、2人で軽く張り合う形です。張り合うほど、新郎新婦がどれだけ慕われているかが伝わります。

台本2人で張り合う例

A結婚の報告を、いちばん先に受けたのは私です。

B私は、その5分前に聞いています。

どの形も、笑いの的は新郎新婦か、自分たち2人のほほえましい話だけにします。直す役は、強く否定せず、落ち着いた声で短く直すのが、スピーチらしい掛け合いです。相手をたたいたり、大声で突っこんだりするのは、披露宴には合いません。

笑いの量で選ぶ3つの分担

2人の分担には、3つの形があります。入れたい笑いの量と、2人で集まって練習できる時間で選びましょう。

分担進め方笑いの量練習難しさ
前半後半1人がエピソード、もう1人がはなむけと結び受け渡しの一言で1か所1回合わせれば足りる★
交互パートごとに話す人を交代する自己紹介とエピソードで2〜3か所2〜3回★★
掛け合いエピソードを会話のようにつなぐ3〜4か所立って数回★★★

時間は、どの分担でも2人合わせて3〜4分が目安で、1人のときの2倍にはしません。掛け合いは笑い待ちに加えて、セリフの交代にも少しずつ時間がかかります。3分半なら、原稿は2人分で850〜900字ほどに収めましょう。時間と文字数の早見表は「友人代表スピーチは何分?」にあります。

前半後半:受け渡しの一言で笑いを取る

1人がエピソードまでを話し、もう1人がはなむけ(門出に贈る言葉)と結びを話す形です。それぞれが自分の部分だけを覚えればよいので、準備がいちばん楽です。笑いは、後半の人が前半の話を受ける一言に入れます。

例文後半の人の受け渡しの一言

いま△△さんが話したことは、全部本当です。私が証人です。
(少し間をおく)
ただ、少しだけ控えめに話していました。〇〇さんは、もっとすごい人です。

交互:自己紹介で1つ、エピソードで1つ

お祝い、自己紹介、エピソード、はなむけ、結びを、パートごとに交代して話す形です。笑いは、自己紹介の張り合いで1つ、エピソードで1〜2つ入れます。2人の話す量がそろうので、どちらかだけが目立つことがありません。

掛け合い:エピソードを会話にする

エピソードとはなむけを、短いセリフのやりとりで進める形です。笑いはいちばん取れますが、2人そろっての練習が欠かせません。お祝いと結びは2人でふつうに話し、間の部分だけを掛け合いにすると、スピーチらしさも残ります。下の例文が、この形です。

掛け合いの例文(約3分半)

新婦の大学の友人2人が話す例文です。Aが話をずらす役、Bが直す役です。〇〇は新郎新婦の名前、△△と□□は自分たちの名前に入れかえてください。( )の中は動きの説明なので、読みません。

時間
約3分半(笑い待ちをふくむ)
人数
2人
準備物
原稿(1人1枚)、マイク(できれば2本)
難しさ
★★★

台本新婦の大学の友人2人の掛け合い(約3分半)

(2人でマイクの前に進み、そろって一礼する)

A・B新郎の〇〇さん、新婦の〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。

Bご両家、ご親族のみなさまにも、心よりお祝い申し上げます。

A新婦の〇〇さんの、いちばんの親友の△△です。

B同じく、いちばんの親友の□□です。

(AがBのほうを見て、半拍おく)

A……いちばんは、1人です。

(笑いが静まるまで待つ)

Bでは今日は、2人でいちばんということで。

A私たちは、大学の写真サークルで、〇〇さんと出会いました。

Bそれから10年、3人でたくさんの場所に出かけてきました。

A今日は2人で、〇〇さんの話をさせていただきます。

A〇〇さんは、サークルでは、伝説のリーダーでした。

B会計係です。

A……伝説の会計係でした。

(笑いが静まるまで待つ)

Bでも、伝説は本当です。合宿のお金が1円でも合わないと、〇〇さんは何時間でも数え直していました。

A「みんなのお金だから」と言って、ひとつも手を抜きませんでした。

B〇〇さんが会計だった2年間、帳簿はいつも、1円までぴったりでした。

Bそれに〇〇さんは、昔から、とにかくおせっかい……

A世話好き。

B……とても、世話好きな人です。

(笑いが静まるまで待つ)

A私が就職活動で元気がなかったとき、〇〇さんは、私のいいところを10個書いたメモをくれました。

B私は、11個もらいました。

(AがBのほうを見て、半拍おく)

A……1個、多いですね。

(笑いが静まるまで待つ)

Bそのメモは、今も2人とも、手帳にはさんで持ち歩いています。

A〇〇さんは、人のいいところを見つける名人です。

Bそんな〇〇さんが、新郎の〇〇さんを紹介してくれた日のことです。

A〇〇さんは、新郎の〇〇さんのいいところを、私たちにたくさん教えてくれました。

Bそのときの〇〇さんは、私たちが見たなかで、いちばん幸せそうな顔をしていました。

A新郎の〇〇さん、これからは〇〇さんが、毎日たくさんのいいところを見つけてくれるはずです。

Bだから、たまには新郎の〇〇さんも、〇〇さんのいいところを、言葉にして伝えてあげてください。

A〇〇さんのいいところなら、私たちがいくらでもお伝えします。

B言葉が見つからないときは、いつでも聞きに来てください。

(2人で新郎新婦のほうへ向き直る)

Aお二人が、いいところを見つけ合いながら、笑顔いっぱいの家庭を築いていかれますように。

A・B本日は、本当におめでとうございます。

(2人でそろって一礼し、席へ向かう)

この例文の笑いは4か所です。1か所目と4か所目は「張り合い」、2か所目は「大げさに言って直す」、3か所目は「言い間違いの訂正」です。4か所目の「1個、多いですね」は、1か所目の「いちばんの親友」の張り合いをもう一度使っているので、説明なしで笑いが起きます。

笑いのあとは、すぐに本人の良さへ

どの笑いも、すぐあとに新婦の良さを話すセリフを続けています。「伝説の会計係」のあとの「1円までぴったり」のように、直したあとの話を本当のほめ言葉にすると、笑いが新婦の株を上げる笑いになります。

同じ「大げさに言って直す」形を、余興の台本で長く使った例は「結婚式の余興を2人でやるなら」にあります。スピーチでは、やりとりを1つの話につき2〜3往復にとどめましょう。

笑いの間を崩さない立ち位置とマイクの渡し方

掛け合いの笑いは、セリフよりも「間」(話の途中の短い沈黙)で決まります。マイクの数で立ち方と気をつけることが変わるので、会場の担当者に早めに確かめておきましょう。

マイク立ち方笑いの間で気をつけること
2本1人1本ずつ持ち、こぶし2つ分あけて並ぶ直す役は、マイクを口元の近くに構えたまま待ち、一言をすぐ返せるようにする
スタンド1本マイクをはさんで並び、体を少しだけ内側に向ける直す一言は短いので、顔だけマイクに寄せて言う
手で持つ1本話す量が多い人が持つ掛け合いの間は手渡しせず、相方の一言のときだけマイクを相方の口元に向ける

手で持つマイクが1本しかないのに、セリフのたびに手渡しすると、間が崩れて笑いが起きにくくなります。掛け合いにするなら、2本用意してもらうのがいちばんです。

笑いの場面では、次の5つを2人で決めておきます。

  1. 笑いが起きたら、次のセリフの人が待つ。笑い声が小さくなりかけたところで話し始める
  2. 直す一言は早めに言い、直したあとに半拍おく
  3. 直された人は、すぐ次へ進まず「……」と一瞬だまる
  4. 相方を見るのは、ずらすときと直すときだけ。ほかは新郎新婦か会場を見る
  5. 笑いが起きなかったら、待たずに次のセリフへ進む

マイクと口の距離や、2人の立ち方は「漫才の立ち位置とマイクの使い方」が参考になります。笑い待ちの練習のしかたは「漫才の間とテンポの取り方」で紹介しています。

前日までに2人で確かめること

  • 持ち時間(2人合わせて何分か)と、話す順番
  • マイクの本数と種類(スタンドか、手で持つものか)
  • どちらがマイクの近くに立ち、どちらから話し始めるか
  • 笑いが起きたとき、どちらが待って、どちらが話し始めるか
  • 最初と結びに、2人でそろって一礼するタイミング

2人の練習は「笑いの場所」から合わせる

掛け合いは、通し練習を何回もするより、笑いの場所だけを先に合わせるほうが早く仕上がります。離れて住んでいる2人は、1〜3をビデオ通話で進め、4と5だけ集まって合わせましょう。

  1. 台本を読み合わせ、笑いの場所に印をつける
  2. 笑いの場所だけを抜き出し、「ずらす→直す→半拍の間」を何度か合わせる
  3. 全体を通して読み、笑い1か所につき4〜5秒待ちながら時間を測る
  4. 立って通し、スマホで撮って、直す一言が遅れたり、かぶったりしていないか見る
  5. 本番と同じ靴とマイクの持ち方で、もう一度通す

2人の掛け合いでスベりたくないときは

掛け合いの台本は、2人の思い出をすり合わせるだけでも時間がかかります。どちらがずらして、どちらが直すかを決めるのも、意外と難しいものです。

よくある質問

新郎側と新婦側の友人が1人ずつの場合は、どうすればいいですか?

交互型か前半後半型で、それぞれが自分の友人の話をします。笑いは、「どちらが先に結婚の報告を受けたか」のように、新郎側と新婦側で張り合う形が使えます。はなむけでは、新郎の友人が新婦に、新婦の友人が新郎に話しかけると、2人に向けたスピーチになります。

1人が、とても緊張しやすいタイプです。

緊張しやすい人を、直す役にするのがおすすめです。直す役のセリフは「会計係です」のような短い一言が多く、覚える量も少なくて済みます。長いセリフは、話しなれているほうが受け持ちましょう。

笑いが起きなかったら、どうすればいいですか?

2人なら、直す役が一言で受けられます。「……本当の話です」と落ち着いて言い、次のセリフへ進みましょう。改まった場なので、長く引っぱらないのがコツです。

まとめ

  • 2人なら「大げさに言って直す」「言い間違いを訂正する」「2人で張り合う」の笑いが使える
  • 分担は前半後半・交互・掛け合いから、入れたい笑いの量と練習の時間で選ぶ
  • 時間は2人合わせて3〜4分で、掛け合いは笑い待ちのぶん原稿を短めにする
  • 笑いが起きたら次のセリフの人が待ち、直す一言は早め、次の話は半拍おいてから
  • 最初のお祝いと結びは、2人そろってまじめに言う
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