友人代表スピーチは、3分前後が目安です。原稿は1分あたり300字前後で数えます。笑いを入れるなら、笑いが静まるのを待つ時間を見込んで、3分で850字前後に収めます。長くても5分以内にすると、披露宴の進行をさまたげません。
この記事では、笑い待ちを含めた時間と文字数の早見表と、本番に近い時間の測り方を紹介します。長くなった原稿を、笑いを残したまま削る手順も、削る前と削ったあとの例つきでまとめました。
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友人代表スピーチは3分前後が目安
披露宴では、主賓の挨拶、乾杯、友人のスピーチ、余興などが、決まった時間の中で続きます。友人代表スピーチの枠は、3分前後で考えられていることが多いです。3分あれば、笑いを2〜3か所入れても、エピソードとお祝いをきちんと話せます。
頼まれたときに「〇分くらいで」と言われたら、その時間に合わせます。何も言われなかったときは、3分を目安に書きましょう。
| 場面 | 時間の目安 | 笑いの数の目安 |
|---|---|---|
| 披露宴の友人代表スピーチ | 3分前後(長くても5分以内) | 2〜3か所 |
| 友人2人で話す場合 | 2人合わせて3〜4分 | 3〜4か所 |
| 少人数の食事会や二次会 | 1〜2分 | 1〜2か所 |
| 司会から「短めに」と頼まれた | 1〜2分 | 1か所 |
2人で話すときの分担と掛け合いの笑いは、「友人代表スピーチを2人でするなら」で紹介しています。1〜2分で笑いを入れた例文は、「短くても笑いが取れる友人代表スピーチ」にあります。
笑いを入れると、話す時間はのびる
笑いを入れたスピーチは、同じ文字数でも、笑いのないスピーチより長くなります。笑いが起きたら、笑い声が静まるまで次の言葉を待つからです。この待つ時間を、お笑いでは「笑い待ち」と呼びます。
笑い待ちは、1か所で3〜5秒ほどです。笑わせる一言の前におく半拍の間も足して、1か所につき5秒前後を見ておくと安心です。笑いが3か所なら15秒、文字にすると75字ほどになります。
笑いを入れるなら、文字数を先に減らしておく
笑い待ちを考えずに900字の原稿を書くと、笑いが3か所なら、本番では3分を15秒ほど超えます。笑いを入れる原稿は、はじめから笑いの数に合わせて、文字数を少なめにしておきましょう。
本番で時間が足りなくなると、笑いのあとを早口で取り返そうとして、肝心のはなむけ(門出に贈る言葉)が聞き取りにくくなります。笑い待ちの分は、書く段階で原稿から引いておくのがいちばんです。
笑い待ちを含めた時間と文字数の早見表
人前でゆっくり話すと、1分間に話せるのは300字前後です。この数字から、笑い1か所につき25字(5秒分)を引いて、時間ごとの文字数をまとめました。
| 話す時間 | 笑いの数の目安 | 笑い待ちの合計 | 原稿の文字数 | 400字詰めの原稿用紙 |
|---|---|---|---|---|
| 1分 | 1か所 | 約5秒 | 270字前後 | 1枚弱 |
| 2分 | 2か所 | 約10秒 | 550字前後 | 1枚半 |
| 3分 | 2〜3か所 | 10〜15秒 | 820〜850字 | 2枚と少し |
| 4分 | 3か所 | 約15秒 | 1,120字前後 | 3枚弱 |
| 5分 | 3〜4か所 | 15〜20秒 | 1,400〜1,420字 | 3枚半 |
笑いを入れない場合は、1分あたり300字(3分なら900字前後)で数えます。文字数は、句読点やかぎかっこも含めて数えましょう。原稿は、ゆっくり読んで笑い待ちを入れても、3分に収まる長さにしておくと安心です。
自分の話す速さを300字の練習文で確かめる
1分あたりの文字数は、人によって少しずつ違います。次の練習文は、ちょうど300字です。1回目は待たずに読んで秒数を測り、2回目は笑いの場所で3秒待って読むと、笑い待ちでどれだけのびるかが分かります。
本日は、お二人のご結婚、誠におめでとうございます。
新郎の高校時代の友人で、△△と申します。
〇〇くんとは、高校1年生のとき、同じ班になって仲よくなりました。
〇〇くんは、昔から、とにかくノートをきれいに取る男です。
授業のノートは、教科書より分かりやすいと評判でした。
テストの前には、クラスの半分が、〇〇くんのノートを借りに来ていました。
一度は、担任の先生まで借りに来ました。
(2回目は、ここで3秒待つ)
〇〇くんは、どんなに頼まれても、いやな顔ひとつせずに貸してくれました。
今日、〇〇さんの隣で笑っている〇〇くんを見て、あのころと同じ優しい顔だと思いました。
お二人が、笑顔あふれる家庭を築いていかれることを、心よりお祈りしております。
| 300字を読むのにかかった時間 | 1分あたりの文字数 | 3分・笑い2か所で話せる文字数 |
|---|---|---|
| 50秒 | 約360字 | 約1,020字 |
| 60秒 | 約300字 | 約850字 |
| 70秒 | 約260字 | 約730字 |
50秒より短かった人は、ふだんから話すのが速めです。本番の緊張でさらに速くなり、笑いの前の間も短くなりがちなので、句読点ごとに一呼吸おく練習をしておきましょう。
書いた原稿が何分になるかは、「スピーチ時間の計算」に原稿を貼ると、すぐに目安が分かります。出てきた時間に、笑い1か所につき5秒を足して考えてください。
本番に近い時間の測り方
文字数で目安をつけたら、最後は声に出して測ります。笑いの場所で実際に待ちながら測ると、本番に近い時間が分かります。
- 原稿の笑いの場所に、「◎」などの印をつける
- 本番と同じくらいの声の大きさと速さで読み、スマホのストップウォッチで測る
- 印のところでは、心の中で「いち、に、さん」と数えてから次へ進む
- 声を録音して聞き、早口の部分と、笑いの前の間が短い部分に印をつける
- 目標より15秒以上長ければ、下の手順で削る
笑いが起きなかったときは、待たずに次へ進むので、本番が少し短くなることもあります。短めに収まるぶんには、進行のじゃまにはなりません。練習では、笑い待ちを入れて3分に収まる長さにしておきましょう。
長い原稿を削る手順(フリとオチはセットで残す)
思い出を書いていくと、原稿はたいてい長くなります。削るときに気をつけたいのが、笑いの部分です。笑いの前置きになる「フリ」と、笑いどころの「オチ」は、片方だけ削ると笑いにならないので、1組として扱います。
- 今の文字数と、目標の文字数の差を出す(1,200字を850字にするなら、350字削る)
- 笑いの場所に印をつけ、フリとオチを線で結んで1組にする
- 笑いの組が4つ以上あれば、本人の良さがいちばん伝わる2〜3組を残す
- 下の表の順番で、組の外にある説明を削っていく
- 声に出して読み、オチの前に半拍の間を取っても時間内に収まるか確かめる
| 順番 | 削るもの | よくある例 |
|---|---|---|
| 1 | あいさつの重なり | 「本日は」「心より」が何度も出てくる |
| 2 | 笑いのあとの説明 | 「つまり、それくらい珍しいということです」 |
| 3 | 2つ目以降のエピソード | 思い出を3つ並べている |
| 4 | 場面の前置きや説明 | 集まりの人数や、曜日、天気の説明 |
| 5 | 自分の話 | 自分の近況や、言い訳のような説明 |
| 6 | 同じ意味の言葉のくり返し | 「優しくて、思いやりがあって、気配りができる」 |
2番目の「笑いのあとの説明」は、削っても意味が通じるうえ、残すとかえって笑いが弱くなります。オチを言ったら、説明せずに次へ進みましょう。
反対に、お祝い、名前と関係、笑いのフリとオチ、本人の言葉や行動、はなむけ、結びは残します。フリの文が長いときは、消さずに1文に縮めます。
削る前と削ったあとの例
大学のテニスサークルの仲間が、新郎について話すエピソードの部分です。削る前は約380字、削ったあとは約210字です。
新郎の〇〇くんとは、大学のテニスサークルで知り合いました。
サークルには30人ほどのメンバーがいて、週に2回、大学のコートで練習をしていました。
〇〇くんは、とにかく時間に正確な男です。
待ち合わせには、いつも30分前に着いています。
サークルの練習でも、誰より早くコートに来て、ネットを張っていました。
私はというと、いつも集合時間ちょうどに走ってくるメンバーで、先輩によく注意されていました。
ある日、私が珍しく10分前にコートに着くと、〇〇くんは私を見て、真剣な顔でこう言いました。
「どうした。何かあった?」
つまり、私が早く来るのは、それくらい珍しいことだったわけです。
今思えば、あのころの私は本当にのんびりしていて、反省しています。
その日も〇〇くんは、2人分のスポーツドリンクを買って、私を待っていてくれました。
〇〇くんは、人を待つ時間も、人のために使える男です。
新郎の〇〇くんとは、大学のテニスサークルで知り合いました。
〇〇くんは、とにかく時間に正確な男です。
待ち合わせには、いつも30分前に着いています。
ある日、いつも時間ちょうどに走ってくる私が、珍しく10分前にコートに着きました。
〇〇くんは私を見て、真剣な顔でこう言いました。
(少し間をおく)
「どうした。何かあった?」
(笑いが静まるまで待つ)
その日も〇〇くんは、2人分のスポーツドリンクを買って、私を待っていてくれました。
〇〇くんは、人を待つ時間も、人のために使える男です。
削ったのは、サークルの人数と練習の回数、ネットを張っていた話、先輩に注意された話、「つまり〜」の説明、反省の言葉です。残したのは、フリ(時間に正確な新郎と、いつも時間ちょうどの自分)、オチ(「どうした。何かあった?」)、本人の行動、人柄の一言です。
自分の話は削りましたが、「いつも時間ちょうどに走ってくる私」だけは1文に縮めて残しています。これがないと、新郎のセリフの面白さが伝わらないからです。笑いのあとに「2人分のスポーツドリンク」が続くので、笑いがそのまま新郎の優しさの話になります。
笑いを残したまま3分に収まらないときは
思い出が多すぎて、どこを削ればいいか決められない人もいるはずです。読み返すたびにどの笑いも惜しくなって、手が止まってしまうこともあります。
よくある質問
「5分くらいで」と頼まれました。長すぎませんか?
頼まれた時間に合わせるのが基本です。5分なら、笑いを3〜4か所入れて、1,400字前後が目安です。エピソードを2つ入れるときは、同じ人柄が分かる話を選ぶと、話がまとまります。
笑いが起きなかったら、時間が余ってしまいませんか?
余っても問題ありません。笑いが起きなかったら、待たずに次の文へ進みます。友人代表スピーチは、持ち時間より少し短めに収まるぶんには、進行の迷惑になりません。
本番で「時間が押しているので短めに」と言われたら?
前もって、飛ばしてもよい段落に印をつけた「短縮版」を用意しておくと安心です。笑いの組は1つだけ残し、お祝い・エピソードの山場・はなむけ・結びを話せば、1〜2分に縮められます。
原稿は暗記したほうが、時間を守りやすいですか?
暗記しなくても大丈夫です。原稿を見ながら話すほうが、思いつきの話を足しにくいので、時間どおりに収まりやすくなります。笑いのオチの一文だけは、顔を上げて言えるように覚えておきましょう。覚え方は「スピーチの覚え方」で紹介しています。
まとめ
- 友人代表スピーチは3分前後、長くても5分以内が目安
- 笑い1か所につき5秒ほどの笑い待ちを見込み、3分なら原稿は850字前後にする
- 時間は、笑いの場所で3秒待ちながら、声に出して測る
- 削るときは、フリとオチを1組で残し、笑いのあとの説明や前置きから削る






