2分の漫才は何文字?3分・4分のネタの長さとボケの数の目安

ストップウォッチで時間を測りながら、2人の通し練習を見る人

2分の漫才の台本は、セリフの部分だけで500〜700字ほどが目安です。人前で話す速さは1分あたり250〜350字ほどで、笑いを待つ時間も入ります。はじめは600字前後で書き、声に出して測りながら調整するのが確実です。

この記事では、2分・3分・4分の文字数の目安と、ボケの数、時間配分の決め方を表で紹介します。長すぎる台本の削り方や、大会に出るときに確かめることもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 2分・3分・4分の漫才の文字数の目安
  2. 自分たちの話す速さを測る方法
  3. 2分の漫才のボケの数の目安
  4. 2分の漫才の時間配分
  5. 長すぎる台本を2分に収める削り方
  6. 大会やライブに出るときに確かめること
  7. よくある質問
  8. まとめ

2分・3分・4分の漫才の文字数の目安

漫才の文字数は、話す速さによって変わります。下の表は、1分あたりに話す字数ごとに、持ち時間に合う文字数を出したものです。

持ち時間ゆっくり(1分250字)ふつう(1分300字)速め(1分350字)
1分250字300字350字
2分500字600字700字
3分750字900字1,050字
4分1,000字1,200字1,400字

はじめて人前で演じる人や、結婚式の余興のように年配のお客さんが多い場では、「ゆっくり」の列で考えると安心です。テンポの速い掛け合いに慣れているコンビなら、「速め」の列に近くなります。

数えるのは、セリフの文字だけです。「A:」のような話し手の名前や、( )に入れたト書きは数えません。ト書きとは、動きや場面を説明する部分のことです。2分の台本は40〜50行ほどになるので、名前まで数えると100字近く多く見積もってしまいます。

笑いを待つ時間も、時間に入る

文字数だけで時間が決まらないのは、笑いが起きたときに、少し待ってから次のセリフを言うからです。これを「笑い待ち」といいます。笑いが多いネタほど、練習のときより本番が長くなります。

本番は練習より延びると考えて、持ち時間より少し短めに仕上げておきましょう。2分の持ち時間なら、練習で1分45秒〜1分50秒ほどに収まっていると、笑い待ちが入っても間に合います。

自分たちの話す速さを測る方法

表の数字は、あくまで目安です。同じ台本でも、コンビによって10秒以上ちがうことがあります。一度、自分たちの速さを測っておくと、台本を書くときの字数が決めやすくなります。

  1. 書いた台本から、セリフを300字ほど選ぶ(数えやすいように区切りのよい所で)
  2. 本番と同じ声の大きさと調子で、2人で読み合わせをする
  3. スマホのストップウォッチで、読み終わるまでの秒数を測る
  4. 「字数÷秒数×60」で、1分あたりの字数を出す
  5. その数字に持ち時間の分数をかけて、書く字数を決める

たとえば、300字を70秒で読んだなら、300÷70×60で、1分あたり約257字です。2分のネタなら、約514字が目安になります。そこから笑い待ちの分を少し引いて、480〜500字で書くと収まりやすくなります。

書いた台本を貼るだけで、時間の目安を出すこともできます。

2分の漫才のボケの数の目安

ボケ1つには、前置き(フリ)、ボケ、ツッコミの3つがそろって、10〜15秒ほどかかります。そう考えると、持ち時間ごとのボケの数は、次のくらいが目安です。ボケの数のことを「手数(てかず)」ともいいます。

持ち時間ボケの数大きな笑いの山
1分4〜6個1つ(オチ)
2分8〜12個2つ(中ほどとオチ)
3分12〜18個2〜3つ
4分16〜24個3つ

ここでいう「大きな笑いの山」は、話の流れが変わる所や、いちばん大きなボケのことです。2分のネタでも、山が最後に1つだけだと、途中で間延びしやすくなります。中ほどに1つ、展開が変わる所を作っておきましょう。

ボケの数は、多ければよいわけではありません。1つのボケをじっくり見せるネタなら、2分で6〜7個でも十分です。表の数は、書き始める前に「だいたいこのくらい」と見当をつけるために使ってください。

2分の漫才の時間配分

2分のネタを、5つの部分に分けて考えると、書く分量が決めやすくなります。下の表は、1分あたり300字で話す場合の配分です。

部分時間字数やること
登場・つかみ0:00〜0:15約75字あいさつと、最初の小さな笑い
導入0:15〜0:30約75字今日の話題を出す
本題の前半0:30〜1:10約200字ボケ4〜5個。小さいずれから並べる
本題の後半1:10〜1:45約175字ボケ3〜4個。展開を変え、ずれを大きくする
オチ・締め1:45〜2:00約75字最後のボケとツッコミ、締めのあいさつ

前半と後半で、ボケの向きや大きさを変えるのがコツです。たとえば前半は「店員の言葉づかいがおかしい」、後半は「店員が注文を勝手に決める」とします。ずれの種類を変えると、2分の中に2つの山ができます。

3分・4分の場合の時間配分

3分や4分のネタは、本題を3つ、4つの部分に分けて、部分ごとに展開を変えていきます。つかみと締めは、持ち時間が長くなっても15秒ほどのままでかまいません。

部分3分の場合4分の場合
登場・つかみ15秒(約75字)15秒(約75字)
導入15秒(約75字)20秒(約100字)
本題145秒(約225字)50秒(約250字)
本題245秒(約225字)50秒(約250字)
本題345秒(約225字)50秒(約250字)
本題4なし40秒(約200字)
オチ・締め15秒(約75字)15秒(約75字)

部分が増えるほど、どこかで同じ展開がくり返されやすくなります。本題の部分ごとに「何が変わるのか」を1行でメモしてから書くと、間延びを防げます。各部分の書き方は「漫才の台本の書き方」で順番に説明しています。

長すぎる台本を2分に収める削り方

台本が長すぎたときは、面白い所を残して、笑いのない所から削っていきます。次の順番で進めると、ネタの良さを失わずに短くできます。

  1. 時間を測り、何秒長いかを出す(20秒長いなら、1分300字の場合で約100字)
  2. 笑いのないセリフ(説明やあいづち)から削る
  3. 同じ種類のボケが続いていたら、弱いほうを1つ削る
  4. 長いツッコミを、ひと息で言える一言にする
  5. それでも長いときは、導入を短くして、早く本題に入る
  6. 最後の手段として、本題の部分を1つまるごと削る

2と4だけで、思った以上に短くなることがよくあります。レストランの場面で、実際に削った例を見てみましょう。

台本削る前(セリフ約150字)

Aいらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか。

Bえっと、じゃあ、このハンバーグのセットをお願いします。

Aかしこまりました。ハンバーグの焼き方はいかがなさいますか。

B焼き方? ハンバーグに焼き方なんてあるの?

Aよく焼き、ふつう、それから生でございます。

B生はだめだろ。生のハンバーグなんて、ただのひき肉だよ。

台本削った後(セリフ約60字)

Aご注文はお決まりですか。

Bハンバーグのセットを。

A焼き方は、よく焼き、ふつう、生からお選びください。

B生はただのひき肉だよ。

注文のやりとりの説明を削り、ツッコミを一言にまとめました。ボケの「生でございます」とツッコミの「ただのひき肉」は残しているので、笑いどころは変わりません。

大会やライブに出るときに確かめること

大会の予選やお笑いライブでは、ネタの時間が決められていることがほとんどです。時間の長さや、時間を過ぎたときの扱いは、大会や年によって変わります。去年の情報やうわさで判断せず、必ずその年の公式の応募要項を読みましょう。

応募要項で確かめること

  • ネタの時間は何分以内か(何分ちょうどを求められていないか)
  • 時間を過ぎたときにどうなるか
  • 持ち時間に、登場やあいさつの時間が入るか
  • 使ってよい小道具や音楽
  • 応募の締め切りと、出場料がかかるかどうか

制限時間がある場では、ぎりぎりまで詰めず、10秒ほど余らせて仕上げるのが安心です。アマチュアが漫才の大会に出るときの準備は「素人がM-1に出るには?」でまとめています。

よくある質問

句読点や「……」も、文字数に数えますか?

目安なので、細かく気にしなくてかまいません。句読点も含めて数え、あとは声に出して測った時間で確かめましょう。ただ、「……」や(間)の多い台本は、字数に出ない時間がかかるので、少なめに見積もっておきます。

早口で話せば、たくさん詰め込めますか?

詰め込みすぎると、お客さんが聞き取れず、かえって笑いが減ってしまいます。お客さんはネタを初めて聞く人ばかりです。テンポは早口ではなく、セリフとセリフの間の取り方で作りましょう。練習のしかたは「漫才の間とテンポの取り方」で紹介しています。

2分のネタを3分に伸ばすには、どうすればいいですか?

同じ種類のボケを足すより、本題の部分を1つ増やして、展開を変えるほうが間延びしません。役を交代する、前半のボケをもう一度使う、などの方法があります。同じボケを形を変えてくり返すやり方は「天丼(くり返しのボケ)のやり方」が参考になります。

まとめ

  • 2分の漫才のセリフは500〜700字が目安で、はじめは600字前後で書く
  • 話す速さはコンビによってちがうので、1分あたりの字数を一度測っておく
  • ボケは10〜15秒に1つ、2分なら8〜12個を目安に、山を2つ作る
  • 長いときは、笑いのないセリフ、同じ種類のボケ、長いツッコミの順に削る
  • 大会の時間の決まりは年によって変わるので、その年の公式の応募要項で確かめる
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