結婚式の余興を一人でやるなら、相方の代わりになってくれるネタを選びましょう。フリップや手紙なら紙が話を進めてくれ、クイズの司会なら会場が相方になってくれます。どちらも話が止まりにくく、練習の日程を誰かと合わせる必要もありません。
この記事では、一人でもできるネタを8つと、新郎になりきって挨拶をする2分の台本を紹介します。
一人の余興は「相方の代わり」を用意する
2人以上なら、相方が話をつないだり、ツッコミ(相手の言葉に指摘を入れる役)で笑いを生んだりしてくれます。1人のときは、その役を別のものに任せると、ぐっと楽になります。
| 相方の代わり | どう助けてくれるか | 向いているネタ |
|---|---|---|
| 紙 | 次に話すことを見せてくれる | フリップ、手紙 |
| 会場のゲスト | 答えや拍手で反応してくれる | クイズの司会 |
| 新郎新婦 | 質問に答えて話を広げてくれる | インタビュー |
| 映像 | 話さなくても場面を進めてくれる | ムービー+生の一言 |
どのネタも、1人で全部を背負わない形になっています。人前に慣れていない人ほど、相方の代わりがはっきりしたネタを選びましょう。
一人でもできるネタ8選
難しさは★1〜3で、★が少ないほど準備も本番も楽です。
1. なれそめフリップ
画用紙に2人の出会いから今日までを一言ずつ書き、めくりながら紹介します。めくった瞬間に文字で笑いが取れるので、話がうまくなくても大丈夫です。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 画用紙8枚、太いペン
- 難しさ
- ★
紙の大きさや文字の大きさは「余興のフリップ芸のやり方」で詳しく紹介しています。
2. 新郎(新婦)になりきって挨拶
本人になりきって、本人らしい言い回しで挨拶をします。口ぐせを入れるのがコツで、見た目のまねは要りません。この記事の台本は、このネタです。
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 本人がよく身につける小物(あれば)
- 難しさ
- ★★
3. 友人からの手紙
一人の余興の定番です。紙を持って読むのが自然なので、覚える必要がなく、緊張しやすい人にも向いています。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 便せん、封筒
- 難しさ
- ★
笑いと感動を両立させる書き方は「余興で手紙を読むなら」にまとめています。
4. 新郎新婦クイズの司会
会場の全員に、新郎新婦にまつわる3択クイズを出します。答えるのは会場なので、1人でも盛り上がりやすいネタです。
- 時間
- 5分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 問題を書いたスケッチブック
- 難しさ
- ★
問題の例は「余興クイズの問題例50」から選べます。
5. ヒーローインタビュー
スポーツの試合のあとのインタビューのように、「本日の主役のお二人です」と呼びかけ、新郎新婦に質問します。「今のお気持ちは」「プロポーズの勝因は」など、試合にたとえた質問がそのまま笑いになります。
- 時間
- 3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- マイク2本(会場に確認)、質問のメモ
- 難しさ
- ★★
・「本日の主役のお二人です。今のお気持ちを、ひと言でお願いします」
・「今日の勝因は、どこにあったと思いますか」
・「プロポーズの瞬間、手ごたえはありましたか」
・「では、これからの抱負を聞かせてください」
・「ありがとうございました。本日の主役のお二人に、大きな拍手をお願いします」
答えにくい質問を避けるため、聞く内容は前もって2人に伝えておくと安心です。
6. 簡単な手品
ハンカチやコインなど、身近な道具でできる手品を1つ見せます。わざと1回失敗してみせ、2回目で成功させると、拍手が大きくなります。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- ハンカチやコインなど、手品に使う道具
- 難しさ
- ★★
7. 電話の一人コント
プロポーズの前の日に、新郎から相談の電話がかかってきた、という設定で、電話をしているふりをして演じます。「え、指輪のサイズが分からない?」のように相手の言葉をくり返すと、聞こえない相手の声まで会場に伝わります。
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- スマホ(電話のふりに使う)
- 難しさ
- ★★★
もしもし。……え、明日プロポーズするの? それは、おめでとう。いや、まだ早いか。
……指輪のサイズが分からない? それは困ったね。
……こっそり測る方法を教えてほしい? 俺に聞くより、お店の人に聞いたほうがいいよ。
……もう聞いた? 「ご本人を連れてきてください」って言われた? それは、そうだよね。
相手の言葉をくり返したあと、少し間を取ってから返すと、電話の向こうの声が聞こえてくるように感じられます。見えない相手と話す演じ方は、「一人コントの作り方」が参考になります。
8. ムービー+生の一言
自分で作った短い動画を流し、終わったあとにマイクの前に出て、一言だけお祝いを言います。人前で長く話すのが苦手な人に向いています。
- 時間
- 動画2〜3分+一言30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- スマホ、会場で動画を流せるかの確認
- 難しさ
- ★★
1人用の2分台本「新郎になりきってご挨拶」
2のネタの台本です。「とりあえず」のところは、新郎の本当の口ぐせに入れかえてください。口ぐせが思いつかなければ、よく言うセリフやあいづちでもかまいません。
台本新郎になりきってご挨拶(約2分)
(マイクの前に立ち、一礼する)
友人〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。新郎の大学の友人の〇〇です。
友人今日は朝から緊張している新郎に代わって、僕が〇〇くんになりきって、ご挨拶をいたします。
(新郎がよくやるように、ネクタイを両手で直してから話し始める)
新郎役えー、皆さん。本日は、とりあえず、ありがとうございます。
友人(自分の声で)新郎の口ぐせは「とりあえず」です。
新郎役僕と〇〇さんの出会いは、とりあえず、5年前の友人の誕生日会でした。
新郎役初めて会ったとき、とりあえず、この人と結婚しようと思いました。
友人(自分の声で)とりあえずで決めていい話ではないと思います。
新郎役初めてのデートでは、とりあえず、水族館に行きました。
新郎役イルカを見て笑う〇〇さんの横顔を見て、とりあえず、泣きそうになりました。
友人(自分の声で)ここは本人に確かめました。本当に泣きそうになったそうです。
新郎役プロポーズの言葉は……とりあえず、内緒です。
友人(自分の声で)ここだけは、とりあえずではなく、本気で内緒だそうです。
(ネクタイから手を離し、いつもの話し方にする)
友人……と、〇〇くんなら、きっとこう話すと思います。
友人〇〇くんの「とりあえず」は口ぐせですが、やると決めたことは、とりあえずではなく、きちんとやりとげる人です。
友人〇〇さん。そんな〇〇くんを、これからどうぞよろしくお願いします。
友人お二人とも、本当におめでとうございます。
(一礼して下がる)
なりきりで守ること
まねをするのは、口ぐせとしぐさだけにします。見た目や声をからかうまねは、本人が笑っていても、会場の誰かを嫌な気持ちにさせることがあります。台本の中の出来事は、前もって本人に確かめておきましょう。
一人でも心細くならない3つのコツ
フリップやカードの裏に、次のセリフを書く
フリップの裏に、次に話すことを小さく書いておくと、めくりながら確認できます。会場からは見えないので、自然にカンペ(話す内容のメモ)として使えます。
笑いを待つ3秒を怖がらない
1人だと、沈黙が長く感じられて、次のセリフを急いでしまいがちです。笑いや拍手が起きたら、3秒数えてから次に進むと決めておきましょう。
新郎新婦にうなずいてもらう
話の途中で「そうだよね、〇〇くん」と新郎に呼びかけ、うなずいてもらうだけで、掛け合いのような空気が生まれます。1人の余興でも、新郎新婦を一緒に舞台に乗せるつもりで話しましょう。
よくある質問
一人で頼まれましたが、友人を誘ってもいいですか?
新郎新婦に一言相談すれば、誘ってもかまいません。ただ、1人なら練習の日程を合わせる必要がなく、準備はかえって楽です。不安な部分だけ、動画で友人に出てもらう方法もあります。
緊張して、頭が真っ白になったらどうしますか?
フリップの裏や手紙を見れば、続きが分かるようにしておけば大丈夫です。止まってしまったら、一度深呼吸をして、新郎新婦の顔を見てから話し始めましょう。本番の緊張対策は「余興の本番で緊張しないためには」で詳しく紹介しています。
1人だと盛り上がらない気がします。
盛り上げ役を、会場に任せてしまいましょう。クイズの司会やヒーローインタビューなら、答える人や会場の反応が笑いを生みます。自分は進行に集中すればよいので、気持ちも楽になります。
まとめ
- 一人の余興は、紙・会場・新郎新婦・映像のどれかを「相方の代わり」にする
- フリップ、なりきり、手紙、クイズの司会は、1人でも話が止まりにくい
- なりきりは口ぐせとしぐさだけをまね、見た目はまねしない
- 笑いを待つ3秒を怖がらず、新郎新婦にうなずいてもらいながら話す






