結婚式の余興を10人以上でやるなら、「代表の2〜3人が話し、ほかの全員は合図で動く」形がいちばんまとまります。全員にセリフを持たせると、練習の日程も本番の進行もそろいにくくなるからです。
この記事では、大人数でもそろって見えるネタを5つと、代表が読み上げて全員が動く台本の例を紹介します。全員が集まれないときの練習のまとめ方も、順番に説明します。
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大人数の余興は「話す人」と「動く人」に分ける
大人数の余興では、1人ひとりの仕事を小さくするほど、全体がそろって見えます。最初に、次の4つの係を決めておきましょう。
| 係 | 人数の目安 | すること |
|---|---|---|
| 代表(話す係) | 2〜3人 | マイクで話す、合図を出す |
| まとめ役 | 1人(代表と兼ねてもよい) | 連絡、練習の日程、会場とのやりとり |
| 音響係 | 1人(会場の係の人に頼むなら不要) | 音楽や効果音を流す |
| 全員(動く係) | 残りの全員 | 合図に合わせて動く、声をそろえる |
動く係の人が覚えることは、動き2〜3個と、声を出すところ1〜2か所くらいにしぼります。こうしておくと、練習に1回しか来られない人でも、本番に間に合わせやすくなります。
大人数ほど「並ぶ」と「下がる」が大事
10人以上が前に出ると、並ぶだけで思った以上に時間がかかります。並ぶ順番と場所を先に決め、下がるときも「端の人から順に」と決めておくと、間延びしません。
10人以上でそろうネタ5選
どのネタも、話すのは代表だけで、ほかの人は動きと声をそろえる形です。難しさは★の数で表しています(★1つがいちばん簡単です)。
1. 1人1文字の「人文字フリップ」
1人が1文字ずつ書いた画用紙を持って並び、合図で一斉に表に返します。1回目はわざと2人の順番を入れかえて、「ケコッンオメデトウ」と出します。代表が「並び直し」と言ってから正しく出すと、笑いと拍手の両方が起きやすくなります。
画用紙の裏にも文字を書いておけば、もう1つの言葉も出せます。人数が多いときは、新郎新婦の名前を足すとよいでしょう。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 文字の数だけ(10〜15人が目安)
- 準備物
- 画用紙(1人1〜2枚)、太いペン
- 難しさ
- ★
2. 名場面ストップモーション
代表がなれそめの場面を読み上げ、全員がその場面の形でぴたりと止まるネタです。ストップモーションとは、写真のように止まった形で見せることをいいます。動き続ける振り付けとちがい、止まった形を覚えるだけなので、練習に来られない人がいてもそろえやすいのが良いところです。台本は下で紹介しています。
- 時間
- 3分
- 人数
- 10人以上(代表1〜2人と、残りの全員)
- 準備物
- 場面の名前を書いたフリップ(あれば)
- 難しさ
- ★★
3. 手拍子と足ぶみのリズム
全員で手拍子と足ぶみを組み合わせ、決まったリズムを打ちます。代表が2人の名前を呼ぶたびに、全員が決めのリズムで返す形にすると、会場の人も手拍子で参加しやすくなります。音楽を使わないので、曲の権利や音響の心配もいりません。
代表:〇〇くん!
全員:(手拍子)タン、タン、タタタン
代表:〇〇さん!
全員:(手拍子)タン、タン、タタタン
代表:ご結婚!
全員:(足ぶみを2回してから、両手を上げて)おめでとう!
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 10人以上(会場の人も手拍子で参加)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
4. 花道のアーチでお出迎え
全員が2列に向かい合って並び、手を合わせてアーチを作ります。新郎新婦にその下をくぐってもらい、通るときに1人ずつ短いお祝いを言います。動きが少ないので、年配の人や子どもが混ざっていても一緒にできます。
新郎新婦に席を立ってもらうネタなので、司会の人と会場には事前に伝えておきましょう。
- 時間
- 2分
- 人数
- 10〜20人
- 準備物
- なし(紙の花などの小物を持つと華やか)
- 難しさ
- ★
5. 代表のスピーチに全員でリアクション
代表が新郎新婦へのお祝いの話をし、決めておいた言葉が出るたびに、全員が同じ動きで反応します。代表がわざと何度もその言葉を言うと、全員があわただしく動くことになり、笑いが起きやすくなります。
「優しい」と聞こえたら:全員が大きくうなずく
新婦の名前が聞こえたら:全員が拍手を3回
「おめでとう」と聞こえたら:全員が両手を上げる
- 時間
- 3分
- 人数
- 10人以上(代表1人と、残りの全員)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
台本例:代表が読んで全員が止まる「名場面ストップモーション」
ネタ2の台本です。代表が場面を読み上げ、ほかの全員は止まるだけで進みます。全員の中から、新郎役と新婦役を1人ずつ決めておきます。場面は、新郎新婦の本当の思い出に合わせて書きかえてください。
台本名場面ストップモーション(約3分)
(全員が2列に並ぶ。代表は列の端に立つ)
代表〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。
全員おめでとうございます!
代表私たちは、新郎の大学のサークル仲間です。今日は、お二人の名場面を、全員で写真のように再現します。
代表合図は「はい、チーズ」です。この言葉で、全員がぴたりと止まります。
代表名場面その1。今から〇年前、お二人が出会った日。サークルのバーベキューです。
代表はい、チーズ。
(全員が、肉を焼く人、うちわであおぐ人、紙皿を持つ人の形で止まる。真ん中の新郎役と新婦役は、目が合った形)
代表……あれ、1人だけ動いていますね。
(1人だけ、ゆっくり肉を食べ続けている。代表が近づくと、あわてて止まる)
代表名場面その2。初めて2人で出かけた日。行き先は、水族館です。
代表はい、チーズ。
(全員が、魚やイルカの形で止まる。新郎役と新婦役は、水そうをのぞきこむ形)
代表魚の数が、多すぎますね。
代表名場面その3。新郎が、指輪を差し出した日。
代表はい、チーズ。
(新郎役が片ひざをつき、新婦役が両手で口をおさえる。まわりの全員は、拍手をする形で止まる)
代表ちなみに本当は2人きりで、拍手をした人は誰もいませんでした。
(全員が、ゆっくり拍手の手をおろす)
代表そして、名場面その4。それは、今日です。
代表はい、チーズ。
(全員が新郎新婦のほうを向き、両手で大きな丸を作って止まる)
代表お二人の名場面は、これからも増えていきます。
代表これからも、2人でたくさんの名場面を作ってください。
全員ご結婚、おめでとうございます!
(全員で一礼し、端の人から順に下がる)
止まる形をそろえるコツ
止まる形は「顔の向き」と「手の高さ」をそろえるだけで、全体がそろって見えます。1人だけ動き続ける役を決めておくと、静かな場面の中に笑いが生まれます。
全員の動きをそろえるコツ
大人数がそろって見えるかどうかは、動きの難しさより「合図」と「並び方」で決まります。次の5つを、最初の練習で決めてしまいましょう。
- 合図を1つに決める(代表の「せーの」、手を上げる、など)
- 動きは大きく、数は少なく(腕は伸ばしきり、止まるときは2秒止まる)
- 動きが得意な人を、前の列の真ん中に置く
- 全員が見る場所を決める(新郎新婦の席、会場の奥の時計など)
- 練習の終わりに、毎回スマホで正面から撮って見直す
全員が同じ小物(扇子、同じ色のハンカチなど)を持つのも効果的です。動きが少しずれても、手元の色と形がそろうので、まとまって見えます。
並び方は、人数に合わせて次のように考えると決めやすくなります。
| 人数 | 並び方の例 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 10人前後 | 横1列か、5人ずつ2列 | 横1列は幅を取るので、前の広さを確かめる |
| 15人前後 | 前7人・後ろ8人の2列 | 後ろの人は、前の人の間から顔が見えるように立つ |
| 20人以上 | 3列にし、後ろほど背の高い人にする | 列ごとに入る順番を決めておく |
高砂(新郎新婦の席)の前にどれだけ並べるかは、会場によって違います。「余興の前に会場と確かめること」を見ながら、並べる広さとマイクの位置を聞いておきましょう。
集まれない人がいるときの練習のまとめ方
10人以上の予定をそろえるのは、とても難しいものです。「全員がそろうのは本番前の1回だけ」と考え、それでも仕上がるように練習を組み立てましょう。
| 時期 | すること | 集まる人 |
|---|---|---|
| 1か月前 | ネタと台本を決め、係を割りふる | 代表とまとめ役(通話でも可) |
| 3週間前 | 代表がお手本の動画を撮り、全員に送る | 集まらない |
| 2週間前まで | 各自が動画を見て練習する | 集まらない |
| 1〜2週間前 | 来られる人で通し練習(来られない人は通話で参加) | 来られる人だけ |
| 当日 | 集合したら、並び順と合図だけを確かめる | 全員 |
練習の中心になるのが、お手本の動画です。次の順番で撮ると、1人でも練習しやすくなります。
- 代表2人が、全身が入るように正面から撮る
- 左右を間違えないよう、「右手」「左手」と声に出しながら動く
- ゆっくりの速さと、本番の速さの2本を撮る
- 1人ひとりに、立つ場所と自分が動く番をメッセージで伝える
連絡の場所は1つにまとめ、台本・動画・並び方の図をそこに置いておきます。練習全体の組み立て方は「余興の練習の進め方」にもまとめています。遠くに住んでいて当日も来られない人は、画面越しに参加する方法もあります(「遠くの友人もオンラインで余興に参加するには」)。
本番の前に決めておくこと
- 当日休む人が出たとき、その人の場所や文字を誰が受け持つか
- 遅れて来た人がどこに入るか(列の端に入る、など)
- 余興の前に席を立つタイミング(司会の人と決める)
- 小道具をまとめて持っていく人と、置いておく場所
全員の都合がどうしても合わないときは
大人数の余興は、集まる練習が1回もできないこともあります。そんなときは、1人ひとりが撮った短い動画をつないで余興ムービーにすれば、会場に来られない人も一緒にお祝いできます。
よくある質問
大人数の余興は、何分くらいが目安ですか。
演じる時間は3〜4分にし、並ぶ時間と下がる時間を合わせて5分前後に収めると、披露宴の進行のじゃまになりにくいです。持ち時間は、新郎新婦か司会の人に確かめてください。時間の考え方は「結婚式の余興は何分がいい?」で詳しく紹介しています。
新郎新婦にばれないように準備するには?
連絡用のグループに新郎新婦を入れないこと、練習の様子をSNSにのせないことが基本です。ただし、持ち時間や会場の設備は新郎新婦に聞く必要があるので、「何をするか」は伏せたまま聞きましょう。
小道具の費用は、どう分けますか。
全員で同じ額を出し合うのが分かりやすい方法です。画用紙やペンくらいなら、1人あたりの負担はわずかで済みます。まとめ役が立てかえて、本番のあとに精算すると、お金のやりとりで混乱しません。
まとめ
- 大人数の余興は「話す代表」と「動く全員」に分ける
- 動く人が覚えることは、動き2〜3個と声を出すところ1〜2か所にしぼる
- そろって見えるかどうかは、合図と並び方で決まる
- 全員がそろう練習は1回と考え、お手本の動画で各自が練習する
- 当日休む人が出たときの代わりを、先に決めておく






