結婚式の余興を3人でやるなら、「進行役」「ボケ役」「ツッコミ役」に1人ずつ分けるのがいちばん作りやすい形です。役割がはっきりすると、セリフの量が偏らず、練習でも「誰が何をするか」で迷いません。
この記事では、3人の役割の決め方と、3人だからこそ面白くなるネタを6つ紹介します。そのまま使える3分の台本と、立ち位置やマイクの回し方もまとめました。
目次目次を閉じる目次を開く
3人の役割は「進行・ボケ・ツッコミ」に分ける
3人の余興では、それぞれに次の役割を持たせます。ボケは「わざとずれたことを言う役」、ツッコミは「それを正して笑いに変える役」のことです。
| 役割 | すること | 向いている人 |
|---|---|---|
| 進行役 | 話を始める、次へ進める、会場に話しかける | 人前で話すのに慣れている人 |
| ボケ役 | 大げさに言う、勘違いする、変な動きをする | 照れずに思い切りできる人 |
| ツッコミ役 | 「違うでしょ」と正す、会場の気持ちを代わりに言う | 声がよく通り、落ち着いている人 |
2人の余興との大きな違いは、進行役がいることです。ボケとツッコミが掛け合いに集中できるうえ、話が横道にそれても進行役が本題に引き戻せます。
3人だと使える笑いの形
3人いると、2人ではできない笑いの形が使えます。代表的なのは次の2つです。
- 三段オチ:2人が普通のことを言い、3人目だけがずれたことを言う
- 2対1:2人の意見がそろい、1人だけが取り残される
どちらも「3人目」や「1人だけ」に注目が集まるので、会場の人が笑うところを見つけやすくなります。
役割が決まらないときの決め方
迷ったら、まず進行役から決めます。台本を読む量がいちばん多いので、話すのが得意な人に任せると全体が安定します。残りの2人は、一度台本を読み合わせてから、言いやすいほうのセリフを選ぶと自然に決まります。向き不向きの見分け方は「ボケとツッコミの決め方」でも紹介しています。
1人だけ目立たない、をなくす
3人の台本は、1人がほとんど話さない形になりがちです。セリフが少ない人には「ここで大きくうなずく」「ここで驚いた顔をする」など、黙っている間の動きも決めておきましょう。
3人ならではのネタ6選
どれも、3人そろうことで形になるネタです。難しさは★の数で表しています(★1つがいちばん簡単です)。
1. 三段オチで紹介する「新郎ってこんな人」
進行役、ツッコミ役、ボケ役の順に、新郎の良いところを1つずつ言います。2人目まではまじめに言い、3人目のボケ役だけが少しずれたことを言って、ツッコミ役が正します。このやりとりを、テーマを変えて3回ほどくり返します。
進行役:新郎は、とにかく優しい人です。
ツッコミ役:新郎は、誰よりも約束を守る人です。
ボケ役:新郎は、自動ドアにも「ありがとう」と言う人です。
ツッコミ役:優しさの向け先が広すぎます。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 3人
- 準備物
- なし(言うことを書いたフリップがあると見やすい)
- 難しさ
- ★
2. 新郎の「頭の中会議」
3人が新郎の頭の中にいる「議長」「強気」「慎重」になり、結婚を申し込むまでの迷いを話し合う寸劇です。議長が進行役、強気がボケ役、慎重がツッコミ役になります。台本は下で紹介しています。
- 時間
- 3分
- 人数
- 3人
- 準備物
- 役名を書いた札3枚、議題を書いた紙1枚
- 難しさ
- ★★★
3. ヒーローショー風「幸せをじゃまする怪人」
進行役が司会のお姉さん(お兄さん)、ボケ役が怪人、ツッコミ役がヒーローを演じます。怪人は「新郎の靴下を片方だけ隠してやる」など、小さな悪だくみを言います。そこで司会が、会場に「みんなで新郎の名前を呼んで応援しましょう」と呼びかけます。
会場の声でヒーローが力を取り戻し、怪人を退治したら、最後は3人そろってお祝いを言います。子どもから年配の人まで参加しやすいネタです。
- 時間
- 3〜4分
- 人数
- 3人(会場の人も声で参加)
- 準備物
- 怪人のお面、ヒーローのマント(画用紙や布で手作り)
- 難しさ
- ★★
4. 3人で受け持つ3択クイズ
進行役が問題を読み、答えのA・B・Cは3人が1つずつ受け持ちます。それぞれが「自分の答えこそ正解です」と短く訴え、会場の人には正解だと思う人に拍手をしてもらいます。正解は、新郎新婦に発表してもらうと盛り上がります。
- 時間
- 4〜5分
- 人数
- 3人(会場の全員が参加)
- 準備物
- A・B・Cの札、問題3〜4問
- 難しさ
- ★
問題の選び方は「結婚式の余興クイズの問題例」を参考にしてください。
5. 伝言ゲームで届けるひとこと
新婦から新郎への「ひとこと」を、3人が伝言ゲームで順に伝えます。耳打ちで伝わるうちに、言葉が少しずつ変わっていくのが笑いどころです。最後に進行役が、新婦から事前に聞いておいた本当のひとことを読み上げます。
新婦のひとこと:「毎朝、起こしてくれてありがとう」
2人目が聞いた言葉:「毎朝、おこげをくれてありがとう」
3人目の発表:「毎朝、おこげのおにぎりを作ってくれてありがとう」
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 3人(新婦に事前にひとことを聞いておく)
- 準備物
- 本当のひとことを書いたカード
- 難しさ
- ★★
6. 口ぐせだけで話す新郎の「通訳つきインタビュー」
ボケ役が新郎になりきり、新郎の口ぐせだけで質問に答えます。ツッコミ役が通訳として「今のは、こういう意味です」と会場に訳し、進行役がインタビュアーとして話を進めます。口ぐせは、新郎の友人や家族に聞いて3つほど集めておきます。
進行役:〇〇さんの第一印象は、どうでしたか。
ボケ役:「なるほどね」
ツッコミ役:「とても気になったけれど、緊張して何も言えなかった」という意味です。
- 時間
- 3分
- 人数
- 3人
- 準備物
- 「通訳」と書いた名札(あれば)
- 難しさ
- ★★
そのまま使える3人用の台本「新郎の頭の中会議」
ネタ2の台本です。新郎が結婚を申し込むと決めるまでの「頭の中」を、3人で演じます。〇〇の部分と、悩んだ期間や場所は、新郎に聞いた本当の話に書きかえてください。
台本新郎の頭の中会議(約3分)
(3人で横に並ぶ。真ん中が議長。左右の2人は「強気」「慎重」の札を首から下げる)
議長〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。
強気・慎重おめでとうございます!
議長私たちは、新郎〇〇くんの頭の中に住んでいる3人です。私は議長です。
強気〇〇くんの「行ける!」担当、強気です。
慎重〇〇くんの「ちょっと待って」担当、慎重です。
議長今日は、〇〇くんが結婚を申し込むと決めた日の、頭の中の会議をお見せします。
(議長が「議題:いつ、どこで言う?」と書いた紙を出す)
議長議題はこちらです。
強気今です。今すぐ言いましょう。
慎重待って。今、〇〇くんは歯をみがいています。
議長歯みがき中は、やめておきましょう。
強気じゃあ、口をゆすいだらすぐ。
慎重せめて、タオルで口をふいてから。
議長では、場所を決めましょう。
強気夜景! 観覧車のてっぺん! 花火が上がって、バイオリンの生演奏!
慎重予算を考えて。
強気じゃあ、近所の公園。ブランコのいちばん高いところで。
慎重揺れていて聞き取れない。
議長慎重さん、何かいい案はありますか。
慎重まず、ご両親へのあいさつの練習を、あと30回。
強気多すぎる。練習だけで1年かかる。
議長(会場を見て)実はこの会議、本当に3か月続いたそうです。
慎重だって、もし断られたら……
強気断られない! 〇〇さんは、〇〇くんのどんな話も、いつも笑って聞いてくれる人だ。
慎重……それは、そう。
議長では、決をとります。〇〇さんと結婚したい人。
(3人そろって、勢いよく手を挙げる)
議長全員一致です。
強気やった!
慎重(小さくガッツポーズ)やった。
議長こうして〇〇くんは、〇〇(本当の場所)で、〇〇さんに結婚を申し込みました。
強気場所は、意外と普通でした。
慎重でも、言葉はちゃんと自分で考えました。
議長では今日、〇〇くんの頭の中はどうなっているでしょう。
強気「うれしい」でいっぱいです。
慎重今日ばかりは、私も「うれしい」に賛成です。
議長それでは、頭の中の3人を代表して。
3人〇〇くん、〇〇さん、本当におめでとうございます!
(3人で一礼して下がる)
台本を自分たち用に直すコツ
「強気が大きく言う → 慎重が止める → 議長がまとめる」という3つの流れを、くずさずにくり返すと笑いが続きます。本当の話(悩んだ期間、申し込んだ場所)を2つ入れると、新郎新婦や友人から笑いが起きやすくなります。
新婦が申し込んだ側なら、「新婦の頭の中会議」に変えて演じてもかまいません。言われてうれしいことだけを入れ、本人が知られたくない迷いは書かないようにしましょう。
3人の立ち位置とマイクの回し方
3人の余興で意外と困るのが、マイクの本数です。会場で使えるマイクは限られていることがあるので、事前に本数を確かめて、渡し方まで決めておきましょう。
| マイクの本数 | 立ち方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 3本 | 横に並び、進行役が真ん中 | 3人が同時に話さない |
| 2本 | 進行役が1本、ボケとツッコミで1本 | ボケとツッコミは肩が触れるくらい近くに立つ |
| 1本 | 進行役が持ち、話す人に向ける | 誰に向けるかを台本に書いておく |
3人がまっすぐ一列に並ぶより、両端の2人が少し内側を向く「ハの字」に立つと、会話をしている感じが出ます。会場から3人の顔もよく見えます。マイクの本数や立つ場所は、「余興の前に会場と確かめること」のチェックリストで一緒に確かめておくと安心です。
3人の練習は「2人ずつ」でも進められる
3人の予定を合わせるのは、2人よりずっと大変です。全員がそろう練習は2回にしぼり、あとは2人ずつ、1人ずつで進められるように分けましょう。
- 3人で通話をつなぎ、台本を読み合わせる(30分ほど)
- ボケとツッコミの2人で、掛け合いの部分だけを練習する
- 進行役は1人で、自分のセリフと全体の時間を確かめる
- 3人で集まり、立ち位置とマイクの渡し方を決めて通す
- 本番の1週間前に、本番と同じ服で通し、スマホで撮って見直す
練習全体の計画の立て方は「余興の練習の進め方」にまとめています。
本番の前に3人で確かめること
- 誰が最初に話し始めるか
- マイクの本数と、渡す順番
- 笑いが起きたときに待つ人(ふつうは進行役)
- セリフが飛んだときに助け舟を出す人
3人の予定が合わないときは
住んでいる場所が遠い、仕事の休みが合わない、という場合もあります。そんなときは、生で演じる部分を短くし、動画を中心にする方法があります。たとえば「頭の中会議」を3人それぞれのスマホで撮り、つなげて流すこともできます。
よくある質問
1人だけ遠くに住んでいて、練習に来られません。
その人に進行役をお願いするのがおすすめです。進行役のセリフは細かい掛け合いが少ないので、1人で練習しやすいからです。全員がそろう練習が前日の1回だけになっても、形にしやすくなります。
新郎側の友人2人と、新婦側の友人1人でも大丈夫ですか。
大丈夫です。新郎側の2人がボケとツッコミ、新婦側の1人が進行役になると、新婦の話も自然に入れられます。新婦側の人が、新婦から聞いた話を紹介する場面を作るとよいでしょう。
台本が3分を超えてしまいます。
ボケのくり返しを1回ずつ減らすのが、いちばん簡単な削り方です。「大きく言う、止める、まとめる」の3つのうち、まとめのセリフは短くしても流れがくずれません。お祝いを言う部分は削らずに残しましょう。
まとめ
- 3人の余興は「進行・ボケ・ツッコミ」に1人ずつ分けると作りやすい
- 三段オチや2対1など、3人だからこそできる笑いの形を使う
- セリフが少ない人にも、黙っている間の動きを決めておく
- マイクの本数を確かめ、渡し方と立ち位置まで練習する
- 全員がそろう練習は2回でも、2人ずつの練習で仕上げられる
10人以上で出る場合は「結婚式の余興を大人数でやるなら」も参考にしてください。






