歓送迎会は、前半に迎えられる人の挨拶と出し物、後半に送られる人の挨拶と花束を置くと、笑いの時間と感謝の時間が自然に分かれます。幹事は、司会のセリフに小さな笑いを1つずつ入れるだけで、会全体がなごみます。挨拶は、役職の高い順に「開会 → 乾杯 → 締め」と頼めば迷いません。
この記事では、2時間の進行表と、笑いのひとことを入れた幹事のセリフを紹介します。出し物の時間の入れ方と、笑いと感謝を両立させる花束贈呈の演出もまとめました。送別会だけ、歓迎会だけの会にも使えます。
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歓送迎会の進行表(2時間の例)
飲食店での歓送迎会は、2時間ほどのことが多いです。挨拶と出し物、花束の時間を足しても40分ほどなので、残りはゆっくり話せる歓談の時間にしましょう。
| 時間 | 内容 | 担当 | 幹事のメモ・笑いの入れどころ |
|---|---|---|---|
| 0:00 | 開会の挨拶 | いちばん上の役職の人 | 幹事の第一声で軽く笑いを取り、場を温める |
| 0:05 | 乾杯 | 2番目の役職の人 | 全員に飲み物が届いてから |
| 0:10 | 歓談 | なし | 料理が行き渡るまで話を振らない |
| 0:40 | 迎えられる人の挨拶 | 新しく来た人 | 挨拶の中身を1つ拾って、笑いの一言を返す |
| 0:50 | 出し物 | 有志 | 15分まで。笑いの出し物はここに置く |
| 1:05 | 歓談 | なし | 新しい人の席に先輩を案内する |
| 1:20 | 送られる人の挨拶 | 異動・退職する人 | 挨拶の前は笑いを控え、静かに聞ける空気にする |
| 1:35 | 花束・記念品の贈呈 | 渡す係の人 | 渡す前に笑い、渡すときは感謝 |
| 1:45 | 締めの挨拶・手締め | 3番目の役職の人 | 店を出る時間の10分前には始める |
| 1:50 | 閉会・お知らせ | 幹事 | 連絡事項に小さな笑いを1つ |
前半の「迎えられる人の挨拶と出し物」を笑いの山、後半の「送られる人の挨拶と花束」を感謝の山にすると、会の流れにメリハリが出ます。笑いの山を先に置くのは、新しく来た人が早く場になじめるようにするためでもあります。
送別会だけ、歓迎会だけのとき
送別会だけなら、迎えられる人の挨拶を抜き、出し物から送られる人の挨拶へ続けます。出し物で笑ったあとに挨拶と花束が来るので、笑いから感謝へ自然に移れます。
歓迎会だけなら、本人の挨拶を乾杯から20〜30分後に入れ、そのあとに出し物を置きましょう。早めに名前と人柄が伝わるので、そのあとの歓談で話しかけてもらいやすくなります。
挨拶の順番と、誰に頼むかの決め方
挨拶を誰に頼むかは、職場の役職をもとに決めるのが基本です。次の表を目安にしてください。
| 挨拶 | 頼む相手の目安 | 長さの目安 |
|---|---|---|
| 開会の挨拶 | 部署でいちばん上の役職の人 | 1〜2分 |
| 乾杯の発声 | 2番目の役職の人 | 30秒〜1分 |
| 締めの挨拶 | 3番目の役職の人、または送られる人と縁の深い人 | 1分ほど |
| 司会・閉会のお知らせ | 幹事 | 必要なときだけ |
迎えられる人を先、送られる人をあとにすると、花束を渡す場面が会の山場になり、そのまま締めにつなげられます。何人も挨拶するときは役職の高い順、同じ役職なら在籍の長い順に並べます。
職場によっては、いちばん上の人が開会と締めの両方を話すこともあります。前回の幹事に進行表をもらうのが、いちばん確実な近道です。
順番が決まったら、全員に伝えておく
挨拶をする人は、自分の前後に誰が何を話すかを気にしています。「開会は〇〇部長、乾杯は〇〇課長、締めは〇〇課長です」と全員に伝えておくと、話す内容や笑いのネタがかぶるのを防げます。
送られる人や迎えられる人も、何を話せばよいか迷っています。迎えられる人には「歓迎会の挨拶(本人)面白い例文」、送られる人には「送別会の挨拶(送られる側)の面白い例文」を案内すると親切です。
笑いのひとことを入れた幹事のセリフ(開会から閉会まで)
幹事のセリフは、次の人へ話をつなぐのが役目です。笑いを入れるなら、題材は「自分のこと」か「段取りのこと」にして、1つの場面に1つまでにします。〇〇の部分を入れかえて、そのまま読んでください。
台本歓送迎会の幹事のセリフ(全体で約3分半)
幹事皆さん、お疲れさまです。お時間になりましたので、〇〇部の歓送迎会を始めます。
幹事本日の司会を務めます、△△です。司会は初めてで、昨日の夜、鏡の前で3回練習してきました。
(笑いを待つ)
幹事まずは、開会のご挨拶を〇〇部長からいただきます。部長、お願いいたします。
(開会の挨拶)
幹事ありがとうございました。続いて乾杯です。お飲み物がまだの方は、手を挙げてください。
幹事……全員そろいました。今日いちばん緊張する確認が、いま無事に済みました。
幹事乾杯の発声は、〇〇課長にお願いいたします。
(乾杯。30分ほど歓談)
幹事ご歓談中のところ失礼します。ここで、〇〇部に新しく来てくださった方をご紹介します。〇〇さん、一言お願いします。
(迎えられる人の挨拶)
幹事〇〇さん、ありがとうございました。〇〇さんは山登りがお好きだそうです。
幹事山の話をしたい方は、このあと〇〇さんの席へ、列を作らずにお進みください。
(笑いを待ってから、出し物の呼び込みへ)
幹事ここからは、〇〇課の有志による出し物です。準備期間は1週間、練習は2回だったそうです。
幹事期待は少しだけにして、温かい拍手でお迎えください。
(出し物。40分ほど歓談)
幹事続いて、このたび〇〇へ異動される〇〇さんから、ご挨拶をいただきます。皆さん、少しだけお箸を置いてお聞きください。
(送られる人の挨拶。花束と記念品の贈呈)
幹事宴もたけなわではございますが、そろそろお時間となりました。締めのご挨拶を、〇〇課長にお願いいたします。
(締めの挨拶と手締め)
幹事ありがとうございました。これにて、歓送迎会をお開きにいたします。
幹事お帰りの前に、上着、スマートフォン、そして〇〇さんは花束を、お忘れなくお持ちください。
幹事二次会に参加される方は、お店の前にお集まりください。
このセリフの中の笑いは、次の4つの型でできています。自分の職場に合わせて作り直すときは、型だけ残して中身を入れかえてください。
| 場面 | 笑いのひとこと | 型 |
|---|---|---|
| 開会 | 鏡の前で3回練習してきました | 自分の緊張を正直に言う |
| 乾杯の前 | 今日いちばん緊張する確認が済みました | 小さなことを大げさに言う |
| 迎えられる人の挨拶のあと | 列を作らずにお進みください | 挨拶の中身を拾って広げる |
| 閉会のお知らせ | 上着、スマートフォン、そして花束 | 3つ目だけ、ずらす |
迎えられる人の挨拶のあとに中身を1つ拾うと、本人の話がきちんと届いたことが伝わり、席で話しかけるきっかけも生まれます。拾うのは趣味や好きな食べ物のような明るい話だけにして、前の職場の話や失敗談はそのままにしておきましょう。
予定どおりに進まないときの一言
当日は、料理が遅れたり、挨拶が長引いたりすることがあります。笑いでつなげる一言を用意しておくと、あわてずに進められます。
| 場面 | 幹事の一言 |
|---|---|
| 乾杯の前に飲み物がそろっていない | 飲み物がまだの方、手を挙げてください。届くまで、乾杯は少しだけ温めておきます |
| 挨拶が長引いて時間が押している | 貴重なお話をありがとうございました。ここからは、幹事が少し早口で進めます |
| 遅れて来た人がいる | 〇〇さん、お疲れさまです。〇〇さんの席の唐揚げは、みんなで守っておきました |
| にぎやかで声が通らない | 皆さん、少しだけこちらにお耳をお貸しください。すぐにお返しします |
| 店を出る時間が近い | 楽しい時間は早いもので、お店の時計まで早く進んでいるようです。締めに移ります |
時間が押したときも、笑いの題材は幹事自身にします。長く話した人の名前を出して笑いにすると、その人が恥をかいてしまうからです。
出し物の時間の入れ方
出し物は、会の真ん中あたりに15分まで、多くても2組にします。それ以上になると、歓談の時間が減り、送られる人や迎えられる人と話せない人が出てきます。
| 会の形 | 入れる場所 | 長さ | 向いている出し物 |
|---|---|---|---|
| 歓送迎会 | 迎えられる人の挨拶のあと | 10〜15分 | 職場あるある、クイズなど全員が笑えるもの |
| 送別会だけ | 送られる人の挨拶の前 | 15〜20分 | 思い出クイズ、表彰など笑いから感謝へ移るもの |
| 歓迎会だけ | 本人の挨拶のあと | 10〜15分 | 部署紹介、先輩当てクイズなど新しい人が参加しやすいもの |
送別会で使えるネタは「送別会の出し物10選」、歓迎会で迎える側がするネタは「歓迎会の出し物(迎える側)」で紹介しています。
呼び込みでは、出し物の期待を上げすぎないようにします。上のセリフの「練習は2回だったそうです」のように、少し期待を下げておくと、出し物をする人が気楽になり、笑いも起きやすくなります。
送別会だけの会のように、出し物のすぐあとに送られる人の挨拶が来るときは、幹事の一言で空気を切りかえます。
〇〇課の皆さん、ありがとうございました。もう一度、大きな拍手をお願いします。
たくさん笑って、お腹の準備ができたところで、ここからは心の準備をお願いします。
このたび〇〇へ異動される〇〇さんから、ご挨拶をいただきます。
主役を出し物に巻き込むときは、前もって本人に「前に出てもらってもいいか」を確かめます。音を出す出し物や、小道具を使う出し物は、お店にも確認しておきましょう。
花束贈呈は「笑ってから、感謝で渡す」
花束と記念品は、送られる人の挨拶のあとに渡すのがおすすめです。花束を持ったまま長く話すのは大変だからです。
花束贈呈で笑いと感謝を両立させるコツは、笑いを「渡す前の紹介」までにして、渡す瞬間は笑いを入れないことです。笑ったあとの静けさの中で「ありがとうございました」と渡すと、感謝の一言がいちばん大きく響きます。
台本花束と記念品の贈呈(約1分半)
幹事ここで、私たちから感謝の気持ちを込めて、花束と記念品をお贈りします。
幹事花束を渡すのは、この3年間、〇〇さんにいちばん質問をした後輩の△△さんです。
(笑いを待つ)
幹事記念品は、名前入りのボールペンです。〇〇さんがよく置き忘れていたボールペンの、決定版です。
(笑いを待つ。ここから声の調子を落とす)
幹事それでは△△さん、〇〇さん、前へお願いします。
後輩〇〇さん、3年間、本当にありがとうございました。教わったことは、全部メモに残してあります。
(花束を両手で渡し、続けて記念品を渡す)
主役こちらこそ、ありがとう。
幹事皆さん、大きな拍手をお願いします。
(拍手。2人で会場のほうを向いて写真を撮る)
幹事せっかくなので、皆さんも一緒に写りましょう。後ろの方は、少しだけ背伸びをお願いします。
紹介の笑いは、送られる人の「よく質問された」「よく置き忘れる」のような、本人も笑える小さなくせにします。渡す人の一言は、感謝を1文だけにすると、緊張していても言い切れます。
花束の予算は、3,000〜5,000円ほどが目安です。電車で帰る人も多いので、持ち帰りやすい大きさにしてもらいましょう。送られる人が何人もいる場合は、同じ大きさにそろえ、紹介の笑いも1人に1つずつにして差がつかないようにします。
幹事の笑いで避けたいことと、前日までの準備
歓送迎会の主役は、送られる人と迎えられる人です。幹事の笑いが主役を困らせないよう、次のことは避けましょう。
| 避けたい笑い | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 新しく来た人の失敗や、緊張している様子をいじる | まだ職場に慣れておらず、言い返せない | 趣味や好きなものを拾って広げる |
| 異動や退職の理由をネタにする | 本人が話したくない事情もある | 「新しい場所でのご活躍を」と言う |
| 主役に一気飲みや一発芸を求める | お酒や芸の強要になる | 出し物は有志でする |
| 一部の人しか分からない内輪の話 | 新しく来た人が置いていかれる | 全員が知っている話を選ぶ |
前日までに確かめること
- 挨拶をお願いした人と、それぞれの順番と長さ
- 送られる人・迎えられる人の名前の読み方と、異動先や前の所属の正しい名前
- 出し物をする人と時間、お店で音や小道具を使ってよいか
- 花束を受け取る時間と場所、お店で預かってもらえるか
- 花束と記念品を渡す人、写真を撮る人
- お店を出る時間と、締めを始める時刻
締めの挨拶のあとの手締めは、音頭を取る人と幹事でやり方をそろえておくと安心です。やり方とセリフは「締めの挨拶の面白い例文と一本締めのやり方」で紹介しています。
よくある質問
送られる人が、途中で帰らなければなりません。
送られる人の挨拶と花束を、乾杯から30分ほどのところに前倒しします。出し物はそのあとに回せば、送られる人が帰ったあとも会が自然に続きます。帰るときは、全員で拍手をして見送りましょう。
幹事も挨拶をしたほうがいいですか?
幹事は司会に集中すれば十分です。閉会のお知らせのときに、「本日はお集まりいただき、ありがとうございました」と一言お礼を言えば、それが幹事の挨拶になります。笑いを足すなら、「司会の失敗は、今日のうちに忘れてください」のような自分のことにします。
笑いを取るのが苦手です。幹事のセリフはまじめなだけでもいいですか?
まじめなだけでも大丈夫です。幹事にいちばん大切なのは、時間どおりに気持ちよく進めることです。笑いを入れるなら、「上着、スマートフォン、そして花束」のような段取りの笑いが、話すのが苦手な人でも言いやすい形です。
まとめ
- 進行は「開会 → 乾杯 → 迎えられる人 → 出し物 → 送られる人と花束 → 締め」が基本
- 前半を笑いの山、後半を感謝の山にすると、会にメリハリが出る
- 幹事の笑いは「自分のこと」か「段取りのこと」を、1つの場面に1つだけ
- 出し物は15分まで。呼び込みでは期待を少し下げておく
- 花束贈呈は、紹介で笑ってから、渡す瞬間は感謝の一言だけにする





