忘年会の司会で笑いを取る台本|進行表と場面別のセリフ例、スベったときの一言

赤い札を上げて出番の合図を送る係と、幕のそばで待つ2人

忘年会の司会で笑いを取るなら、自分が主役になって面白いことを言うより、場面と場面をつなぐ一言に、小さな笑いを足すのが近道です。開会の自己紹介、乾杯の前、出し物の呼び込み、抽選会など、笑いを入れやすい場所は決まっています。スベったときに進行へ戻る一言も用意しておけば、話すのが得意でなくても十分に務まります。

この記事では、2時間の忘年会の進行表と、笑いの一言を入れた開会から締めまでの司会の台本を紹介します。冗談がスベったときの立て直し方と、時間が押したときにどこを削るかもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 忘年会の進行表(2時間の例)
  2. 開会から乾杯までのセリフ
  3. ゲーム・出し物をつなぐセリフ
  4. 表彰・抽選会から締めまでのセリフ
  5. 盛り上げる司会のコツ
  6. 司会の冗談がスベったときの立て直し
  7. 時間が押したときの調整
  8. よくある質問
  9. まとめ

忘年会の進行表(2時間の例)

19時に始まり、21時にお店を出る会の例です。右の列は、司会が笑いの一言を入れられる場所です。挨拶の順番や長さは職場によって違うので、前の年の進行表があれば、それに合わせて直してください。

時刻内容担当司会の笑いどころ
19:00開会の言葉司会自己紹介のつかみ
19:02代表の挨拶部長など挨拶の言葉を1つ拾ってお礼を言う
19:07乾杯2番目の役職の人飲み物がそろうまでのつなぎ
19:10歓談なしなし(料理と会話を楽しんでもらう)
19:40全員参加のゲーム司会・係ルールを伝えたあとの一言
19:55出し物(2組・各3分)出る人呼び込みと、終わったあとの一言
20:10歓談なしなし
20:30表彰・抽選会司会・幹事賞の名前の前の間、当たった人への一言
20:45締めの挨拶・手締め3番目の役職の人なし(ここはまじめに)
20:50閉会の案内司会忘れ物の案内に一言
21:00お店を出る全員なし

つかみとは、最初に笑いを取る一言のことです。どの笑いどころも10秒ほどの短い一言で、締めの挨拶と手締めだけはまじめに進めると、会がきれいに終わります。

進行表を作るときの3つの決まり

  1. 出し物は、乾杯から40分ほどあけ、ゲームで会場を温めてから始める(料理が落ち着き、笑いが起きやすくなる)
  2. 締めの挨拶は、お店を出る時刻の15分前に始める(会計や上着、忘れ物の確認に時間がかかる)
  3. 進行表は、挨拶や出し物をする人に、前日までに渡しておく

開会から乾杯までのセリフ

最初の2分で、会の長さと後半のお楽しみを伝えておくと、参加する人が見通しを持てます。自己紹介に笑いを1つ入れたら、すぐに代表の挨拶へつなぎます。

台本開会から乾杯まで(約2分)

(マイクを持って前に立ち、会場が静かになるまで3秒待つ)

司会皆さん、お疲れさまです。お時間になりましたので、〇〇部の忘年会を始めます。

司会司会を務めます、〇〇課の△△です。司会は初めてで、台本を3部も印刷してきました。

司会1部は自分用、1部は予備、もう1部は、予備をなくしたとき用です。どうぞ温かい目でお願いします。

司会今日は21時までの2時間です。前半にはゲームと出し物、後半には表彰と抽選会もありますので、最後までお楽しみください。

司会はじめに、〇〇部長からご挨拶をいただきます。部長、お願いいたします。

(代表の挨拶)

司会部長、ありがとうございました。今のお話の「〇〇」というお言葉、さっそく台本の端にメモしました。

司会続いて、乾杯に移ります。お飲み物は、ソフトドリンクやお茶でもかまいません。

司会まだ届いていない方は、手を挙げてください。……手を挙げている方の分は、今、幹事が全力で取りに行っています。

(全員に飲み物が届いたのを確かめる)

司会乾杯の発声は、〇〇課長にお願いいたします。皆さま、グラスをお持ちください。

(乾杯)

司会ありがとうございました。料理はこのあと順番に運ばれてきます。しばらくの間、ご歓談ください。

この台本の笑いどころは3か所です。台本を3つ並べて3つ目で笑わせる自己紹介、部長の言葉を拾う一言、飲み物を待つ間のつなぎです。どれも自分かその場の出来事を笑いにしていて、誰もいじっていません。

「ソフトドリンクやお茶でもかまいません」と一言添えると、お酒を飲まない人も気がねなく乾杯に加われます。挨拶や乾杯の中身は話す人に任せましょう。頼まれた人には「忘年会の挨拶の面白い例文」を案内すると親切です。

ゲーム・出し物をつなぐセリフ

ゲームや出し物の前後は、司会のひと言で会場の空気が決まります。呼び込みは「名前・何をするか・拍手のお願い」、終わったあとは「具体的なひと言・お礼・拍手」が基本です。笑いの一言は、それぞれに1つ足すだけで十分です。

台本歓談からゲーム、出し物へ(約1分半)

司会ご歓談中のところ、失礼します。少しだけ、前にご注目ください。

司会ここからは、全員参加のゲームの時間です。優勝チームには、景品と、来年の幹事の権利を差し上げます。

司会……幹事の権利は冗談です。景品だけです。

(ゲーム。ルールの説明は3文まで)

司会〇〇チームの皆さん、優勝おめでとうございます。会場が温まったところで、出し物の時間です。

司会トップバッターは、〇〇課の3人です。今日のために、仕事のあとに何度も集まって準備してくれたそうです。

司会本人たちいわく、ふだんの会議より出席率がよかったそうです。

司会それでは〇〇課の皆さんです。大きな拍手でお迎えください。

(出し物)

司会〇〇課の皆さん、ありがとうございました。〇〇さんの「〇〇」のひと言、明日から社内で流行りそうです。

司会もう一度、大きな拍手をお願いします。

終わったあとのひと言は、出し物の中のセリフや場面を1つだけ拾うと、「ちゃんと見ていた」ことが伝わります。思いつかなければ、お礼と拍手だけでもかまいません。

ゲームのルールの説明は、3文までにすると会場が置いていかれません。ゲームごとの説明のセリフは「忘年会で盛り上がるゲーム15選」にまとめています。

表彰・抽選会から締めまでのセリフ

会の終盤は、表彰と抽選会で盛り上げてから、締めの挨拶へ移ります。賞の名前は、読む前に一拍おくと笑いが起きやすくなります。目玉の景品は最後まで残し、その前に笑いを取るためのネタ景品をはさむと、締めの直前まで会場が前を向きます。

台本表彰・抽選会からお開きまで(約2分)

司会ここからは、今年がんばった人をたたえる表彰の時間です。名前を呼ばれた方は、前へお願いします。

司会最初の賞は……(一拍おいて)「〇〇賞」です。

(表彰。賞の名前と表彰コメントを読む)

司会続いて、お待ちかねの抽選会です。受付でお渡しした番号札を、お手元にご用意ください。

司会番号札が見つからない方は、今のうちに足元を探してください。……今年最後の大捜索です。

司会まずは〇〇賞から。……〇番の方、おめでとうございます。前へどうぞ。

(遠くの席の人が当たったとき)

司会遠くからありがとうございます。景品までの道のりも、景品のうちです。

(抽選。ネタ景品は目玉の前に、目玉の景品は最後にとっておく)

司会楽しい時間はあっという間で、お店の時間が近づいてまいりました。

司会締めのご挨拶を、〇〇課長にお願いいたします。

(締めの挨拶と手締め)

司会ありがとうございました。これにて〇〇部の忘年会をお開きにします。

司会お席を立つ前に、上着とスマートフォンのお忘れ物がないか、ご確認ください。

司会二次会に参加される方は、△△さんの近くにお集まりください。皆さま、よいお年をお迎えください。

締めの挨拶と手締めのあいだは、司会も笑いを入れず、まじめに進めましょう。手締めのやり方は「締めの挨拶の例文と一本締め・三本締めのやり方」で確かめられます。音頭を取る人と前もってそろえておくと、当日あわてません。

盛り上げる司会のコツ

拍手のきっかけを、言葉で作る

会場は、拍手をしてよいタイミングが分からないと静かになりがちです。「大きな拍手でお迎えください」「もう一度拍手を」と言葉で合図を出すだけで、会場が温まります。司会が先に手をたたき始めると、さらに広がりやすくなります。

呼び込みで期待を上げすぎない

「爆笑まちがいなし」のように紹介すると、出る人が苦しくなります。「準備してくれた」「楽しみにしていた」くらいの紹介にしておくと、出る人も見る人も気が楽です。

話を振るのは、答えやすい人に、答えやすい質問で

会場の誰かに感想を聞くなら、前もって引き受けてくれた人にお願いしておきます。「今の出し物、10点満点で何点ですか」のように、数字で答えられる聞き方にすると、短く返してもらえます。新人や、前に出るのが苦手な人に、いきなり振るのはやめましょう。

笑いが少なかった出し物は、温かく受け止める

出し物で思ったほど笑いが起きなくても、司会がからかったり、反省を促したりする必要はありません。前に出てくれたことへのお礼を伝えれば、会場の空気はすぐに戻ります。

例文笑いが少なかったときの司会のひと言

緊張する中、前に出てくれて、本当にありがとうございました。
準備してくれた気持ちは、私たちがしっかり受け取りました。
皆さん、あたたかい拍手をお願いします。

司会はお酒を控えめにする

時間の管理とマイクの受け渡しは、頭がすっきりしていてこそできます。乾杯のあとはソフトドリンクにして、締めまで落ち着いて進めましょう。

司会の冗談がスベったときの立て直し

司会の冗談がスベっても、あわてる必要はありません。司会には「次の段取り」という逃げ道があるので、一言で認めて、すぐ進行に戻れば、会場はほとんど気にしません。

台本つかみがスベったあとの開会(約20秒)

司会司会の△△です。今日のために、靴を新しくしてきました。

(会場の反応がうすい)

司会……誰も足元を見ていなかったようなので、今、お伝えしました。

司会それでは気を取り直して、〇〇部長からご挨拶をいただきます。

1回目がスベっても、それを認める2回目の一言で笑いが起きることはよくあります。場面ごとに使える一言を、表にまとめました。

場面立て直しの一言
冗談に反応がない「……今の一言は、進行表には書いていませんでした。ここからは台本に戻ります」
呼び込みのあと、拍手がまばら「後ろの席まで届くように、もう一度お願いします」と言い、自分が先に大きく手をたたく
名前を言い間違えた「失礼しました、〇〇さんです。来年までに、正しく呼べるよう練習しておきます」
ゲームのルールが伝わらない「説明より、やってみたほうが早そうです。1回だけ、練習でやってみましょう」
段取りを1つ飛ばした「失礼しました、順番を1つ飛ばしました。年末で、司会も少し疲れています」

立て直しの一言は、言い訳を重ねず1回だけにします。台本の余白に1つ書いておくと、スベるのが怖くなくなり、つかみも落ち着いて言えます。スベったときの返し方の型は「滑ったときの返し方」でも紹介しています。

時間が押したときの調整

当日は、料理が遅れたり挨拶が長くなったりして、予定より時間が押すことがよくあります。あわてないコツは、削る順番を前もって決めておくことです。

押した時間削るところ司会のひと言
5分ほど2回目の歓談を短くするなし(そのまま進める)
10分ほどゲームの回数を減らす時間の都合で、ゲームは2回戦までにします。3回戦の作戦を立てていた方、ごめんなさい
15〜20分出し物の1組を短い版にする、表彰のコメントを短くするこのあとの〇〇は、ぎゅっと短くしてお届けします
30分以上抽選の番号を続けて読み上げ、景品は帰りに渡す当選番号を続けて発表します。景品はお帰りの際にお渡しします

締めの挨拶と、お店を出る時刻だけは動かしません。締めを頼んだ人には「〇時〇分に始めます」と伝えておき、その時刻になったら、ほかを削ってでも締めに入ります。

早く進みすぎたときのつなぎ

反対に、予定より早く進んで時間が余ることもあります。そんなときは、会場の全員が席でできることを1つ入れると、間が空きません。

例文時間が余ったときのつなぎ(約1分)

抽選会の前に、少しだけ時間があります。
お隣の方と、「今年いちばんよかったこと」を30秒ずつ話してみてください。
(話してもらう)
ありがとうございます。今のお話の続きは、ぜひこのあとの歓談でどうぞ。

司会が当日、手元に置くもの

  • 大きな字で印刷した進行表と台本(笑いの一言と、立て直しの一言に印をつける)
  • 挨拶や表彰で呼ぶ人の名前と、その読み方のメモ
  • 時計(腕時計か、置き時計)
  • 抽選の番号札の控えと、景品を渡す順番
  • お店の人と決めた、ラストオーダーとお店を出る時刻

よくある質問

台本を見ながら司会をしてもいいですか?

大丈夫です。名前や時刻をまちがえないように、手元に置いておくほうが安心です。クリップボードにはさんでおくと、片手でマイクを持ったままでも読めます。

幹事と司会は、同じ人がやったほうがいいですか?

できれば分けましょう。幹事はお店とのやりとりや会計で席を立つことが多く、司会と兼ねると進行が止まりがちです。幹事の仕事は「忘年会の幹事がやること」にまとめています。

上司をいじって笑いを取ってもいいですか?

いじるのは、本人が了解していて、ほめる方向のときだけにしましょう。「部長の挨拶、時間ぴったりでした」のように、よいところを少し大げさに言うのは喜ばれます。見た目や年齢、失敗をネタにするのは、本人が笑っていても周りが笑えないことがあるので避けます。

会場が盛り上がらないときは、どうすればいいですか?

司会が無理に面白いことを言う必要はありません。全員参加のゲームを予定より早めに入れると、会場の空気は自然に動きます。

まとめ

  • 司会の笑いは、主役になるより、場面をつなぐ一言に小さく足す
  • 笑いどころは、開会のつかみ・乾杯の前・呼び込み・抽選会。締めはまじめに
  • 冗談がスベったら、一言で認めて、すぐ次の段取りに戻る
  • 進行表には、笑いどころと、時間が押したときに削る順番を書いておく
  • 締めの挨拶とお店を出る時刻は、時間が押しても動かさない
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