友人が結婚式の司会をするなら?会場を笑わせるセリフ例と進行台本

スタンドマイクの前で、幕から出てきた2人を紹介する司会の女性

友人が結婚式の司会をするなら、笑いは「自分のこと」か「その場で見えていること」を題材に、1つの場面に1つまでにしましょう。プロの司会のように流れるように話す必要はありません。新郎新婦をよく知る友人だからこそ言える、やわらかい一言が、会場の緊張をほぐします。

この記事では、友人司会ならではの笑いが取れる場面と、笑いのひとことを入れた場面別のセリフ例を、そのまま読める台本の形で紹介します。短い進行表と、やってはいけない笑いもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 友人司会の笑いは、1つの場面に1つまで
  2. 披露宴の進行表と、笑いを入れる場面
  3. 新郎新婦の紹介で笑いを取る
  4. ケーキ入刀・お色直し・余興の紹介に添える一言
  5. トラブルのときは、笑いでつなぐ
  6. 笑いを入れない場面と、やってはいけない笑い
  7. よくある質問
  8. まとめ

友人司会の笑いは、1つの場面に1つまで

友人司会のいちばんの役目は、時間どおりに会を進め、話す人や出し物を正しく紹介することです。笑いは、その役目をきちんと果たしたうえでの「おまけ」と考えましょう。主役は新郎新婦とゲストなので、司会がいちばんウケる必要はありません。

それでも、友人司会には、プロの司会にはない強みがあります。新郎新婦の素顔を知っていることと、会場の友人席に顔見知りが多いことです。この強みが生きるのは、次の3つの場面です。

  • 新郎新婦の紹介:友人だから知っている一面を、1〜2か所だけ入れられる
  • 余興の呼び込み:出る人の練習の様子を知っているので、温かい笑いで送り出せる
  • トラブルのつなぎ:自分の失敗を軽く笑いにすると、会場がすぐに落ち着く

題材は、自分のことか、その場で見えていることにしぼりましょう。そうすれば、新郎新婦やゲストを傷つける心配がありません。

披露宴の進行表と、笑いを入れる場面

披露宴の流れは、会場や2人の希望によって変わります。次の表は、よくある流れを2時間半に並べた例です。本番では、式場から渡される進行表に合わせてください。

開宴からの時間場面司会がすること笑い
開宴10分前開宴前の案内着席と携帯電話のお願い入れない
0:00入場・開宴拍手で迎え、開宴を告げる自己紹介で軽く1つ
0:10新郎新婦の紹介経歴となれそめを読み上げる1〜2か所
0:15主賓の祝辞・乾杯話す人を紹介する入れない
0:50ケーキ入刀撮影の案内と、演出の説明軽く1つ
1:00お色直しの中座新郎新婦が席を外すことを伝える軽く1つ
1:25お色直し後の入場衣装を紹介し、拍手で迎える軽く1つ
1:40祝辞・余興出番の人を紹介し、あとに一言添える軽く1つずつ
2:05花嫁の手紙・謝辞照明と音楽に合わせて紹介する入れない
2:25お開き結びの挨拶と、お見送りの案内入れない

中座(ちゅうざ)は、会の途中で一時的に席を外すことです。台本は、司会が話す場面だけを抜き出して作れば、思ったより短くまとまります。

打ち合わせで確かめること

  • 司会が話す場面と、音楽や照明が切りかわるきっかけ
  • 祝辞・乾杯・余興をする人の名前の読み方と、肩書きの正しい言い方
  • 新郎新婦の紹介で使ってよい話(本人と親が笑って聞けるか)
  • 進行が遅れたときに、どこを短くするか
  • 会場の責任者(キャプテン)との合図のしかた

開宴と自己紹介のセリフ例

最初の笑いは、自己紹介で自分を少し下げる一言です。会場の緊張がほぐれ、司会への親しみも生まれます。〇〇には新郎新婦の名前を、△△には自分や紹介する人の名前を入れてください。

台本開宴から自己紹介まで(約1分半)

(会場の照明が暗くなったら)

司会皆さま、大変お待たせいたしました。

司会新郎新婦のご入場です。大きな拍手でお迎えください。

(入場の曲。2人が高砂に着いて一礼するまで話さない)

司会ただいまより、〇〇家・〇〇家の結婚披露宴を開宴いたします。

司会本日の司会を務めます、新郎〇〇さんの大学時代の友人、△△と申します。

司会司会を頼まれたとき、新郎からは「いつもどおりでいい」と言われました。

司会ですので本日は、いつもどおり、少し緊張しております。

(半拍おく)

司会至らない点は、新郎の人柄に免じてお許しください。

司会はじめに、新郎〇〇さんより、皆さまへご挨拶を申し上げます。

高砂(たかさご)は、新郎新婦が座るメインの席のことです。入場の曲が流れている間は、司会は話さずに拍手を送ります。

新郎新婦の紹介で笑いを取る

新郎新婦の紹介(プロフィール紹介)は、友人司会がいちばん笑いを取りやすい場面です。経歴となれそめを読み上げる形が一般的ですが、そのままだと経歴の読み上げで終わってしまいます。友人だから知っている話を、1〜2か所だけ入れましょう。

台本新郎新婦の紹介(約1分半)

司会ここで、お二人のプロフィールをご紹介いたします。

司会新郎〇〇さんは、〇〇県のご出身。現在は〇〇株式会社で、営業のお仕事をされています。

司会学生時代から、友人の間では「頼まれごとの窓口」と呼ばれていました。

司会本日の司会も、その窓口を通して、私に回ってまいりました。

司会新婦〇〇さんは、〇〇県のご出身。〇〇として、〇〇で働いていらっしゃいます。

司会休日はパン屋さんめぐりが趣味で、スマートフォンの写真の半分は、パンだそうです。

司会お二人の出会いは5年前、共通の友人の誕生日会でした。

司会初めてのデートの場所を、お一人ずつにうかがいました。

司会新郎は「おしゃれなカフェ」、新婦は「駅前のパン屋さんのイートイン」。

(半拍おく)

司会お二人によると、どちらも正しいそうです。

司会その後、3年のお付き合いを経て、昨年の春に結婚を決められました。

司会申し込みの場所は、あのパン屋さんの前だったそうです。

笑いが起きやすいのは、「その窓口を通して」と「どちらも正しいそうです」の2か所です。紹介に入れやすい笑いの題材は、次の3つです。

題材例
1人ずつに聞いた答えのずれ初デートの場所、相手の第一印象、プロポーズの言葉の覚え方
数字「交際中に一緒に見た映画は、新郎の記録では87本。新婦の記録では『たくさん』だそうです」
友人だけが知る一面「会社では頼れる先輩の新郎ですが、家では新婦の『ちょっと来て』に3秒で駆けつけるそうです」

紹介の原稿は、前もって新郎新婦に読んでもらいましょう。親や上司の前で言ってよいかを、本人に決めてもらうのが安心です。笑いのあとは引っぱらず、すぐに次の文へ進みます。

ケーキ入刀・お色直し・余興の紹介に添える一言

ケーキ入刀やお色直しでは、その場で見えていることを一言で言うのがいちばん安全です。会場の全員が同じものを見ているので、説明なしで笑いが伝わります。

場面笑いの一言の例
ケーキ入刀カメラを向けられて、いちばん照れているのは新郎のようです
お色直しの中座新婦のエスコートは、お母さまです。新郎は少しうらやましそうに、お二人を見送っております
お色直し後の入場新郎のネクタイは、新婦が3日かけて選んだそうです。新郎は3秒で賛成したそうです

余興の呼び込みでは、出る人を立てる笑いにします。練習の様子など、友人司会だから知っている話を一言添えると、出る人も会場も温かい気持ちで始められます。

台本友人の余興の紹介と、出番のあとの一言(約40秒)

司会ここからは、お二人のご友人から、お祝いの出し物をお届けいただきます。

司会新婦〇〇さんの高校時代のバスケットボール部の仲間、5名の皆さんです。

司会練習は、仕事のあとに近所の公園で続けてきたそうです。

司会通りがかりの方から、3回ほど拍手をいただいたと聞いております。

(半拍おく)

司会本日は、その何倍もの拍手でお迎えください。

(余興のあと、拍手が静まってから)

司会ありがとうございました。息の合った、心のこもったお祝いでした。

司会公園の皆さまにも、お見せしたかったですね。

出し物別の呼び込みや、会場の反応が静かだった余興を救う一言は、「余興やスピーチを紹介する司会のセリフ」にまとめています。

トラブルのときは、笑いでつなぐ

本番では、小さな予定外のことがよく起きます。大事なのは、短く状況を伝えて、落ち着いて先へ進むことです。自分の失敗なら、軽い一言で笑いに変えると、会場がすぐに落ち着きます。ただし、目上の方に関わる失敗は笑いにしません。

困ったことまず言う一言笑いを足すなら
自分がかんだ・言い間違えた「失礼いたしました」「新郎より緊張しているのは、どうやら司会のようです」
主賓や上司の名前・肩書きを言い間違えた「大変申し訳ございません。〇〇株式会社の△△様です」笑いにしない
マイクの音が出ない「ただいまマイクを確かめております」(地声で)直ったら「お待たせいたしました。司会の声が、無事に皆さまに届くようになりました」
台本のどこを読んでいたか分からなくなった(何も言わずに、ひと呼吸おく)笑いにせず、次のセリフから続ける
新郎新婦の準備が長引いている「お二人のご準備に、もう少しお時間をいただいております」下の例のように、つなぎの話を一つする

お色直しや余興の準備が長引くと、会場に静かな時間が生まれます。そんなときのために、新郎新婦から「ちょっとした話」を3つほど聞いておくと安心です。新居で最初に買ったもの、2人の共通点、休日の過ごし方などが使いやすい題材です。

例文お色直しが長引いたときのつなぎ(約40秒)

皆さま、お二人のご準備に、もう少しお時間をいただいております。
その間に、お二人にうかがった話を一つご紹介いたします。
お二人が新居で最初に選んだ家具は、大きなダイニングテーブルだそうです。
「友達を招いて、みんなでごはんを食べたいから」というのが、その理由です。
本日お越しの皆さまも、近いうちに招かれるかもしれません。
ただ、新郎によると、椅子はまだ2脚しかないそうです。
お二人の準備が整いますまで、どうぞごゆっくりお料理をお楽しみください。

進行が遅れたときに、余興や花嫁の手紙を勝手に短くしてはいけません。打ち合わせの段階で「遅れたら、どこを短くするか」を新郎新婦と決めておきます。

笑いを入れない場面と、やってはいけない笑い

主賓の祝辞と乾杯は、目上の方の出番です。笑いは入れず、会社名・肩書き・名前を区切って、正しく紹介することに集中します。花嫁の手紙から謝辞、お開きまでも、感動の場面を守るために笑いは入れません。結婚式では「終わる」「切る」などの忌み言葉(縁起が悪いとされる言葉)も避けます。セリフを書き足すときは「結婚式スピーチのマナーと忌み言葉の言い換え」で確かめてください。

台本花嫁の手紙からお開きまで(約1分半)

司会宴もたけなわではございますが、お開きの時間が近づいてまいりました。

司会ここで、新婦〇〇さんより、ご両親へ感謝のお手紙を読んでいただきます。

(照明が暗くなり、音楽がかかったら)

司会〇〇さん、お願いいたします。

(手紙と花束の贈呈、両家代表謝辞、新郎謝辞のあと)

司会お二人が、ご両家の皆さまと一緒に出口へ向かいます。温かい拍手でお送りください。

司会以上をもちまして、〇〇家・〇〇家の結婚披露宴を、お開きとさせていただきます。

司会お手荷物とお忘れ物に、お気をつけください。

司会お二人の門出に立ち会えましたことを、心からうれしく思います。本日の司会は△△が務めました。ありがとうございました。

「宴もたけなわ」は、会がいちばん盛り上がっているころ、という意味です。お開きを切り出すときの決まった言い方として使えます。

やってはいけない笑い

仲がよい友人ほど、次のような笑いをやってしまいがちです。会場には親族や職場の人、子どももいることを忘れないようにしましょう。

やってはいけない笑い理由代わりにすること
新郎新婦をいじりすぎる(失敗談を続ける、短所を笑う)主役が恥をかき、親族が笑えない笑いは1場面に1つ、ほめ言葉で終える
内輪ネタ(あだ名、仲間しか知らない出来事)多くの人が置いてきぼりになる誰にでも分かる言葉で説明する
昔の恋愛・見た目・年齢の話本人も家族も傷つく入れない
お酒をあおる冗談飲めない人には強要に聞こえる入れない
余興の人の緊張をからかう出る人がさらに緊張する練習してきた気持ちをほめる

迷ったら、本人と親が笑って聞ける話かを考えます。少しでも迷う一言は、台本から外しておきましょう。

よくある質問

笑いが起きなかったら、どうすればいいですか?

気にせず、そのまま次のセリフへ進みましょう。司会は笑わせ役ではないので、笑いが起きなくても進行がしっかりしていれば十分です。言い直したり、「ここ笑うところです」と言ったりすると、かえって空気が重くなります。立て直しの一言は「滑ったときの返し方」も参考にしてください。

司会をしながら食事はできますか?

司会者の分の食事は、新郎新婦が会場に頼んで用意してもらうことが多いです。ただ、話す場面の前後は食べる時間がないので、歓談の時間に少しずつ食べることになります。打ち合わせのときに、席の場所と食事の有無を確かめておきましょう。

2人で司会をしてもいいですか?

大丈夫です。新郎側と新婦側の友人が1人ずつ担当すると、どちらのゲストにも親しみを持ってもらえます。2人なら、紹介の途中で軽く掛け合うだけで、自然な笑いも生まれます。進行を読む人と、紹介する人を分けておくと、セリフがぶつかりません。

まとめ

  • 友人司会の笑いは、自分のことか、その場で見えていることを題材に、1つの場面に1つまで
  • 笑いを取りやすいのは、新郎新婦の紹介、余興の呼び込み、トラブルのつなぎの3つ
  • 紹介の笑いは前もって新郎新婦に読んでもらい、親の前で言ってよいかを確かめる
  • 主賓の祝辞・乾杯・花嫁の手紙からお開きまでは、笑いを入れずに進める
  • いじりすぎ、内輪ネタ、昔の恋愛や見た目の話は入れない

二次会の司会も頼まれている人は、「二次会の司会を面白くするには?」を続けて読むと準備がまとまります。

「スピーチ・挨拶」の記事一覧へトップページへ戻る