忘年会で新人が急に一言を振られたら、「名前とお礼 → 今年の小さな出来事 → 来年の一言」の3つの文で答えれば十分です。長さは10〜30秒ほどで大丈夫です。笑いは、入社してからの自分の小さな失敗や驚きを1つ入れるだけで生まれます。先輩たちが聞きたいのは、気のきいた話より、新人らしい素直な一言です。
この記事では、10秒と30秒の例文と、その場で組み立てられる型、緊張したときの言い方を紹介します。前もって新人代表の挨拶を頼まれた人向けの、1分の例文もあります。
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新人の一言は「3つの文」で組み立てる
急に振られたときは、長い話を考える時間がありません。次の3つの文を順に言うだけで、ちゃんとした挨拶になります。
| 順番 | 言うこと | 例 |
|---|---|---|
| 1文目 | 名前と、1年のお礼 | 〇〇部の△△です。今年1年、ありがとうございました |
| 2文目 | 今年の小さな出来事(笑いはここ) | 入社したころは〇〇でしたが、今は〇〇です |
| 3文目 | 来年の一言と、よろしく | 来年は〇〇をがんばります。よろしくお願いします |
2文目は、次の4つの型のどれかに当てはめると、すぐに作れます。
- 今年の言葉型:「今年いちばん言った言葉は〇〇でした」
- 覚えたこと型:「入社して覚えたことは、〇〇と〇〇です」
- ビフォーアフター型:「入社したころは〇〇でしたが、今は〇〇です」
- 感謝の具体型:「〇〇さんに〇〇してもらったのが、今年いちばんうれしかったです」
どの型も、材料は自分のことか、先輩への感謝です。先輩をネタにして笑いを取るのは、新人の立場では避けましょう。本人が笑っていても、まわりの人が笑ってよいか迷ってしまいます。
10秒で言える一言の例文
10秒は、文字にすると50〜60字ほどです。話を振られてから立ち上がるまでの間に、2文目だけ決めれば言える長さです。〇〇には自分の部署や名前を入れてください。
△△です。今年いちばん言った言葉は「すみません、もう一度お願いします」でした。
来年は「分かりました」を増やします。よろしくお願いします。
△△です。入社して覚えたことは、仕事と、先輩方のコーヒーの好みです。
来年は、仕事のほうを多めに覚えます。よろしくお願いします。
〇〇部の△△です。1年間、本当にありがとうございました。
来年も一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします。
笑いを入れるのが不安なら、3つ目の笑いなしの形で十分です。大きな声ではっきり言えば、それだけで拍手がもらえます。
30秒で話す一言の例文
30秒は、文字にすると150字ほどです。「少し長めにどうぞ」と言われたときや、新人が1人だけのときに使います。2文目の出来事を、2〜3文にふくらませるイメージです。
〇〇部の△△です。今年1年、本当にありがとうございました。
入社したころは、電話が鳴るたびに、心臓も一緒に鳴っていました。
今は、電話が鳴っても心臓は鳴りません。ただ、まだ少しだけ背筋が伸びます。
来年は、電話を取るのがいちばん早い新人を目指します。
よろしくお願いします。
△△です。今年いちばんうれしかったのは、〇〇さんに「資料、見やすくなったね」と言われたことです。
ちなみにその資料は、〇〇さんに3回直していただいたものでした。
来年は、直していただく回数を2回に減らせるようにがんばります。
1年間、ありがとうございました。
感謝の具体型は、名前を出した先輩がうれしくなる話を選ぶのがポイントです。「ちなみに」のあとは、少し間をおいてから言うと、笑いが起きやすくなります。
先輩からの「振られ方」別・答え方の例
忘年会では、「一言どうぞ」のほかに、質問の形で話を振られることもよくあります。質問されたときは、答えを1文にして、最後に「ありがとうございました」か「よろしくお願いします」を足すと、挨拶としてまとまります。
| 振られ方 | 答え方のこつ | 答えの例 |
|---|---|---|
| 新人さん、一言どうぞ | 3つの文で答える | 上の10秒・30秒の例文を使う |
| 今年1年、どうだった? | 感想を1つに絞る | あっという間でした。入社式でもらった資料を、まだ読み終えていないくらいです |
| 会社に入って驚いたことは? | 自分の小さな驚きを1つ | 会議の資料が、学生時代のレポートより厚かったことです |
| 来年の目標は? | 小さく具体的に言う | エレベーターで会う方の名前を、全員言えるようになります |
| この中で好きな先輩は? | 1人を選ばず、全員を立てる | 選べないので、今日は全員とお話ししてから決めます |
| 何か面白いことを言って | 無理に笑わせようとしない | 面白いことは来年までに準備します。今日はお礼だけ言わせてください |
「好きな先輩は?」のように、1人を選ぶと角が立つ質問は、全員を立てる答えでかわすのが安全です。答えにくい質問への返し方は、「よくある質問の面白い答え方」でも紹介しています。
緊張して言葉が出ないときの言い方
頭が真っ白になったら、そのことを正直に言ってしまうのがいちばんです。緊張している新人の姿は、先輩たちにとっても、ほほえましく見えています。
すみません、急に振られて、頭の中が真っ白です。
真っ白なので、来年の予定もまだ白紙です。
とりあえず、今年1年ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
失礼しました、もう一度言わせてください。
……今年いちばん緊張した瞬間が、たった今でした。
声や体を落ち着かせるには、次の順番を試してみてください。
- 立ち上がったら、すぐに話さず、ひと呼吸する
- 話を振ってくれた先輩か、うなずいてくれそうな人を見る
- 1文目の名前だけは、ふだんよりゆっくり言う
- 早口になったと感じたら、文の終わりをゆっくり言う
忘年会の前日に、3つの文をスマホのメモに書いておくだけでも、気持ちがかなり楽になります。人前で話すときの緊張の対策と、緊張を笑いに変える一言は、「スピーチの緊張を笑いに変えるには」で紹介しています。
前もって「新人代表の挨拶」を頼まれたとき
会社によっては、忘年会で新入社員の代表が挨拶をすることがあります。前もって頼まれた場合は、1分ほどの改まった挨拶にします。笑いは1つまでにして、先輩へのお礼を中心にしましょう。
本日は、このような会に参加させていただき、ありがとうございます。
新入社員を代表して、一言ご挨拶申し上げます。
4月に入社してから、私たち〇人は、毎日が初めてのことばかりでした。
最初の1か月は、会社のシステムのパスワードを、同期全員がそろって3回ずつ忘れました。
それでも今日まで続けてこられたのは、先輩方が忙しい中でも手を止めて、一つずつ教えてくださったおかげです。
来年は、教えていただいたことを、少しずつお返しできるようにがんばります。
至らない点も多いと思いますが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
忘年会のほかの挨拶(開会・乾杯・中締め)がどんな流れで進むかは、「忘年会の挨拶の例文」で確かめられます。自分の挨拶がどこに入るかを知っておくと、心の準備がしやすくなります。
新人が避けたい話題と、一発芸を振られたとき
新人の一言では、次の話題は入れないようにしましょう。その場では笑いが起きても、あとで気まずくなりやすい話です。
新人の一言に入れないこと
- 先輩や上司の失敗、くせのものまね
- 会社や仕事への不満(冗談のつもりでも)
- 同期の恋愛や、うわさ話
- お酒の席での失敗談
一言のあとに「何か一発芸を」と言われることもあります。準備がなければ、「一発芸は、来年の忘年会までの宿題にさせてください」と笑顔で返せば十分です。からかわれたときの上手な返し方は、「いじられたときの返し方」が参考になります。出し物を前もって頼まれている場合は、「新入社員の出し物」で新人がやりやすいネタを紹介しています。
よくある質問
一言を求められなかったら、自分から言ったほうがいいですか?
自分から前に出る必要はありません。それよりも、会の終わりにお世話になった先輩の席へ行き、「今年1年ありがとうございました」と直接伝えましょう。そのほうが、ずっと印象に残ります。
お酒が飲めなくても、一言のときに浮きませんか?
浮きません。ソフトドリンクのグラスを持っていても、一言の中身は変わりません。お酒が飲めないことを笑いにする必要もないので、ふだんどおりの3つの文で話しましょう。
同期が何人もいて、続けて一言を言うときは?
前の人と同じ話にならないよう、2文目の型を変えるのがこつです。前の人が今年の言葉型なら、自分は覚えたこと型にする、という具合です。全員が10秒ずつで終えると、同期全体の印象がよくなります。
まとめ
- 新人の一言は「名前とお礼 → 今年の小さな出来事 → 来年の一言」の3つの文で話す
- 2文目は、今年の言葉型・覚えたこと型・ビフォーアフター型・感謝の具体型から選ぶ
- 笑いの材料は自分のことか、先輩への感謝だけにする
- 頭が真っ白になったら、そのことを正直に言ってお礼につなげる
- 一発芸を振られたら、「来年までの宿題に」と笑顔で返す






