忘年会の出し物を1人でやるなら、フリップやクイズの司会のように、「道具」や「会場の人」に助けてもらえるネタを選ぶと楽です。1人で2〜3分しゃべり続ける必要はありません。紙をめくる、会場に問いかけるといった仕掛けがあるネタほど、緊張しても崩れにくくなります。
この記事では、ものまね以外で1人でもできる出し物を10個紹介します。そのまま使える一人コントの台本と、1人で前に立つときのコツもまとめました。
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1人の出し物は「1人で抱えない」ネタを選ぶ
1人の出し物がつらいのは、会場の視線を1人で受け止め続けなければならないからです。視線を道具や会場に分けられるネタを選ぶと、気持ちがぐっと楽になります。
| 型 | 視線が向くところ | 向いている人 | 下の10選の番号 |
|---|---|---|---|
| 道具に頼る | フリップや人形、手品の道具 | 話すのが苦手な人 | 1、6、8、9、10 |
| 会場に頼る | 答える人、参加する人 | 仕切るのが得意な人 | 4、7 |
| 話と演技で見せる | 自分 | 人前で話すのに慣れている人 | 2、3、5 |
迷ったら
いちばん簡単なのは、4の「○×サバイバルクイズの司会」です。笑いを生むのは答える人たちなので、司会は問題を読んで進めるだけで会場が盛り上がります。
1人でできる忘年会のネタ10選
時間は目安です。難しさは★の数で表し、★1つがいちばん簡単です。
1. 一人大喜利フリップ
お題を読み上げてから、答えを書いたフリップを1枚ずつめくっていく、1人でできる大喜利です。答えは前もって書いておけるので、その場で考える必要はありません。お題は、職場の人なら誰でも分かるものにしましょう。
お題「〇〇部にしかない、意外なルールとは?」
「エレベーターは、乗った順に降りる」
「おやつの時間は、いちばん眠そうな人が決める」
「金曜日の夕方だけ、あいさつが少し長くなる」
フリップの作り方とめくるテンポは、「フリップ芸の作り方」で詳しく紹介しています。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- スケッチブックか画用紙8〜10枚、太いペン
- 難しさ
- ★★
2. 一人コント「回線が悪いビデオ会議」
見えない相手とビデオ会議をしている設定で、画面が固まったり、カメラが切れたりする様子を1人で演じます。誰もが一度は経験した場面なので、説明なしで笑いが起きます。台本は下で紹介しています。
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- ノートパソコンに見立てた画用紙、机と椅子
- 難しさ
- ★★
3. 漫談「わが部署の七不思議」
漫談は、1人で話して笑わせる芸です。職場の小さな不思議を「七不思議」として紹介します。ただし話すのは3つだけにして、最後に「残りの4つは来年までに探します」と締めるのが笑いどころです。
1つ目 誰も買った覚えがないのに、なぜかなくならないお茶のパック
2つ目 金曜の午後だけ、時計の進みが速くなる
3つ目 印刷したはずの書類が、隣の部署のプリンターから出てくる
締め 七不思議と言いましたが、3つしか見つかりませんでした。残りの4つは、来年までに探しておきます
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- マイク
- 難しさ
- ★★★
4. ○×サバイバルクイズの司会
全員に立ってもらい、司会が○×クイズを出します。間違えた人から座っていき、最後まで残った人が優勝です。問題は、答えがはっきりしていて、誰も傷つかないものにしましょう。
Q1 この会社の創立記念日は、春である。○か×か。
Q2 部署のホワイトボード用のペンは、全部で10本以上ある。○か×か。
Q3 今年の仕事納めの日は、金曜日である。○か×か。
Q4 今年の忘年会のお店は、去年と同じお店である。○か×か。
問題をたくさん用意したいときは、「忘年会のクイズネタ」が参考になります。
- 時間
- 10分
- 人数
- 司会1人と、参加する全員
- 準備物
- 問題を書いた紙、優勝した人への景品(あれば)
- 難しさ
- ★
5. 来年の部署天気予報
天気予報のキャスターになりきって、来年の部署の様子を「予報」します。季節ごとに、職場で起きそうなことを天気にたとえるだけで作れます。
来年の〇〇部の天気予報です。
春は、新しい仲間がやってきて、おおむね晴れ。ところにより、歓迎会の幹事決めでくもりとなるでしょう。
夏は、忙しさの前線が停滞します。こまめな水分補給と、こまめな休憩を心がけてください。
秋は、大きな仕事のあとに、さわやかな達成感が広がる見込みです。
そして冬。年末には、全員に笑顔の晴れ間が広がるでしょう。以上、〇〇部の天気予報でした。
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 指し棒、天気マークのフリップ(なくても可)
- 難しさ
- ★★
6. あいうえお作文「ぼうねんかい」
「ぼ・う・ね・ん・か・い」の頭文字で文を作り、1文字ずつ読み上げます。「ん」で始まる言葉はほとんどないので、そこで困って見せるのが笑いどころです。
ぼ ぼくたちは今年も
う うまくいかない日もありましたが
ね 寝る前に思い出すのは
ん ……ん、んー。「ん」で始まる言葉は、1年かけても見つかりませんでした
か かわりに見つかったのは
い いい仲間でした。来年もよろしくお願いします
- 時間
- 1分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 1文字ずつ書いたフリップ6枚(なくても可)
- 難しさ
- ★
7. 社内早口言葉チャレンジ
職場にちなんだ早口言葉を自分で作り、まず自分がやってみせてから、会場の人にも挑戦してもらいます。かんでしまうところが笑いになるので、失敗しても大丈夫なネタです。
部長の出張、課長の出張、係長の出社
新規の資料の写しの資料
きのうの議事録、きょうの議事録、あすの議事録
- 時間
- 3〜5分
- 人数
- 1人(挑戦する人は会場から募る)
- 準備物
- 早口言葉を書いたフリップ
- 難しさ
- ★
8. 軍手人形との掛け合い
軍手に目玉のシールを貼って人形にし、自分と人形で会話をします。人形が少しずうずうしいことを言い、自分がたしなめる形にすると、1人でも掛け合いになります。腹話術のように口を動かさずに話す必要はなく、堂々と口を動かして大丈夫です。
人形「ねえ、今年いちばんがんばったの、ぼくだと思うんだ」
自分「軍手は、春の草むしりで1回使っただけだよ」
人形「その1回が、大活躍だったんだよ」
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 軍手1つ、目玉のシールかボタン
- 難しさ
- ★★
9. 簡単な手品
輪ゴムや名刺など、職場にある物を使った手品です。見る人の視線が手元の道具に集まるので、1人でも緊張しにくい出し物です。宴会向けの手品と見せ方は「忘年会の余興で手品をするなら」にまとめています。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 輪ゴム、名刺、封筒など(手品によって変わる)
- 難しさ
- ★★
10. 会社版・昔話紙芝居
よく知られた昔話を、会社の話に置きかえて紙芝居にします。たとえば浦島太郎なら、「竜宮城で3日休んで会社に戻ると、メールが300通たまっていた」という具合です。話の筋をみんなが知っているので、置きかえたところだけで笑いが起きます。
- 時間
- 3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- 画用紙6〜8枚で作った紙芝居
- 難しさ
- ★★
そのまま使える一人コント「回線が悪いビデオ会議」
2の一人コントの台本です。見えない相手と話しているように、ときどき画面(画用紙)の向こうにうなずいたり、聞き返したりするのがコツです。
台本回線が悪いビデオ会議(約2分)
(椅子に座り、ノートパソコンに見立てた画用紙を机に立てる)
自分あ、お疲れさまです。〇〇です。聞こえてますか?
自分……あ、聞こえてる。よかった。では、今年の振り返りを始め……
(両手を広げ、口を開けたまま3秒固まる)
(急に動き出す)
自分……ということで、以上です。え、途中から聞こえなかった? どこからですか?
自分「始め」から。ほぼ全部ですね。
自分もう一度いきます。今年はですね、春に新しい仲間が……
(指を1本立て、片目をつぶったまま固まる)
(動き出す)
自分……で、秋には大きな仕事が終わりました。
自分え、私の顔がウインクしたまま止まってた? それはたぶん、私の気持ちです。
自分あ、カメラが切れました。よかった、ちょっと休憩。
(大きく伸びをして、あくびをする)
自分……え、映ってます? 全部映ってました?
(あわてて座り直し、襟を直すしぐさ)
自分失礼しました。最後に、来年の目標です。来年はもっといい回線で、皆さんと……
(深くお辞儀をした姿勢のまま固まる)
(そのまま3秒待ってから、ゆっくり顔を上げる)
自分……良いお年を。
固まる演技のコツ
固まるときは目線も止めて、まばたきをがまんします。動き出すときは、何事もなかったように続きから話すと、その差で笑いが起きます。
見えない相手の演じ方は、「一人コントの作り方」でも詳しく紹介しています。
1人で前に立つときのコツ
1人の出し物は、始め方と終わり方を決めておくだけで、ぐっと落ち着いて演じられます。
- 最初の10秒で「これから何をするか」を言う
- 笑いが起きたら、収まるまで次のセリフを待つ
- 視線は、会場の左・真ん中・右にゆっくり配る
- 持ち時間は2〜3分にして、少し短いくらいで終える
- 最後は「以上、〇〇でした」と言ってお辞儀をする
最初の10秒で笑いを取ることを、お笑いでは「ツカミ」と言います。ただ1人の出し物では、笑いより先に「何をするか」を伝えるほうが大切です。見る人が安心して、笑う準備をしてくれるからです。
台本の長さが持ち時間に合っているかは、無料のツールで確かめられます。
本番の前に確かめること
- 出番の順番と、呼ばれたときに出ていく場所
- マイクが使えるか、手に持つかスタンドか
- フリップや道具を置く台があるか
- 最後のあいさつの一言を決めてあるか
準備の時間が取れないときは
1人の出し物は、ネタ選びから練習まで、すべて自分でやることになります。台本を考える時間がないときや、1人で作るのが不安なときは、外に頼む方法もあります。
よくある質問
笑いが起きなかったら、どうすればいいですか?
笑いが起きなかったときの一言を、1つ決めておきましょう。「以上、今年いちばん静かな2分間でした」のように、静かだったこと自体を言葉にすると、そこで笑いが起きることがあります。言い終えたら、すぐにお辞儀をして下がりましょう。
台本は全部覚えないとだめですか?
フリップやクイズの司会なら、紙を見ながらで大丈夫です。一人コントや漫談は、流れだけを箇条書きで覚えておき、細かいセリフはその場の言葉で話しても伝わります。
1人で出るのがどうしても不安です。
司会型の出し物を選ぶか、誰かを誘って2人でできるネタに切りかえるのも方法です。2人でやる場合は、「忘年会の出し物を2人でやるなら」が参考になります。
まとめ
- 1人の出し物は、道具や会場に視線を分けられるネタを選ぶ
- 迷ったら○×クイズの司会。笑いを生むのは答える人たち
- 一人コントは、誰もが知っている場面を選ぶと説明がいらない
- 最初の10秒で何をするかを言い、2〜3分で終える
- 最後の一言とお辞儀まで、前もって決めておく






