あるあるネタの作り方|共感で笑わせる例と見つけ方

レジの前で、買い物かごを手に並ぶ3人

あるあるネタは、多くの人が経験しているのに、まだ言葉にされていない小さな出来事を見つけて、短く言い切ると作れます。聞いた人に「分かる」と思わせるいちばんのコツは、場面を細かく切り取ることです。

この記事では、あるあるの見つけ方と、共感を強くする細かくし方、伝わる言い方の型を順に説明します。職場・学校・家庭のオリジナルのあるあると、そのまま演じられる1分の台本も紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. あるあるネタで笑いが起きる理由
  2. あるあるの見つけ方
  3. 「分かる」を強くする細かくし方
  4. あるあるの言い方の型
  5. オリジナルのあるある例(職場・学校・家庭)
  6. あるあるを1本のネタにする組み立て方
  7. よくある質問
  8. まとめ

あるあるネタで笑いが起きる理由

あるあるとは、多くの人が「自分にもある」と感じる出来事のことです。笑いが起きるのは、自分しかしていないと思っていた小さな行動を、ほかの人も同じようにしていたと分かったときです。

ウケるあるあるには、次の3つの条件がそろっています。どれか1つが欠けると、聞いた人の反応が変わります。

条件欠けたときの反応欠けている例
多くの人が経験している「分からない」自分の部署だけで通じる言葉の話
言われるまで気づかない「当たり前だよ」月曜日の朝は眠い
少しだけ困る、照れる「へえ」で終わる朝ごはんにパンを食べる

2つ目の条件がいちばん大切です。誰もが口にしている話は、あるあるではなく、ただの事実に聞こえます。「言われてみれば、自分もしている」と思わせる、一歩手前の出来事を探しましょう。

あるあるの見つけ方

あるあるの種は、毎日の暮らしの中にあります。次の4つの方法で探すと、見つけやすくなります。日常を観察するコツそのものは、「ネタの素材の集め方」でも詳しく紹介しています。

1日の流れをたどる

朝起きてから夜寝るまでを、順番に思い出します。家を出る、電車に乗る、昼ごはんを選ぶ、といった場面ごとに、自分が毎回していることを書き出します。毎日くり返している場面ほど、多くの人が経験しています。

「自分だけかな」と思ったことをメモする

人に言うほどでもないけれど、少し恥ずかしい行動は、あるあるの宝庫です。「これ、自分だけかな」と思った瞬間に、スマホのメモに1行残しておきましょう。続けるコツは「ネタ帳の作り方と使い方」が参考になります。

決まり文句とお約束を集める

「ちょっとだけいいですか」「いま行く」のように、みんなが使う決まり文句は、言葉どおりにならないことが多いものです。言葉と、実際に起きることのずれを探すと、あるあるになります。

「待つ」「迷う」「探す」時間に注目する

レジに並ぶ、メニューを決める、物を探す、といった小さな時間には、人それぞれの小さなくせが出ます。何もしていない時間に自分が何をしているかを思い出すと、共感されやすいあるあるが見つかります。

「分かる」を強くする細かくし方

見つけたあるあるは、そのままだと話が大きすぎて、ぼんやりしがちです。時間、場所、動き、セリフを足して、場面を細かく切り取りましょう。

ぼんやりしたあるある細かくしたあるある足したもの
傘を忘れがち雨がやんだ日の帰りに、店の傘立てに自分の傘を置いてくる時間と場所
朝はバタバタする靴をはいたあとに、スマホを部屋に忘れたことに気づく動きの順番
人に合わせがち「どっちでもいい」と言ったのに、選ばれたほうを見て「そっちかあ」と思う心の声
あいさつで失敗する手を振り返したあとで、自分の後ろの人に振っていたと気づく動きと気づき

細かくするほど、当てはまる人は少しずつ減ります。それでも、当てはまった人の「分かる」は強くなります。聞いている人の半分くらいがうなずける細かさを目安にしましょう。

あるあるの言い方の型

同じあるあるでも、言い方で伝わり方が変わります。初めてなら、次の3つの型から選ぶと伝えやすくなります。

型言い方例
場面名+一文「〇〇あるある」と場面を先に言い、一文で言い切る「スーパーあるある。かごを持たずに入った日に限って、買う物が増える」
再現動きとセリフで、その場面を演じて見せる電話を切って受話器を置いたあと、「あ、用件を言い忘れた」とつぶやく
3つ並べ同じ場面のあるあるを3つ並べ、3つ目だけ少し大げさにする雨の日あるある。小雨で傘をさすか迷う。建物を出た瞬間に強くなる。家に着いて傘を閉じた瞬間、晴れる

どの型でも、場面の名前を先に言うのがコツです。聞く人の頭に場面が浮かんでから本題を聞くので、「分かる」までが早くなります。言い終わったら、ひと呼吸おいて笑いを待ちましょう。

「〇〇な人あるある」に気をつける

性別や年代、出身地、職業などで人をひとまとめにするあるあるは、その場の誰かを傷つけることがあります。「人」ではなく、「場面」や「行動」のあるあるにすると、誰もが自分のこととして笑えます。

オリジナルのあるある例(職場・学校・家庭)

そのまま使える、オリジナルのあるあるです。自分の職場や学校に合わせて、言葉を少し変えて使ってください。

職場あるある

例文職場あるある8つ

オンライン会議で話し終えたあとに、「ミュートになってました」と言われる
印刷ボタンを押してから、プリンターまで歩くあいだに「両面にすればよかった」と気づく
電話の保留音を聞きながら、メモ用紙に小さな丸をいくつも描いている
「5分だけいいですか」から始まった話が、5分で終わったことがない
会議で「何か質問は?」と聞かれた瞬間、全員が資料に目を落とす
「了解です」と「承知しました」のどちらにするか、送信前に3回迷う
共有の電子レンジの前で、先に使っている人の残り時間をそっと見る
「お手すきの際に」と書かれた仕事ほど、早く返さないと落ちつかない

職場のあるあるを短いコントにする方法は、「忘年会のコント台本」で台本つきで紹介しています。

学校あるある

例文学校あるある8つ

席替えの前の日は、クラス全体がなんとなくそわそわしている
先生が「最後に一つだけ」と言ってから、話が3つ続く
テスト用紙が配られたら、まず裏にも問題がないか確かめる
落とした消しゴムだけ、なぜかいちばん遠くまで転がっていく
教科書を忘れた日に限って、その授業で当てられる
夏休みの日記をまとめて書くとき、天気だけがどうしても思い出せない
給食で余ったデザートのじゃんけんだけ、クラス全員の目が真剣
チャイムが鳴ったのに授業が続くと、全員が同時に時計を見る

家庭あるある

例文家庭あるある8つ

出かける直前に限って、家族の誰かがトイレに入る
「ちょっと手伝って」の「ちょっと」が、30分以上かかる
洗濯物を取りこんだとたんに、雨がやむ
帰ってきて、「ただいま」より先に「お腹すいた」と言う
詰めかえ用を買ったのに、本体がなかなか空にならない
はさみの置き場所を、家族全員がちがう場所だと思っている
「いま行く」と返事をしてから、実際に来るまで10分かかる
夜中にのどがかわいて台所に行くと、別の家族とばったり会う

あるあるを1本のネタにする組み立て方

あるあるを人前で披露するときは、同じ場面のあるあるを3〜5個つなげると、1本のネタになります。並べる順番は、小さい「分かる」から始めて、最後にいちばん大きいものを置くのが基本です。

途中で同じ動きをくり返すと、最後の笑いが大きくなります。次の台本では、「つま先立ちで部屋に戻る」動きを2回使っています。

時間
約1分
人数
1人
準備物
なし(場面名を書いたフリップがあると伝わりやすい)
難しさ
★

台本朝の玄関あるある(約1分)

(1人で前に出て、軽く一礼)

演者朝の玄関あるあるを、聞いてください。

演者その一。靴をはいたあとに、スマホを部屋に忘れたことに気づく。

(靴をはいたまま、つま先立ちで部屋に戻るしぐさ)

演者靴は脱ぎません。つま先だけで、部屋まで行きます。

演者その二。ドアを閉めた瞬間、鍵をかけたかどうか分からなくなる。

(ドアノブを2回引いて確かめるしぐさ)

演者2回引いて確かめたのに、駅に着くとまた不安になります。

演者その三。やっと出発できたと思ったら、空が暗い。

演者傘を取りに戻ると……

(間をおいて、また、つま先立ちで部屋に戻るしぐさ)

演者やっぱり、靴は脱ぎません。

演者以上、朝の玄関あるあるでした。

(一礼)

フリップに場面名やあるあるを書いて、めくりながら言う形にもできます。めくり方の組み立ては「フリップ芸の作り方」で紹介しています。

よくある質問

内輪のあるあるは、使ってはいけませんか?

聞く人全員が同じ職場や学校なら、内輪のあるあるはとてもよく笑いが起きます。ただ、外の人が混ざる場では伝わりません。場に合わせて、誰でも分かるあるあると使い分けましょう。

あるあるを言っても、「分かる」と言ってもらえません。

当たり前すぎるか、細かすぎるかのどちらかです。「月曜は眠い」のように誰でも口にする話なら、時間や動きを足して細かくします。反対に、自分だけの体験に寄りすぎているなら、場面を少し広げましょう。

実在の人のくせを、あるあるにしてもいいですか?

その場にいる人のくせをあるあるにすると、本人がからかわれているように感じることがあります。くせを使うなら、自分のくせにしましょう。自分のこととして言えば、聞く人も安心して笑えます。

まとめ

  • あるあるは「多くの人が経験」「言われるまで気づかない」「少し困る」の3つがそろうと笑いになる
  • 1日の流れや、「自分だけかな」と思った行動から見つける
  • 時間・場所・動き・セリフを足して、場面を細かくする
  • 言うときは場面名を先に言い、一文で言い切る
  • 人ではなく、場面や行動のあるあるにする
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