余興ムービーのパロディの作り方|番組風にする構成の型と気をつけること

長い棒の先にミトンがついた道具を、カメラの前で紹介する男性

余興ムービーを番組風のパロディにするなら、ニュースや通販番組の「型」だけを借りて、中身は新郎新婦の話で作るのがコツです。実在の番組をそのまま写す必要はありません。番組名もマークも曲も自分たちで用意すれば、権利の心配をせずに、誰もが知っている形で笑いを取れます。

この記事では、番組風ムービーの構成の型を6つと、そのまま使える通販番組風の台本を紹介します。実在の番組を使わないための注意点や、番組らしく見せる編集のコツもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 番組風ムービーは「型」だけを借りて作る
  2. 番組風ムービーの構成の型6つ
  3. 通販番組風の台本「本日の一点もの」
  4. 番組らしく見せる撮影と編集のコツ
  5. 実在の番組をまねするときに気をつけること
  6. よくある質問
  7. まとめ

番組風ムービーは「型」だけを借りて作る

パロディとは、よく知られた作品や番組の形をまねて、別の中身で笑わせる方法です。ニュースのまじめな口調や、通販番組の大げさな紹介は、多くの人が見たことがあります。その「おなじみの形」で身近な話をすると、形と中身の差で笑いが起きます。

ただし、借りるのは型だけです。番組名、マーク、テーマ曲、決めゼリフは、すべて自分たちで作ります。作るときは、次の3つを決まりにしておきましょう。

  1. 番組名は、2人の名前を入れたオリジナルにする(例:「〇〇ショッピング」「〇〇&〇〇ニュース」)
  2. 中身は、2人の人柄が分かる話か、2人の良いところにする
  3. 結びは、番組の形のままでも、まじめな「おめでとう」で締める

番組風ムービーの構成の型6つ

番組の種類ごとに、流れと笑いどころが決まっています。撮影の手間は★の数で表しました(★1つがいちばん楽です)。

型流れ笑いどころ撮影の手間
ニュース番組風スタジオ→現地の中継→街の声→結びまじめな口調で、身近な出来事を大ニュースとして伝える★★
通販番組風お悩み→商品の登場→実演→お客様の声→お値段→オチ新郎(新婦)の良いところを「機能」として紹介する★★
ドキュメンタリー風落ち着いたナレーション→密着映像→本人の言葉→結び重みのある語り口と、何気ない日常との差★★★
映画の予告編風黒い画面と短い字幕→名場面→公開日の発表大げさな字幕と、身近な写真の差★★
スポーツ中継風実況と解説→名場面の再現→インタビュー出会いやプロポーズを、熱い実況で伝える★★
ランキング番組風第5位から順に発表→第1位→結び2人の良いところを、順位をつけて紹介する★

どの型でも、尺は3〜4分が目安です。ほかの形のムービーと比べたいときは、「余興ムービーのアイデア15選」も見てみてください。

ニュース番組風の流れの例

ニュース番組風は、場面が短く区切れるので、友人がそれぞれの場所で撮った映像をつなぎやすい型です。3分30秒なら、次のように分けると収まります。

  1. スタジオ(30秒):アナウンサー役が「本日、〇〇さんと〇〇さんが結婚しました」と速報を伝える
  2. 現地の中継(60秒):リポーター役が、2人が出会った大学の前などから「出会いの現場」を伝える
  3. 街の声(60秒):友人たちがインタビューに答える形で、2人の印象を一言ずつ話す
  4. 専門家の解説(30秒):「結婚の専門家」役が、2人の相性をまじめに分析する
  5. 結び(30秒):アナウンサー役が「お二人の幸せは、これからも続報をお伝えします」と締める

ドキュメンタリー風は、ナレーションで笑わせる

ドキュメンタリー風は、低く落ち着いた声のナレーションで、ごく普通の日常を重大なことのように語ります。ナレーションがまじめなほど、映像との差で笑いが生まれます。

例文ドキュメンタリー風ナレーションの例

(休日の朝、新郎がコーヒーをいれている写真)
午前8時。〇〇の一日は、2人分のコーヒーから始まる。
(スーパーで野菜を選ぶ2人の写真)
彼らが向き合っているのは、どちらの玉ねぎがおいしいか、という問いだ。
(並んで笑う2人の写真)
答えは出ない。それでも2人は、今日も一緒に笑っている。

映画の予告編風は、オープニングに向く

映画の予告編風は、1分ほどで作れるので、披露宴のはじめに流すオープニングムービーにも向いています。黒い画面に短い字幕を出し、写真をはさみながら盛り上げていきます。

例文映画の予告編風の字幕の例

〇〇年、春。
1人の男が、駅のホームで傘を貸した。
それが、すべての始まりだった。
(2人の写真を3枚、テンポよく見せる)
笑い合い、支え合ってきた2人。
〇〇と〇〇の物語、本日公開。

予告編らしい言い回しには、「また」「日々」「再び」のような、結婚式では避けたい言葉がまぎれこみやすくなります。字幕を書いたら、声に出して読み直しておきましょう。

通販番組風の台本「本日の一点もの」

通販番組風の台本です。新郎の良いところを「機能」として紹介し、お値段を発表する場面で、思いがけないオチをつけます。新郎の名前の部分(〇〇)と、3つの機能は、本人の本当の良いところに入れかえてください。

時間
約3分
人数
3〜5人(司会、助手、お客様の声2人。撮影係がいると楽)
準備物
机、商品に見立てた箱、新郎の写真3〜4枚、スマホと立てる台
難しさ
★★

台本〇〇ショッピング「本日の一点もの」(約3分)

(明るい曲。机の後ろに司会と助手が並ぶ。画面の右上に、自分たちで作った番組のマーク)

司会みなさん、こんにちは。〇〇ショッピングの時間です。

助手今日も、とっておきの商品をご紹介しますよ。

司会さっそくですが、こんなお悩みはありませんか?

(再現映像。重い買い物袋を両手に持ち、困った顔をする友人)

ナレーション買い物のあと、荷物が重い……。

司会そんなときに、こちら。

助手じゃーん。「〇〇くんのいいところセット」です。

司会まず1つ目の機能がすごいんです。

助手重い荷物を、気づいたら持ってくれています。

(再現映像。新郎役の友人が、さっと荷物を受け取る)

司会しかも、「持とうか?」と聞かない。

助手気づいたときには、もう持っている。

司会2つ目の機能は、こちら。どんな料理にも「おいしい」と言ってくれます。

(写真。ご飯を食べて笑顔の新郎)

助手本当においしいときは、無言で親指を立てます。

司会さらに3つ目。

助手大事な人の記念日を、ぜったいに忘れません。

(写真。カレンダーに記念日の印が並んでいる)

司会では、実際に使っている方の声を聞いてみましょう。

(友人の映像。字幕「新郎の大学の友人・〇〇さん」「※個人の感想です」)

友人A私が新生活の準備をしていたとき、いちばんに手伝いに来てくれたのが〇〇くんでした。棚の組み立てまでやってくれて、本当に助かりました。

(2人目の友人の映像)

友人B旅行の計画を立てるときは、いつも全員の希望を聞いてくれます。おかげで、毎回みんな笑顔で旅行できました。

司会みなさん、満足されていますね。

助手さあ、お待ちかねのお値段です。

司会……。

助手……司会さん?

司会たいへん申し訳ございません。こちらの商品は、すでにお届け先が決まっている一点ものでした。

助手お届け先は、〇〇さんです。

(新郎新婦が並んだ写真)

司会〇〇さん、保証期間は一生です。

助手なお、このセットには、友人一同からの応援が、ずっと無料でついてきます。

司会〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。

司会・助手以上、〇〇ショッピングでした。

(明るい曲が大きくなり、「ご結婚おめでとうございます」の画面)

台本を自分たち用に直すコツ

3つの機能は、違う種類の良いところから1つずつ選びます。「家事」「人づきあい」「思いやり」のように分けると、紹介が単調になりません。司会役は、少し早口で明るく話すと通販番組らしくなります。特定の司会者の口ぐせや声をまねるのではなく、「大げさにほめる」という型だけを借りましょう。

番組らしく見せる撮影と編集のコツ

番組風ムービーは、内容よりも先に「見た目」で番組だと伝わると、最初の数秒から笑いが起きます。編集で次の4つを足すと、ぐっと番組らしくなります。

足すものやり方注意すること
番組のマーク画面の右上に、2人の名前を入れたオリジナルのマークを小さく出し続ける実在のテレビ局や番組のマークに似せない
大きなテロップ商品名や「お客様の声」を、色つきの帯の上に大きく出す1つの画面に出す文字は1〜2か所にしぼる
ワイプ画面の隅の小さな窓に、驚いた顔の友人を映す小窓の映像は、本編と別に撮っておく
効果音商品の登場やオチの瞬間に、短い音を入れる規約で使ってよいとされた音だけを使う

ワイプとは、画面の隅に出す小さな窓のことです。紹介を聞いて驚く友人の顔を小窓に出すと、それだけでバラエティ番組のように見えます。効果音を入れる場所と音量は、「効果音の使い方」で紹介しています。

撮影は、横向きで、スマホを固定して撮ります。司会の場面は、白い壁の前に机を置くだけでスタジオらしくなります。写真の並べ方や書き出しまでの手順は、「余興ムービーの作り方」にまとめています。

実在の番組をまねするときに気をつけること

番組のパロディで気をつけたいのは、「型をまねる」ことと「そのまま使う」ことの違いです。番組名やマーク、テーマ曲、映像は、著作権や商標などの権利で守られていることが多く、余興でもそのまま使うのは避けましょう。

番組風ムービーで使わないもの

  • 実在の番組名や、それとすぐ分かる名前
  • テレビ局や番組のマーク、テロップのデザインをそっくりまねたもの
  • 番組のテーマ曲や、おなじみの効果音を録音したもの
  • 録画した番組の映像や画面
  • 実在の司会者やタレントの名前、そっくりのものまね

「〇〇ショッピング」のように、通販番組と分かる言葉に2人の名前を組み合わせましょう。実在の番組名を使わなくても、十分に伝わります。曲は、自分たちで選んだ著作権フリーの曲にしましょう。

市販の曲を使いたいときの考え方は、「余興ムービーの曲の選び方と著作権」にまとめています。パロディとまねの境目については、「漫才のネタに著作権はある?」も参考になります。

「密着」でも、私生活をのぞきすぎない

ドキュメンタリー風やニュース風は、本人の家の中や昔の写真を使いたくなります。部屋の中の様子や昔の恋人が分かる写真など、本人が人に見せたくないものは入れません。使う写真は、2人をよく知る友人にも見てもらいましょう。

よくある質問

元になった番組を知らない人がいても、笑ってもらえますか?

ニュースや通販番組のような、誰もが見たことのある「番組の種類」を型にしていれば、多くの人に伝わります。特定の番組だけにある決めゼリフやコーナーに頼ると、知らない人には伝わりません。年配の親族も楽しめるよう、型そのもので笑える作りにしましょう。

撮影はどこでするといいですか?

司会の場面は自宅の机や、借りた会議室で十分です。お店や駅など人の多い場所で撮るときは、撮影してよいか先に確かめ、ほかのお客さんが映らないようにします。

新郎新婦本人に出てもらってもいいですか?

内緒で作るなら、新郎役を友人が演じるか、本人の写真を使います。本人に出てもらう場合は、セリフの量を少なめにして、撮影は30分ほどで終わるように準備しておくと、負担になりません。

まとめ

  • 番組風ムービーは、番組の「型」だけを借り、中身は2人の話で作る
  • 番組名、マーク、曲は自分たちで用意し、実在の番組のものは使わない
  • 通販番組風は、良いところを「機能」として紹介し、お値段の場面でオチをつける
  • テロップ、ワイプ、オリジナルのマークで、番組らしい見た目を作る
  • 結びは番組の形のままでも、まじめな「おめでとう」で締める
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