効果音の使い方|コント動画の笑いを強めるタイミング・音量・探し方

ヘッドホンをつけ、マイクの前で紙袋を鳴らして効果音を録る人

効果音は、ボケのあと、ツッコミと同時、場面の切りかわりの3か所にしぼって入れると、笑いが強まります。音量は声より大きくせず、セリフの言葉にかぶせないのが基本です。効果音とは、動画に足す短い音のことで、SE ともいいます。

フリー素材の効果音を使うときは、ダウンロードする前に利用規約を確かめましょう。この記事では、入れる場所とタイミング、音量の決め方、効果音の探し方と家での作り方、利用規約で見るところを順に紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 効果音を入れる場所は3つにしぼる
  2. タイミング|ボケより先に鳴らさない
  3. 音量|声がいちばん大きく聞こえるように
  4. 効果音の探し方と、家にある物での作り方
  5. フリー素材を使う前に、利用規約で確かめること
  6. よくある質問
  7. まとめ

効果音を入れる場所は3つにしぼる

効果音を入れすぎると、音がうるさく感じられ、どこが笑いどころなのかが分かりにくくなります。まずは次の3か所にしぼり、足りないと感じたら足していきましょう。

入れる場所役目音の例
ボケのあと「今のはおかしい」と知らせる間の抜けた笛の音、ベルが1回鳴る音
ツッコミと同時ツッコミに勢いを足す紙の扇で軽くはたくような「パシッ」という音
場面の切りかわり時間や場所が変わったと伝える風を切る「シュッ」という音、短い音楽

ボケは、わざとずれたことを言ったりしたりすること、ツッコミはそのずれを指摘することです。この3か所のほかに、気まずい沈黙を目立たせたいときや、驚いた瞬間の表情を強めたいときにも効果音が使えます。ただ、どれも「ここぞ」という場面だけにすると、1つずつの音がよく効きます。

タイミング|ボケより先に鳴らさない

効果音は、鳴らす場所が同じでも、タイミングが少しずれるだけで効き方が変わります。次の3つを守ると、笑いどころがはっきりします。

  • ボケのあとの音は、言い終わってから、ほんの一瞬あけて鳴らす
  • ツッコミの音は、ツッコミの最初の一言と同時に鳴らす
  • セリフの言葉の上には重ねない(聞こえなくなる)

ボケより先に音を鳴らすと、見る人に「これから何か起きる」と知らせてしまいます。音が笑いを予告しないよう、必ずボケのあとか同時にしましょう。

10秒ほどの短いコントで、効果音を入れる時間の例を見てみましょう。

時間映像・セリフ効果音
0.0〜2.5秒A「見てて。これ、すごく飛ぶから」なし
2.5〜3.0秒Aが紙飛行機を投げる風を切る「ヒュッ」という音
3.0〜3.5秒紙飛行機が、Aの足元に落ちる小さな「ポト」という音
3.5〜5.5秒2人とも黙って紙飛行機を見る遠くで鳴く鳥の声を小さく
5.5〜7.5秒B「……飛んだね。足元まで」なし
7.5〜9.5秒A「今のは、練習」ベルが1回鳴る音

投げる瞬間の勢いのある音で期待を高め、落ちる音を小さくすると、その差が笑いになります。黙っている時間に小さな音を足すと、気まずさが伝わります。セリフとセリフのあいだの時間の取り方は、「漫才の間とテンポの取り方」も参考になります。

効果音を入れる手順

効果音は、編集の最後のほうで、次の順番で入れると迷いません。先に音を探し始めると、使いたい音に合わせて場面を探すことになり、入れすぎてしまいます。

  1. 効果音なしで通して見て、笑ってほしい場面に印を付ける
  2. 印ごとに、「知らせる」「勢いを足す」「切りかえる」のどの役目かを決める
  3. 役目に合う音を探すか、自分で録る
  4. ボケのあと、ツッコミと同時など、決めたタイミングに置く
  5. 声と聞き比べて、音量をそろえる
  6. 少し時間をあけて通して見直し、なくても笑える場面の音は消す

最後の見直しで音を減らすと、残った音がよく効きます。作った本人は音に慣れてしまうので、できればほかの人にも見てもらいましょう。

音量|声がいちばん大きく聞こえるように

動画の音は、声、効果音、BGM の順に大きくするのが基本です。効果音は声と同じくらいか少し小さく、BGM は声のうしろでかすかに聞こえるくらいにします。

効果音の素材は、1つずつ音の大きさがばらばらです。並べたら、編集アプリの音量の表示を見ながら、大きさをそろえましょう。長く続く音は、終わりを少しずつ小さくすると、次のセリフにかぶりません。

スマホの小さなスピーカーでは、「ドーン」のような低い音が聞こえにくくなります。逆に、イヤホンでは高い音や大きな音が耳に刺さることがあります。仕上げのときは、両方で聞いて確かめてください。

音量を決めたら確かめること

  • セリフに効果音が重なって、言葉が聞こえなくなっていないか
  • 急に大きな音が鳴って、耳が痛くならないか
  • イヤホンとスマホのスピーカーの両方で聞いたか
  • 効果音ごとの大きさがそろっているか
  • BGM が声のじゃまをしていないか

効果音は、テロップと同じ瞬間に合わせると、さらに笑いどころが伝わります。テロップを出すタイミングは「動画編集で字幕を入れるコツ」で紹介しています。

効果音の探し方と、家にある物での作り方

効果音を手に入れる方法は、大きく分けて4つあります。

方法よいところ気をつけること
編集アプリに入っている効果音探す手間が少ないアプリの規約で使い方が決まっている
フリー素材のサイト種類が多く、無料で使えるものが多いサイトごとに利用規約が違う
有料の素材音がきれいで、使い方の条件がはっきりしているお金がかかる
自分で録る規約の心配がなく、手作りの味が出る録る手間がかかる

素材を探すときは、「ドアを閉める音」のように、音そのものを表す言葉で探します。見つからないときは、「場面転換」のように、使う場面の言葉でも探してみましょう。

音の選び方|コントの雰囲気に合わせる

同じ場面でも、どんな音を選ぶかで笑いの色が変わります。日常のあるあるを描くコントなら、本物に近い生活の音が合います。大げさな設定のコントなら、マンガのような分かりやすい音が合います。1本の中では、どちらかの雰囲気にそろえましょう。

同じボケをくり返すときは、毎回同じ音を当てると、音そのものが「お決まり」になります。2回目、3回目と音が鳴るたびに、見る人は次を待つようになります。

家にある物で効果音を作る

身近な物を鳴らして録るだけでも、それらしい効果音が作れます。自分で録った音なら、利用規約を気にせず使えます。

作りたい音使う物鳴らし方
雪の上を歩く音片栗粉を入れた厚手のポリ袋袋の上から指でぎゅっ、ぎゅっと押す
波の音小豆とざるざるに小豆を入れて、ゆっくり傾ける
焚き火の音食品用のラップマイクの近くで、ゆっくり丸める
鳥が羽ばたく音布の手袋両手に1つずつ持って、パタパタと振る
馬の足音お椀2つ伏せたお椀で、机を交互に打つ
扉をノックする音机の裏側指の関節で2回たたく

録るときは、静かな部屋でマイクを近づけ、同じ音を3〜4回録っておくと、あとで選べます。録り方の基本は、「音声コントの作り方」でも紹介しています。あえて口で「ドーン」と言う効果音も、手作りらしさが出て笑いになることがあります。

フリー素材を使う前に、利用規約で確かめること

フリー素材の「フリー」は、「何をしてもよい」という意味ではありません。無料で使えても、使える場所や書き方の決まりは素材ごとに違います。ダウンロードする前に、利用規約のページを読みましょう。

ダウンロードする前に利用規約で確かめること

  • 動画に使い、動画投稿サイトに載せてよいか
  • 収益化した動画や、仕事で作る動画(商用)にも使えるか
  • クレジット表記(作った人やサイトの名前を書くこと)が要るか、どこにどう書くか
  • 音を切る、速さや高さを変えるなどの加工をしてよいか
  • 1本の動画に使える数に上限があるか
  • 禁止されている使い方に当たらないか
  • 素材そのものを人に配ったり、売ったりすることになっていないか

利用規約は変わることがあります。使った素材は、入手したサイトの名前とページ、素材の名前をメモしておき、使う前に規約を読み直しましょう。動画投稿サイトには、著作権のある音を自動で見つける仕組みがあることが多いです。正しく使っていても通知が来ることがあるので、記録があると説明しやすくなります。

テレビ番組やアニメ、ゲーム、ほかの人の動画から音を抜き出して使うのはやめましょう。結婚式の会場で流す動画は、効果音とは別に、曲の扱いにも決まりがあります。くわしくは「余興ムービーの曲の選び方と著作権」を見てください。

効果音で人をからかわない

人が歩くたびに「ドスン」と鳴らす、顔が映った瞬間にブザーを鳴らす、といった使い方は、体型や見た目をからかうことになります。効果音を向ける相手は、人ではなく「出来事のおかしさ」にしましょう。

よくある質問

効果音は、1本にいくつくらい入れればいいですか?

決まった数はありません。まずは、いちばん笑ってほしい場面だけに入れ、通して見て物足りなければ足すほうが失敗しません。すべてのセリフに音を付けると、どの音も目立たなくなります。

笑い声の効果音は使ってもいいですか?

使ってもかまいませんが、多く入れると「ここで笑って」と押しつけられているように感じる人もいます。使うなら、小さく、短くしましょう。笑い声の素材にも利用規約があるので、ほかの効果音と同じように確かめてください。

素材が見つからない音は、どうすればいいですか?

近い音を2つ重ねたり、速さや高さを変えたりすると、イメージに近づけられることがあります。その場合は、利用規約で加工が認められているかを確かめましょう。家にある物で録るのも1つの方法です。

まとめ

  • 効果音は、ボケのあと、ツッコミと同時、場面の切りかわりの3か所にしぼる
  • ボケより先に鳴らさず、セリフの言葉の上には重ねない
  • 音量は声がいちばん大きく、効果音はそれと同じか少し小さく、BGMはもっと小さく
  • フリー素材は、商用・クレジット・加工・数の上限を規約で確かめ、入手先を記録する
  • 家にある物で録った効果音なら、規約を気にせず使える
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