花束リレーに笑いを入れるなら、途中の2〜3か所だけ、「意外な人」や「意外な小道具」で受け渡しをずらすのがコツです。新郎の上司が真顔で受け取る、花束がいつの間にかブロッコリーになっている、といった場面です。感動の流れはそのまま残し、アンカーが本物の花束を渡す結びは、まじめに締めましょう。
この記事では、笑える渡し方のアイデアと、笑いを入れた並び順の例、参加者への連絡文を紹介します。全員の向きをそろえる撮り方と、会場で本物の花束を渡す段取りもまとめました。
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花束リレーの流れと、笑いを入れる場所
花束リレーは、友人たちが花束を手から手へ渡していく様子をつないだムービーです。最後に映った友人(アンカー)が、本物の花束を持って会場に現れます。画面の中の花束が会場に「届く」瞬間が、いちばんの見せ場です。
| 場面 | 内容 | 長さの目安 | 笑い |
|---|---|---|---|
| はじまり | 「〇〇と〇〇さんへ、花束をつなぎます」などのタイトル | 10秒 | なし |
| リレーの前半 | ふつうに受け取り、一言添えて次へ渡す | 1人5〜8秒 | なし |
| リレーの中盤 | 意外な人や小道具で、受け渡しをずらす | 1人8〜10秒 | 2〜3か所 |
| リレーの後半 | 家族や親しい友人が、まじめな一言で渡す | 1人5〜8秒 | なし |
| 会場で手渡し | 扉が開き、アンカーが本物の花束を2人に渡す | 1分 | 小さく1回 |
笑いを前半に入れないのは、まず「花束を受け取って、一言添えて渡す」という型を見せるためです。型が分かってから、そのずれを見せると笑いになります。この、あとの笑いのために型を見せておく部分を、お笑いでは「フリ」と呼びます。
- 時間
- ムービー2〜3分+会場での手渡し1分
- 人数
- 8〜20人(ムービーに出る人)、うち1人がアンカー
- 準備物
- 撮影用の花束(造花でも可)、会場で渡す本物の花束、笑いに使う小道具、スマホ
- 難しさ
- ★★★
笑いは中盤の2〜3か所、結びはまじめに
笑いの場面が多すぎると、花束リレーのよさである「みんなの気持ちがつながる感じ」が薄れます。笑いは中盤に2〜3か所だけ入れ、後半からは家族や親しい友人のまじめな一言で、感動へつなぎましょう。
途中に入れる「笑える渡し方」のアイデア
笑える渡し方は、「意外な人」「小道具」「動き」の3つでずらすと作れます。どれも、1人分の動画の中で完結するので、ほかの人の撮影には影響しません。
| ずらし方 | 渡し方の例 | 笑いが起きるところ |
|---|---|---|
| 意外な人 | 新郎の上司が、真顔で「業務連絡です。〇〇くん、結婚おめでとう。以上です」 | まじめな人の、まじめすぎる一言 |
| 意外な人 | 2人の行きつけのパン屋の店長が、花束と一緒に「いつもの」パンを渡す | 2人の暮らしが見える、知らない人の登場 |
| 小道具 | 受け取った花束が、ブロッコリーの束になっている | 気づいた人の真顔と、本物を出す動き |
| 動き | 遠くから全力で走ってきて、受け取ったら静かに一言 | 走る勢いと、一言の静かさの差 |
| 動き | 受け渡しだけ、スローモーションで大げさに | 何でもない動きが、名場面のように見える |
| くり返し | ブロッコリーの次の人が、花束をじっくり確かめてから渡す | 前の笑いを覚えている人ほど笑う |
意外な人は、字幕で「誰か」をはっきり見せる
意外な人の笑いは、その人が誰なのかが伝わって、初めて起きます。画面の下に「新郎の上司・〇〇さん」のように、名前と2人との関係を大きめの字幕で出しましょう。会社やお店で撮るときは、必ず許可を取り、看板や書類が映らない向きで撮ります。
小道具の笑いは、くり返すと大きくなる
ブロッコリーの場面のあとに、次の人が花束をじっくり確かめる場面を入れると、もう一度笑いが起きます。同じボケをくり返して笑いを大きくする方法を、お笑いでは天丼(てんどん)と呼びます。くり返しは2回までにしておくと、しつこくなりません。くわしい組み立て方は「天丼(くり返しのボケ)のやり方」で紹介しています。
撮影に使ったブロッコリーは、ゆでて食べられます。生花と違ってしおれても困らず、安く手に入るのも小道具として使いやすいところです。
笑いを入れた並び順と撮影の場所
並び順は、2人との出会いの順にすると、見ている人にも「2人の歴史をたどっている」ことが伝わります。次の表は、10人で作る場合の例です。笑いの役は4番、6番、7番に置いています。
| 順番 | 出る人 | 撮る場所の例 | 渡し方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 新郎の幼なじみ | 2人で遊んだ公園 | ふつうに渡して、型を見せる |
| 2 | 新郎の高校の友人 | 通学に使った駅の前 | ふつうに |
| 3 | 新郎の大学の友人 | 大学の門の前 | ふつうに |
| 4 | 新郎の職場の上司 | 会社の近くの広場 | 真顔で「業務連絡です」 |
| 5 | 新婦の幼なじみ | 自宅の玄関の前 | ふつうに |
| 6 | 新婦の大学の友人 | 並木道 | 受け取るとブロッコリー。本物を出して渡す |
| 7 | 新婦の職場の同期 | 公園の芝生 | 花束をじっくり確かめてから渡す |
| 8 | 2人の共通の友人 | 2人がよく行った場所の近く | まじめな一言。ここから感動へ |
| 9 | 2人の家族 | 実家の庭 | まじめな一言 |
| 10 | アンカー | 会場の扉の前 | 本物の花束を受け取る |
学校や会社、お店の前で撮るときは、撮影してよいか先に確かめ、ほかの人が映りこまないようにします。自宅で撮る場合は、表札や住所の分かるものを画面に入れないようにしましょう。
花束の回し方を決める
参加者が近くに住んでいるなら、撮影係が花束を持って回ると、1〜2日で撮り終えられます。遠くに住む人が多いときは、それぞれが色と大きさのそろった花束を用意し、受け渡しは画面の外で行います。生花は数日でしおれるので、撮影用の花束は造花にし、本物の生花は会場で渡す1つだけ用意すれば足ります。
アンカーが会場の扉の前で撮る場面は、会場の許可を取り、打ち合わせや下見の日に撮らせてもらいます。難しいときは、似た雰囲気の扉の前で撮っても、つなげればほとんど分かりません。
参加者への連絡文の例
花束リレーでいちばん手間がかかるのは、参加者とのやりとりです。撮り方と、自分の番、締め切りを最初の連絡で一度に伝えると、撮り直しのお願いが減ります。
〇〇と〇〇さんの結婚式(〇月〇日)で、花束リレーのムービーを流すことになりました。
花束を受け取って、次の人へ渡す5〜8秒の動画を、〇月〇日(〇)までに撮って送ってください。
撮り方のお願い
・スマホを横向きにして、胸から上が入るように撮る
・画面の左から花束を受け取り、一言のあとで画面の右へ渡す
・一言は「おめでとう」など、短くて大丈夫です
あなたの番は〇番目です。〇〇さんから受け取り、〇〇さんへ渡す流れになります。
送り先:(共有フォルダのリンク)
2人には内緒なので、このことは話さないでください。
全体への連絡とは別に、一人ひとりに「自分の番のメモ」を送っておくと、撮影がスムーズです。笑いの役をお願いする人には、動きとセリフを具体的に書きます。
〇〇さんの番:10人中6番目
撮る場所:並木道(明るい時間に)
受け取る:5番の〇〇さんから、画面の左から。受け取るのはブロッコリーの束です
動き:ブロッコリーを見て、2秒ほど真顔で止まる。カメラを見て「……ブロッコリーです」
渡す:背中に隠しておいた本物の花束を出し、7番の〇〇さんへ、画面の右へ
小道具:ブロッコリーを花束のように包んだものは、こちらで用意します
真顔の笑いは、途中で笑ってしまうと弱くなります。3回ほど撮って、いちばん真顔が続いた1本を送ってもらいましょう。ふつうに渡す人には、次のような一言の例を添えておくと、撮影の日に迷いません。
・「〇〇、結婚おめでとう。はい、次の人へ」
・「幸せのバトン、受け取りました」
・「この花束、2人まで届けてね」
・「(花束をじっくり見てから)よし、本物です。おめでとう」
・「おめでとう。私の分の気持ちも、乗せておきます」
会場で流れる言葉なので、「切れる」「終わる」のような結婚式で避けたい言葉は入れません。
撮り方のコツは「向き」をそろえること
花束リレーをきれいに見せるいちばんのコツは、全員が同じ向きで受け渡すことです。全員が「左から受け取り、右へ渡す」と決めておけば、別の日に別の場所で撮った映像でも、1本の流れに見えます。
- スマホを横向きにして、目の高さに固定する
- 録画を始めて2秒待ち、画面の左から花束を受け取る
- 花束を胸の前で持ち、カメラのレンズを見て一言
- 体ごと右を向き、画面の右の外へ花束を差し出す
- 花束が画面から出たあとも、2秒そのまま止まる
花束は、顔が隠れないよう、胸の高さで持つと表情がよく見えます。笑いの役の人は、真顔や驚いた顔が伝わるように、少し近めに撮ってもらいましょう。屋外で撮るときは、日差しに背を向けず、顔に光が当たる向きで撮ります。
動画のつなぎ方
集まった動画は、並び順どおりに並べ、受け渡しの瞬間でつないでいきます。つなぎ方には、次の3つの型があります。
| つなぎ方 | やり方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 受け渡しで切る | 花束が画面の右へ出た瞬間に切り、次の人が左から受け取る場面につなぐ | ほとんどの場面 |
| 花束で隠す | 花束をレンズに近づけて画面をふさぎ、次の人も花束でふさいだ状態から始める | 場所が大きく変わるとき |
| 同じ動きでつなぐ | 全員が花束を胸に抱えて笑う場面を、テンポよく続ける | 人数が多く、尺が足りないとき |
笑いの場面は、ほかの人より1〜2秒長めに残します。ブロッコリーを見て真顔になる時間を切りつめると、会場が「あれ?」と気づく前に次の場面に進んでしまいます。
字幕の入れ方や書き出しまでの基本の手順は、「余興ムービーの作り方」にまとめています。スローモーションの場面に合う曲の使い方は、「余興ムービーの曲の選び方」を見て、会場にも確かめておきましょう。
本物の花束を会場で渡す演出
ムービーの結びで、アンカーが会場の扉の前で花束を受け取ります。画面が止まると同時に扉が開き、アンカーが本物の花束を持って入ってくる。この流れを、会場の人や司会の人と前もって決めておきます。
| ムービーが止まってから | 会場で起きること | 担当 |
|---|---|---|
| 0秒 | 画面が「おめでとう」に変わる | 会場の音響の人 |
| 3秒 | 司会が「扉のほうをご覧ください」と声をかける | 司会 |
| 5秒 | 扉が開き、アンカーが本物の花束を持って入る | アンカー、会場の人 |
| 20秒 | 2人の席の前で花束を渡し、一言お祝いを言う | アンカー |
| 40秒 | 写真を撮る時間を少し取る | 撮影係 |
アンカーの言葉で、ブロッコリーの場面をもう一度だけ拾うと、会場が笑ったあとに、まじめなお祝いがすっと届きます。
台本扉が開いてから花束を渡すまで(約1分)
(ムービーの結びの場面。会場の扉の前で、アンカーが花束を受け取る)
画面の友人この花束、2人のところまで届けてきます。
(画面が「おめでとう」に変わる。会場の扉が開く)
司会皆さま、扉のほうをご覧ください。
(アンカーが本物の花束を持ち、2人の席へ歩く)
アンカー〇〇、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。
アンカー途中で一度ブロッコリーになりましたが、ちゃんと本物をお持ちしました。
(会場の笑いが静まるのを待つ)
アンカー〇〇人の気持ちを乗せた花束です。どうぞ受け取ってください。
(花束を新婦に手渡し、新郎と握手する)
アンカー2人のこれからを、みんなでずっと応援しています。
(3人で並び、写真を撮る時間を少し取る)
アンカーの言葉を手紙のようにしたい場合は、「結婚式で泣ける・感動する余興のアイデア」にある30秒の例文も使えます。
会場と確かめておくこと
- 生花の花束を持ち込んでよいか(会場と提携した花屋に頼む決まりのこともある)
- 当日、花束をどこに置いておけるか
- 扉から入る演出ができるか、扉から2人の席までの通り道
- 扉が開くときに、照明を変えてもらえるか
- 両親への花束贈呈の花と、色や形がかぶらないか
よくある質問
笑いを入れると、感動が薄れませんか?
笑いを中盤の2〜3か所にとどめ、後半を家族や親しい友人のまじめな一言にすれば、薄れません。むしろ、一度笑って会場の空気がやわらぐと、結びの手渡しの場面に気持ちが入りやすくなります。
何人くらい集まればできますか?
8人ほどいれば、花束リレーらしい流れになります。人数が少ないときは、笑いの役を1か所にして、1人の場面を少し長くすると尺が足ります。20人を超えるときは、何人かを「同じ動きでつなぐ」型にまとめると、間延びしません。
新郎新婦にばれずに撮影するには?
2人の家の近くや、2人がよく行く場所での撮影は避けます。行きつけのお店の人や家族に出てもらう場合は、撮ったことを2人に話さないよう、一言お願いしておきましょう。内緒で準備を進めるコツは「結婚式で友人からできる笑えるサプライズ」でも紹介しています。
まとめ
- 笑いは「意外な人」「小道具」「動き」で受け渡しをずらし、中盤の2〜3か所に入れる
- 前半はふつうの受け渡しで型を見せ、後半はまじめな一言で感動へつなぐ
- 全員が「左から受け取り、右へ渡す」と決めると、別々に撮っても1本の流れに見える
- 撮り方と自分の番、締め切りは、最初の連絡で一度に伝える。笑いの役には動きとセリフも書く
- 扉が開く合図、照明、花の持ち込みは、会場と前もって決めておく






