結婚式の余興でコントをするなら?3分でできる台本例と演じ方

段ボールのロボットの衣装を着て、カードを手に受付の役を演じる人

結婚式の余興でコントをするなら、「新郎の職場」や「2人が出会った日」など、誰もが思い浮かべられる設定を選びましょう。長さは3分、場面は2つまでにすると、練習も本番もまとまります。最後に役をやめて自分の言葉でお祝いを言えば、笑いのあとに温かい空気で終われます。

コントとは、役になりきって短い劇を演じ、その中で笑いを取る出し物です。この記事では、設定の選び方、小道具が少なくても演じられる3分の台本、場面の切りかえ方、本番での演じ方を順番に紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 結婚式のコントは「誰でも分かる設定」を選ぶ
  2. 3分のコントは「2場面+お祝い」で組み立てる
  3. そのまま使える3分の台本「プロポーズ作戦会議」
  4. 場面を切りかえる4つの方法
  5. 本番で笑いが伝わる演じ方
  6. 台本を書く時間がないときは
  7. よくある質問
  8. まとめ

結婚式のコントは「誰でも分かる設定」を選ぶ

コントの面白さは、設定で大きく決まります。設定とは「どこで、誰が、何をしている場面か」のことです。結婚式では、友人だけが分かる内輪の場面より、親族や上司も一度聞けば分かる場面を選びましょう。

結婚式に向いている設定5つ

次の5つは、どれも新郎新婦の話につなげやすい設定です。出る人の立場に合うものを選んでください。

設定向いている人笑いどころの例
新郎(新婦)の職場職場の同僚仕事中も、つい結婚式の準備の話をしてしまう
2人が出会った日共通の友人出会いの場面を、少しだけ大げさに再現する
プロポーズの作戦会議新郎の友人友人がプロポーズの言葉を練習させるが、うまくいかない
結婚式の打ち合わせどちらの友人でも新郎が張り切りすぎて、演出の希望がどんどん増える
新居に遊びに行った日2人と親しい友人2人らしすぎるおもてなしに、友人が振り回される

職場の設定を選ぶときは、仕事の中身より「新郎の人柄が出る場面」を中心にします。社内の話をどこまで出してよいかは「職場の同僚で結婚式の余興をするなら」にまとめています。

避けたほうがいい設定

笑いが取れそうでも、会場の誰かが気まずくなる設定は選びません。次のような場面は、台本を書く前に外しておきましょう。

こんな設定は避ける

  • 元恋人や、昔の恋愛が出てくる場面
  • けんかや浮気など、2人の仲を心配させる場面
  • 病院や事故など、お祝いの席にそぐわない場面
  • 会社や上司の悪口に聞こえる場面
  • 新郎新婦の見た目や年齢をまねして笑う場面

迷ったときは、その場面を新郎新婦の親が見ている様子を思い浮かべてください。一緒に笑えそうなら大丈夫です。勘違いや立場の逆転など、設定の型をもっと知りたい人は「コントの設定の作り方」も参考になります。

3分のコントは「2場面+お祝い」で組み立てる

3分のコントに場面を3つ以上入れると、説明だけで時間がなくなります。場面は2つまでにして、最後の30秒は役をやめてお祝いを言う形にしましょう。台本の長さは、セリフだけで600〜750字が目安です。動きの多い台本ほど、セリフは少なめにします。

時間することポイント
0:00〜0:20登場して、設定を一言で伝える「ここは駅前のカフェです」とナレーションで言ってよい
0:20〜1:30場面1:小さなずれを3回くり返す同じ形のボケを重ねると、会場が笑う準備をしてくれる
1:30〜2:30場面2:場面1のフリを回収するいちばん大きな笑いをここに置く
2:30〜3:00役をやめて、自分の言葉でお祝い2人の名前を呼び、まじめに締める

ボケとは、わざと普通からずれたことを言ったりしたりすることです。フリは、あとの笑いのために先に見せておく前置きをいいます。場面1で見せたものが場面2で思わぬ形で出てくると、会場は「あれがここで」と笑ってくれます。

そのまま使える3分の台本「プロポーズ作戦会議」

新郎の友人3人で演じる台本です。新郎役、作戦を立てる友人、ナレーションに分かれ、ナレーションは場面2で新婦役も受け持ちます。〇〇は新郎新婦の名前に書きかえてください。

時間
約3分
人数
3人(2人・4人にも直せます)
準備物
椅子2脚(会場で借りる)、「新婦(仮)」と書いた紙、小さな空き箱、メモ用紙
難しさ
★★

台本プロポーズ作戦会議(約3分)

(椅子を2脚、横に並べておく。新郎役と友人は椅子に座り、ナレーションはマイクの前に立つ)

ナレーション〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。新郎の大学の友人です。

ナレーション今日は、お二人が結婚を決めるまでのお話を、コントでお届けします。

ナレーションここは駅前のカフェ。プロポーズを決意した新郎が、友人を呼び出しました。

新郎役来てくれてありがとう。今度の週末、プロポーズしようと思うんだ。

友人いいね。じゃあ言葉の練習をしよう。俺を彼女だと思って言ってみて。

新郎役(立ち上がって一礼)このたびの結婚の件、前向きにご検討いただけますと幸いです。

友人取引先か。

新郎役ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

友人問い合わせないよ。もっと気持ちを込めて。

新郎役……結婚。

友人それだけ? 電報か。

新郎役じゃあ長めに。僕が生まれたのは、〇年前の春のことでした。

友人生まれたところから始めるな。週末に間に合わない。

新郎役だめだ、緊張して全部忘れそう。

友人じゃあ、言うことをメモに書いておこう。

(新郎役がメモを書き、小さな箱に入れてポケットにしまう)

友人ただし本番では、メモは見ないこと。

新郎役大丈夫。この箱に入れておけば安心だから。

(3人がその場で2秒止まる)

ナレーションそして迎えた週末。ここから先は、本人たちに聞いても教えてくれなかったので、私たちの想像です。

(ナレーションが「新婦(仮)」の紙を首にかけて椅子に座り、新婦役になる。友人は横に下がって見守る)

新郎役〇〇さん、大事な話があります。

新婦役はい。

(新郎役が片ひざをつき、箱を開ける)

新郎役僕と……(箱の中を見て固まる)……メモが入ってる。

友人(小声で)指輪は?

新郎役(小声で)反対のポケット。

友人(小声で)なんで分けたの。

新郎役(メモを読みながら)このたびの結婚の件、前向きに……

友人それはいちばんだめなやつ。

(新郎役がメモをしまい、大きく深呼吸する)

新郎役〇〇さん。これからもずっと、僕の隣で笑っていてください。

新婦役……はい。

友人言えた。自分の言葉で言えた。

(3人が前に並び、新婦役は首の紙を外す)

ナレーション本当のプロポーズの言葉は、2人だけの秘密です。

友人でも、その答えは、今日のこの会場を見れば分かります。

新郎役〇〇、〇〇さん、本当におめでとう。

3人どうぞ、お幸せに。

(3人で一礼して下がる)

自分たち用に直すときは

新郎役が仕事の言葉でプロポーズしてしまう部分は、新郎の仕事に合わせて変えると、ぐっと2人らしくなります。営業の仕事なら「お見積もり」、先生なら「出席をとります」のように、ふだんよく使う言葉を1つ入れてみてください。

出る人数が違うときは、配役を次のように変えると、台本の流れをそのまま使えます。

人数配役の変え方
2人ナレーションは友人役が兼ねる。新婦役は置かず、空いた椅子に「新婦(仮)」の紙を貼って見立てる。「はい」の返事は、友人役が「新婦は、うなずきました」と言いかえる
3人台本のまま
4人カフェの店員役を足し、新郎役が言い直すたびに水を注ぎに来て、話の腰を折る

場面を切りかえる4つの方法

劇の舞台なら、照明を消して場面を変えられます。でも披露宴の会場では、照明を自由に消せないことが多いものです。明るいままでも場面が変わったと伝わるように、次の方法を組み合わせましょう。

  1. ナレーションで「いつ」と「どこ」を言う(「そして迎えた週末」「ここは2人の新居」)
  2. 全員がその場で2秒止まってから、次の場面を始める
  3. 札や帽子など、小物を1つだけ変える(首にかける紙、エプロンなど)
  4. 立ち位置や椅子の向きを変える(向かい合わせから横並びへ、など)

台本の「プロポーズ作戦会議」では、1・2・3を使っています。どの方法でも、切りかえは5秒以内に終わらせるのがコツです。会話が止まる時間が長いと、会場の集中が切れてしまいます。

札は大きく、字は少なく

場所や役を伝える札は、画用紙を半分に切ったくらいの大きさで十分です。字は3〜5文字にして、太いペンで書くと、後ろの席からも読めます。

本番で笑いが伝わる演じ方

コントは、台本が面白くても、声や向きで笑いが届かないことがあります。次の4つを練習のときから意識しておきましょう。

マイクの位置を先に決める

コントは動きのある出し物なので、マイクの扱いがいちばんの悩みどころです。演じる人が2〜3人なら、スタンドマイクを2本借りて、その前で演じる形が楽です。歩き回るより、立ち位置を決めて上半身で演じるほうが、声も表情も届きます。

マイクの本数や、スタンドを借りられるかは会場によって違います。「余興の前に会場と確かめること」を見ながら、早めに聞いておきましょう。

本人役は「口ぐせ1つ」で似せる

新郎役や新婦役を、見た目まで似せる必要はありません。本人がよく言う一言を1つ入れるだけで、会場は「似てる」と笑ってくれます。顔や体つきのまねは、からかっているように見えるので避けましょう。

笑いが起きたら、次のセリフを待つ

笑い声が起きている間に次のセリフを言うと、会場に届きません。笑い声が小さくなり始めたところで、次のセリフに入ります。これを「笑い待ち」といい、練習のときから1〜2秒の間を空けておくと、本番であわてずに済みます。

体は半分だけ相手に向ける

役どうしで向かい合うと、会場に横顔しか見えなくなります。体は相手と客席の間くらいに向け、顔だけ相手を見るようにしましょう。新郎新婦の席から表情が見えるかどうかも、立ち位置を決めるときに確かめておきます。

前日までに確かめること

  • マイクの本数と、スタンドを借りられるか
  • 椅子を余興に使ってよいか、誰が並べるか
  • 台本に出てくる思い出を、話してよいか(本人か、共通の友人に)
  • 札や箱など、小道具をまとめて持っていく人
  • 出番の順番と、前に出る合図

台本を書く時間がないときは

設定は決まったのに台本が進まない、3人とも忙しくて書く人がいない、ということもあります。そんなときは、台本づくりだけを人に任せて、練習に時間を回す方法もあります。

よくある質問

セリフを全部覚えきれません。

ナレーション役は、台本を持っていても不自然に見えません。覚えるのが苦手な人をナレーションに回し、役を演じる人の負担を減らしましょう。役の人も、手帳やメニュー表などの小道具に、セリフの流れだけ書いておくと安心です。

コントの内容は、新郎新婦に伝えておくべきですか?

内容は当日まで内緒でもかまいません。ただ、台本に出てくる思い出が本当か、話してよいかは、本人か共通の友人に確かめておきましょう。プロポーズのように2人だけの話は、台本のように「ここからは想像です」と前置きすると安心です。

漫才とコントは、どちらが向いていますか?

自分のままで話す漫才は、マイクの前から動かないので準備が軽く、2人に向いています。役になりきるコントは、3人以上でも見せ場を分けやすい形です。漫才の作り方は「結婚式の余興で漫才をするなら」で紹介しています。

まとめ

  • 設定は「新郎の職場」「出会いの場面」など、会場の誰もが分かるものを選ぶ
  • 3分のコントは「2場面+お祝い」で組み立て、場面1のフリを場面2で回収する
  • 場面の切りかえは、ナレーション・2秒止まる・小物の3つで、5秒以内に済ませる
  • 本人役は口ぐせ1つで似せ、見た目のまねはしない
  • 最後は役をやめて、自分の言葉でお祝いを言う
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