結婚式を余興なしにするなら?笑いが起きる代わりの演出と時間の使い方

マイクスタンドといすだけが置かれた小さな舞台

結婚式の披露宴は、余興なしでもまったく問題ありません。余興がなくても、テーブルラウンドの小ネタ、プロフィールムービーの笑いの字幕、新郎新婦クイズを入れれば、会場には十分に笑いが起きます。コツは、笑いを友人の出し物ではなく、新郎新婦とゲストの会話から生むことです。

この記事では、余興なしでも笑いが起きる演出を、時間と準備の目安つきで紹介します。2時間半の披露宴を余興なしで組んだ進行例と、ゲストや友人への伝え方もまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 余興なしでも、笑いは新郎新婦が作れる
  2. テーブルラウンドに小ネタを1つ仕込む
  3. プロフィールムービーに笑いの字幕を入れる
  4. 新郎新婦クイズで会場を巻きこむ
  5. 余興なしの披露宴の進行例(2時間半)
  6. 余興なしにすることの伝え方
  7. よくある質問
  8. まとめ

余興なしでも、笑いは新郎新婦が作れる

余興を入れない理由は、新郎新婦によってさまざまです。どの理由でも、余興なしが失礼にあたることはありません。

余興なしにする理由向いている会の形
友人に準備の負担をかけたくない遠方に住む友人や、子育て中の友人が多い会
ゲスト一人ひとりとゆっくり話したいゲストの人数が少なめの会
内輪の笑いで、置いてきぼりの人を作りたくない上司や年配の親族が多く、年齢の幅が広い会
進行にゆとりを持たせたいお色直しが2回あるなど、演出が多い会

ただ、余興をなくすと、披露宴の中に15〜20分ほどの空き時間ができます。歓談だけにすると、ゲストが手持ちぶさたになりがちです。余興なしは「笑いなし」ではなく、笑いの出どころを新郎新婦に移すことと考えると、演出が決めやすくなります。

新郎新婦が作る笑いは、自分たちのことをネタにするので、誰も傷つかず、会場が安心して笑えます。笑いの出どころは、次の3つです。

  1. テーブルラウンドでの小ネタ(ゲストと話しながら笑う)
  2. プロフィールムービーの字幕(映像で笑う)
  3. 新郎新婦クイズ(会場の全員で笑う)

家族や親族だけの小さな会なら、席に座ったままできる出し物を1つだけ入れる方法もあります。例は「家族婚・少人数の結婚式の余興アイデア」で紹介しています。

テーブルラウンドに小ネタを1つ仕込む

テーブルラウンドは、新郎新婦が各テーブルを回り、ゲストと話したり写真を撮ったりする演出です。余興なしの披露宴の中心になる時間なので、テーブルごとに小さな笑いを1つ用意しておくと、会話がはずみます。

時間
1テーブル3〜4分(10卓なら30〜40分)
人数
新郎新婦+撮影する人(会場のスタッフなど)
準備物
テーブル名の札、ポーズを書いたくじ(使う場合)
難しさ
★
小ネタやり方笑いが起きる所
テーブル名に思い出をつけるテーブルの名前を、2人の小さな思い出にする。回ったときに由来を一言で話す思い出のくだらなさ
写真のポーズくじゲストがくじを引き、書いてあるポーズで全員で写真を撮る全員がそろって同じポーズをとる所
テーブルからの質問カード2人で前もって用意した質問を、ゲストに読んでもらって答える2人の答えがずれる所

テーブル名の小ネタは、準備が少なく、どのテーブルでも同じように笑いが取れます。由来の話は15秒ほどにまとめておきましょう。

例文テーブル名と、回ったときのひとことの例

テーブル名「焦げたパンケーキ」
2人で初めて作った料理です。焦げた面を下にして、写真だけはきれいに撮りました。

テーブル名「満席のラーメン屋」
並んでいる間に話しすぎて、席に着いたときには、話すことがなくなっていました。

テーブル名「最初のメッセージ」
新郎の最初のメッセージは「お疲れさまです」。仕事の連絡だと思って、半日そのままにしていました。

ポーズくじは、「全員で雑誌の表紙風」「全員で新郎の決めポーズ」のように、誰でもできるものにします。上司や年配の親族のテーブルでは、くじを引くかどうかをゲストに選んでもらい、無理にさせないようにしましょう。

話がはずんでも、1つのテーブルに長くいすぎないようにします。次へ移る合図を、司会やスタッフに出してもらうと安心です。

プロフィールムービーに笑いの字幕を入れる

生い立ちを写真で紹介するプロフィールムービーは、字幕を少し変えるだけで笑いが起きる演出になります。お色直しで中座している間に流すと、新郎新婦がいない時間も、会場の空気がつながります。

時間
5〜8分
人数
新郎新婦2人で作る
準備物
写真、スライドを作るアプリ、会場のスクリーン
難しさ
★★

笑いを入れるのは、写真に年齢と出来事だけを書く字幕に、ひとことのツッコミを足す方法です。

例文プロフィールムービーの字幕(直す前・直したあと)

直す前:1歳 初めての誕生日
直したあと:1歳 初めての誕生日。ケーキより先に、ろうそくを食べようとする

直す前:10歳 サッカーを始める
直したあと:10歳 サッカーを始める(ポジションは、ほぼベンチ)

直す前:2021年 2人が出会う
直したあと:2021年 2人が出会う(新郎いわく「ひと目ぼれ」、新婦いわく「覚えていない」)

3つ目のように、2人の言い分のずれを並べる字幕は、どの会場でも笑いが起きやすい形です。笑いの字幕は全体の3分の1ほどにして、後半はゲストや両親への感謝を、まじめな字幕で伝えましょう。

笑わせたい字幕は、読み終わってから笑いが起きるので、ほかの字幕より1〜2秒長く出します。ゲストの誰かをからかう字幕は入れず、笑いは自分たちのことだけで取るのが安心です。作り方の手順は「余興ムービーの作り方」が、そのまま使えます。

新郎新婦クイズで会場を巻きこむ

新郎新婦にまつわるクイズは、会場の全員が参加できる、余興の代わりの定番です。司会が進め、新郎新婦が出題や答え合わせをすれば、友人に頼まなくても盛り上がります。

時間
10〜15分
人数
司会1人+会場の全員
準備物
問題のスライドか紙、答えの札、景品
難しさ
★★

選択肢の中に、1つだけ笑える答えを入れておくと、問題を読み上げた時点で笑いが起きます。たとえば「新郎が新婦に初めて贈ったものは?」なら、「A 花束 B 手紙 C 近所のスーパーの割引券」のようにします。答えのあとに、新郎新婦が一言ずつ補足すると、さらに笑いが広がります。

台本ふたりクイズの始め方(約1分)

司会ここからは、新郎新婦のお二人から皆さまへ、クイズのプレゼントです。

新郎今日は余興の代わりに、僕たちから3問だけ出題させてください。

新婦テーブルにある札で、AかBを上げてくださいね。

司会それでは第1問。お二人が初めて一緒に出かけた場所はどちらでしょう。Aは水族館、Bは動物園です。

(会場の札が上がるのを待つ)

新郎正解は……Bの動物園です。

新婦ゾウの前で30分も動かなかったのは、新郎のほうでした。

新郎あのゾウ、ずっとこっちを見てたんです。

(笑いが落ち着くまで待つ)

司会正解したテーブルの皆さま、おめでとうございます。続いて第2問です。

問題の作り方は「結婚式の余興クイズの問題例50」にまとめています。

余興なしの披露宴の進行例(2時間半)

2時間半の披露宴を、余興なしで組んだ例です。歓談だけの時間が長く続かないよう、20〜30分ごとに、小さな笑いが起きる区切りを入れています。

時間の目安進行笑いが起きる工夫
0:00新郎新婦の入場、ウェルカムスピーチスピーチの中で、余興の代わりに自分たちが笑いを取りにいくと宣言する
0:10主賓の挨拶、乾杯―
0:20歓談と食事テーブルに、2人の答えがずれた「アンケート結果」の紙を置く
0:40ケーキ入刀そのまま写真タイムにし、ポーズを1つ指定する
0:50ふたりクイズ選択肢に笑える答えを1つ入れる
1:00お色直しで中座笑いの字幕を入れたプロフィールムービー
1:30再入場、テーブルラウンドテーブル名の由来を一言で話す
2:00デザートタイム新郎新婦もお菓子を配りながら話す
2:15花嫁の手紙、花束贈呈、謝辞ここはまじめに
2:30お開き、お見送りゲスト一人ひとりに、改めてお礼を言う

表は一例です。お色直しをしない場合は、中座の30分をテーブルラウンドに回すと、全部のテーブルをゆっくり回れます。

笑いの演出を詰め込みすぎない

クイズやムービーのように前に注目を集める演出は、2〜3つまでにします。増やしすぎると、ゲストどうしが話す時間がなくなるからです。笑いは小ネタで少しずつ起こし、残りは歓談に回しましょう。

余興なしにすることの伝え方

余興を入れないことは、司会やプランナーだけでなく、両親や親しい友人にも早めに伝えます。年配の親族の中には、余興があるものと思っている人もいるからです。

余興なしに決めたら伝えておくこと

  • 司会とプランナーに、余興の枠がないことと、代わりの演出の内容
  • 両家の両親に、余興を入れない理由
  • 親しい友人に、余興の準備はいらないこと
  • サプライズの申し出があったときに受けるかどうか(プランナーに)

友人から「余興をしたい」と言われたら、気持ちはありがたく受け取り、余興なしにした理由を一言で伝えます。当日に話すのを楽しみにしていると添えると、相手もがっかりしません。

例文余興の申し出を断るときのメッセージ

声をかけてくれてありがとう。その気持ちが本当にうれしい。
今回は余興の時間を作らずに、来てくれた人とゆっくり話せる会にしようと決めたんだ。
当日は〇〇のテーブルにも行って、なれそめの裏話をこっそり話すね。

当日は、ウェルカムスピーチでゲストに過ごし方を伝えておくと、歓談の時間も落ち着いて楽しんでもらえます。会場で読む言葉なので、別れや終わりを思わせる言葉は入れません。

例文ウェルカムスピーチに入れる一言(余興なしの場合)

本日は余興の時間を設けず、その分、皆さまとゆっくりお話しできる時間を多くとりました。
のちほど、私たちが各テーブルにうかがいます。
余興がない分、少しだけ私たちが笑いを取りにいきますので、どうぞ温かい目で見守ってください。

スピーチ全体の組み立ては「ウェルカムスピーチの例文」で紹介しています。

よくある質問

余興なしだと、ゲストは退屈しませんか?

ゲストが話したり参加したりする時間があれば、退屈しにくくなります。テーブルラウンドで全員と言葉を交わし、クイズを1つ入れるだけでも、会場の空気は大きく変わります。

新郎新婦が自分で笑いを取りにいくのは、恥ずかしくないですか?

自分たちをネタにする笑いは、ゲストが安心して笑えるので、むしろ好まれやすい笑いです。話すのが苦手なら、無理にボケる必要はありません。ムービーの字幕やテーブル名の札に笑いを任せれば、読むだけで笑いが起きます。

二次会では余興をしてもいいですか?

もちろん大丈夫です。披露宴は落ち着いて話す時間にして、くだけた二次会でゲームを楽しむ形もあります。二次会の幹事には、披露宴に余興がないことを伝えておくと、内容が重なりません。

まとめ

  • 余興なしの披露宴は失礼ではなく、笑いの出どころを新郎新婦に移せばよい
  • テーブルラウンドには、テーブル名の由来やポーズくじなど小ネタを1つ仕込む
  • プロフィールムービーは、字幕にひとことのツッコミを足すだけで笑いが起きる
  • クイズは選択肢に笑える答えを1つ入れ、会場の全員を巻きこむ
  • 前に注目を集める演出は2〜3つまでにして、ゲストが話す時間を残す
「結婚式の余興」の記事一覧へトップページへ戻る