結婚式の乾杯の挨拶を面白くするには?立場別の例文と笑いを外さないひとこと

メモを手に話すスーツの男性と、ハートを持つドレスの女性

結婚式の乾杯の挨拶を面白くするなら、笑いは「名乗りのあとのひとこと」か「乾杯の直前の一言」のどちらかに、1つだけ入れます。乾杯の挨拶は1分前後と短く、ゲストはグラスを手に待っているからです。笑いが起きても起きなくても、最後に「乾杯」と言い切れば、挨拶はきれいに締まります。

この記事では、笑いを置く2つの場所と、友人・親族・上司の立場別に、笑いのひとことを入れた例文を紹介します。笑いが起きなかったときの流し方や、グラスを持ってもらうタイミングもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 結婚式の乾杯の笑いは「1つだけ」が基本
  2. 笑いを置く場所は2つ:名乗りのあとか、乾杯の直前か
  3. 立場別・笑いのひとことを入れた乾杯の挨拶の例文
  4. グラスを持ってもらったら、長く話さない
  5. 笑いが起きなかったときの流し方
  6. 乾杯のひとことで避けたい笑い
  7. 本番でスベりたくないときは
  8. よくある質問
  9. まとめ

結婚式の乾杯の笑いは「1つだけ」が基本

披露宴の乾杯は、主賓の挨拶のすぐあとに行われることが多いです。主賓(その日いちばん大切なお客さま)が新郎新婦の人柄をじっくり話したあとなので、乾杯ではお祝いと短いひとことに絞ります。

パート話すこと笑いを置けるか
1. 名乗りとお祝い名前、新郎新婦との関係、お祝いの言葉置ける(名乗りのすぐあと)
2. 2人へのひとこと願いや励まし、またはごく短い思い出置かない(短さを優先)
3. 乾杯の発声起立とグラスのお願い、結びの一文、「乾杯」置ける(結びの一文の中)

笑いを置ける場所は2つありますが、使うのはどちらか1つです。話す速さは1分あたり300字前後が目安で、乾杯の挨拶なら原稿は250〜400字ほど。笑いが起きると、静まるのを待つ時間も要るので、2つ入れると1分を超えてしまいます。

書いた原稿は、スピーチ時間の計算ツールに貼ると、読み上げにかかる時間が分かります。

大笑いより「くすっ」を1つ

乾杯の笑いは、会場がふっとなごむくらいで十分です。大笑いを狙うより、くすっと笑える一言を1つ。そのほうが、あとの「乾杯」の声が明るくそろいます。

笑いを置く場所は2つ:名乗りのあとか、乾杯の直前か

名乗りのあとのひとこと(ツカミ)

お笑いでは、最初に場をなごませる一言を「ツカミ」と呼びます。乾杯の前のツカミは、自分のことか、その場の状況を話題にすると安心です。

ツカミのひとこと使いやすい立場
乾杯の大役をいただいてから、家で毎晩グラスを持つ練習をしてまいりました。中身は麦茶です友人
家で練習を聞いた家族に「長い」と言われたので、半分にしてまいりました友人・同僚
〇〇さんから「乾杯の前のお話は1分で」と言われております。時計を見ながら進めます上司
〇〇の結婚式で乾杯の音頭をとるのが、ひそかな夢でした。今日、1つかないました親族
本日いちばん短いスピーチを目指してまいりますどの立場でも

ツカミのあとは、笑いが静まるのを待ってから、お祝いの話に進みます。

乾杯の直前の一言(結びの一文に笑いをひとさじ)

結びの一文に笑いを入れるときは、まじめな願いを2つ並べ、3つ目で少し外す形が使いやすいです。3つ目で流れを外して笑いを取る形を、お笑いでは「三段オチ」と呼びます。

例文結びの一文に笑いを入れた例(友人の多い披露宴)

新郎新婦の末永いお幸せと、ご両家のご繁栄と、
(少し間をおく)
〇〇くんの料理の腕前が、一日も早く〇〇さんに追いつくことを願いまして、乾杯。

会の雰囲気に合わせるなら、次のような一文もあります。

結びの一文向いている会
私の話がこれ以上長くならないうちに、お二人の末永いお幸せを願いまして、乾杯会社関係の多い正式な披露宴
新しい家族の門出と、両家の親戚の顔と名前が早く一致することを願いまして、乾杯家族婚・親族の食事会

結びで笑いが起きたら、静まるまで一拍待ってから「乾杯」と言います。笑いの途中で言うと、声がそろいません。

職場の飲み会や歓送迎会の乾杯なら、もう少しくだけた笑いも使えます。そうした場面の例は「乾杯の挨拶の面白い例文」にまとめています。

立場別・笑いのひとことを入れた乾杯の挨拶の例文

〇〇には新郎新婦の名前を、△△には自分の名前を入れてください。( )の中は読まずに、動きだけ行います。

友人として(約1分)

例文新郎の友人として(約1分)

ただいまご紹介にあずかりました、新郎〇〇くんの高校時代からの友人、△△と申します。
〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家の皆さまにも、心よりお祝い申し上げます。
乾杯の大役をいただいてから、家で毎晩、グラスを持つ練習をしてまいりました。中身は麦茶です。
(笑いが静まるのを待つ)

〇〇くんは高校のころから、待ち合わせに一度も遅れたことがない男です。
今日も〇〇さんと並んで、予定の時間ぴったりに入場してきました。
これからはお二人で同じ時計を見ながら、楽しい時間を積み上げていってください。

それでは皆さま、ご起立をお願いいたします。
グラスのご用意はよろしいでしょうか。
お二人の笑顔あふれる毎日を願いまして、乾杯。
ありがとうございました。どうぞご着席ください。

笑いの場所は「中身は麦茶です」の1か所です。そのあとはまじめな思い出話にして、結びの一文も笑いを入れずに言い切ります。

親族として(家族婚・食事会で約1分)

正式な披露宴では、親族はお客さまを迎える側なので、乾杯は来賓にお願いするのが一般的です。家族婚や親族だけの食事会では、おじやおば、祖父母が乾杯を任されることがよくあります。

例文新婦のおじとして(約1分)

新婦〇〇のおじの、△△でございます。
僭越ではございますが、乾杯の音頭をとらせていただきます。
〇〇、〇〇さん、結婚おめでとう。
〇〇さんのご家族の皆さま、本日はありがとうございます。

〇〇は幼稚園のころ、「大きくなったら、おじちゃんと結婚する」と言ってくれていました。
(少し間をおく)
その約束は、今日、〇〇さんにお譲りいたします。
(笑いが静まるのを待つ)
〇〇さん、〇〇のことを、どうぞよろしくお願いします。
両家のみんなで、二人のこれからを見守っていきましょう。

皆さん、座ったままで結構ですので、グラスをお持ちください。
新しい家族の門出をお祝いして、乾杯。
ありがとうございました。

「僭越(せんえつ)ではございますが」は、出過ぎたことをしますが、というへりくだった言い方です。親族の笑いには、小さな頃の話のうち、本人も親も笑えるほほえましいものを選びます。

上司として(約1分半)

上司の乾杯は、笑いの材料を自分のことにすると、部下も周りも安心して笑えます。会社名や肩書きは、司会の紹介と同じ言い方にそろえましょう。

例文新婦の上司として(約1分半)

ただいまご指名をいただきました、新婦〇〇さんの職場で課長を務めております、△△と申します。
新郎〇〇さん、新婦〇〇さん、本日はご結婚、誠におめでとうございます。
ご両家の皆さまにも、心よりお祝い申し上げます。
実は〇〇さんから、「課長、乾杯の前のお話は1分でお願いします」と言われております。
職場と同じく、本日も〇〇さんの段取りどおりに進めてまいります。
(笑いが静まるのを待つ)

〇〇さんは入社以来、仕事が立てこんでいるときほど、まわりへの「ありがとう」を忘れない人です。
職場の誰もが、〇〇さんの明るい声に助けられてきました。
これからは〇〇さんとお二人で、温かいご家庭を築いていかれることと思います。

それでは皆さま、ご起立のうえ、グラスをお持ちください。
新郎新婦の末永いお幸せと、ご両家のご繁栄、ご列席の皆さまのご健勝を祈念いたしまして、乾杯。
ありがとうございました。どうぞご着席ください。

笑われ役は上司自身ですが、新婦のしっかりした仕事ぶりも一緒に伝わります。「祈念(きねん)」は、願いがかなうように祈るという意味です。

時間が押しているときの30秒版

主賓の挨拶が長引いて、司会から「短めに」と頼まれることもあります。そんなときは思い出話を省き、笑いも短い1文だけにします。

例文30秒で言える乾杯の挨拶

新郎の友人の△△です。
〇〇くん、〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。
原稿は3枚書いてまいりましたが、2枚はポケットにしまったままにいたします。
それでは、ご唱和をお願いいたします。
お二人の末永いお幸せを願いまして、乾杯。

「ご唱和(しょうわ)」は、声をそろえて言うことです。

グラスを持ってもらったら、長く話さない

乾杯の笑いでよくある失敗は、起立とグラスをお願いしたあとに、話を続けてしまうことです。グラスを持って待つ時間が長いと、ゲストの腕が疲れ、せっかくの笑いもしぼんでしまいます。

話したいことは、起立をお願いする前に全部済ませます。「ご起立を」と言ったら、あとは結びの一文と「乾杯」だけです。

  1. 名乗りとお祝いを言う(笑いを入れるなら、名乗りのすぐあと)
  2. 2人へのひとことを話す
  3. 起立をお願いし、全員がグラスを持つまで待つ
  4. 結びの一文を言う(笑いを入れるなら、ここ。1と4のどちらか1つ)
  5. ひと呼吸おいて「乾杯」と言い、ひと口飲んでから「ありがとうございました」と一礼する

起立のお願いを、司会がしてくれる会場もあります。司会と自分のどちらが言うかを前もって確かめておくと、笑いのあとの流れが止まりません。

グラスは右手で持ち、左手の指先を底に添えます。披露宴では、隣の人とグラスを打ち合わせず、目の高さに上げるだけにするのが一般的です。

お酒をすすめる言葉は、冗談でも入れない

「一気にどうぞ」「飲み干しましょう」のような言葉は、お酒が飲めない人を困らせます。「グラスをお持ちください」とだけ言えば、中身がジュースやお茶の人も、気兼ねなく乾杯できます。

笑いが起きなかったときの流し方

乾杯の挨拶は、笑いが起きなくても困らない挨拶です。最後に「乾杯」と言い切れば、そこで区切れるからです。笑いが起きなかったときは、言い訳をせずに次の文へ進みます。

こんなとき流し方
正式な披露宴で、会場が静かなまま何も言わずに次の文へ。にこやかな表情のまま進む
友人の多い会で、反応が小さかった「新郎新婦は笑ってくれたので、よしとします」と一言だけ足して進む
笑いが大きくて、会場がざわついた静まるまで待ち、「それでは」と区切ってから起立をお願いする
ツカミで言葉をかんでしまった言い直して、そのまま進む。かんだことには触れない

いちばん大事なのは、「乾杯」の声です。結びの一文のあとにひと呼吸おき、いつもより一段大きな声で言い切りましょう。会場の声がそろえば、それだけで場は明るくなります。ほかの立て直しの一言は「滑ったときの返し方」に例があります。

乾杯のひとことで避けたい笑い

乾杯の前は、会場の全員が話し手を見ています。次のような笑いは、その場でウケたとしても、あとで誰かが気まずくなります。

避けたいひとこと理由言い換え
「前のお話が長かったので、手短に」主賓を下げることになる「皆さまお待ちかねの乾杯ですので、手短に」
「ご祝儀の分まで、しっかり飲みましょう」お金の話と、お酒をすすめる冗談の両方になる「お料理とお飲み物を、ゆっくりお楽しみください」
「お料理が冷めないうちに」「冷める」は、お祝いの席で避ける忌み言葉「お料理が温かいうちに」
「新郎は今日から尻に敷かれます」夫婦の上下を決めつける冗談に聞こえる「お二人で、同じ歩幅で歩いていってください」
新郎新婦の昔の恋愛や、お酒の失敗の話両家の家族が気まずくなる2人が出会ってからの話

笑いのセリフに入りやすい忌み言葉は、「結婚式のスピーチで笑いはマナー違反?」で、言い換えと一緒に紹介しています。

本番でスベりたくないときは

乾杯の挨拶は短いぶん、ひとことの選び方で印象が変わります。上司として改まった言い回しに自信がない、笑いを入れて外したくない、という人もいるでしょう。

よくある質問

乾杯の挨拶は何分くらいがいいですか?

1分前後が目安で、笑いを入れても1分半以内にしましょう。前の挨拶が長引いたときは、思い出話を省いて30秒版に切りかえても失礼にはなりません。

主賓の挨拶で会場がかしこまっています。それでも笑いを入れていいですか?

入れてかまいません。かしこまった空気のときほど、くすっと笑える一言で会場がなごみます。その場合は、ツカミより乾杯の直前の一言のほうが、まじめな流れのまま自然に入れられます。

お酒が飲めなくても、乾杯の発声をしていいですか?

もちろん大丈夫です。会場のスタッフに伝えれば、ソフトドリンクを用意してもらえます。「中身はウーロン茶ですが、気持ちは誰よりも乾杯です」のように、それ自体をツカミにすることもできます。

まとめ

  • 結婚式の乾杯の笑いは、名乗りのあとか乾杯の直前に、1つだけ入れる
  • 笑いの材料は自分のことか、本人も家族も笑えるほほえましい話にする
  • 起立とグラスをお願いしたら、結びの一文と「乾杯」だけにする
  • 笑いが起きなくても言い訳をせず、ひと呼吸おいて「乾杯」と言い切る
  • 主賓を下げる冗談、お酒やご祝儀の冗談、昔の恋愛の話は入れない
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