忘年会の仮装は、「職業」「季節」「社内キャラ」のどれかをテーマにすると、安く作れて、恥ずかしさも少なくなります。役になりきる仮装なら、着ている人は「見られる」側ではなく「演じる」側に回れるからです。
この記事では、テーマ別の仮装アイデアと、家にある服と数百円の材料で作る方法を紹介します。仮装大賞のような審査の進め方と、セクハラやパワハラにならないための注意もまとめました。
恥ずかしくない仮装の選び方
仮装が恥ずかしいのは、何をすればいいか分からないまま、人前に立つからです。次の3つのどれかに当てはまる仮装を選ぶと、照れずに楽しめます。
役のある仮装を選ぶ
駅員や探偵のように、決まったしぐさがある仮装を選びましょう。指さし確認をする、虫眼鏡をのぞくといった動きがあると、ただ立っている時間が短くなり、照れずに済みます。
部署やチームでそろえる
1人だけ目立つのが恥ずかしいなら、部署全員でテーマをそろえます。「全員が雪だるま」のように数がそろうと、それだけで迫力が出て、1人ひとりの恥ずかしさは小さくなります。
小物1つの「ちょい仮装」から始める
帽子、たすき、ネクタイなど、小物を1つ身につけるだけの仮装でも十分です。全身の仮装に抵抗がある人も参加しやすく、着替える場所もいりません。
本人がやりたくない仮装は、どんなに面白くても頼まないことが、いちばんの前提です。
テーマ別の仮装アイデア
3つのテーマごとに、見せ方のひと工夫と主な材料を表にしました。仮装は、着るだけでなく「動き」を1つ決めておくと、ぐっと面白くなります。
職業の仮装
| 仮装 | 見せ方のひと工夫 | 主な材料 |
|---|---|---|
| 駅員 | 白手袋で指さし確認をしながら登場する | 白手袋、紺の上着、紙の帽子 |
| 料理人 | 段ボールのフライパンで、見えない料理を返す | 白いシャツ、紙の帽子、段ボール |
| 探偵 | 虫眼鏡で、会場の人の名札を調べて回る | コート、紙で作った虫眼鏡 |
| 天気予報士 | 「明日の職場は、晴れのち会議」と予報する | 指し棒、画用紙の天気図 |
| 野球の審判 | 乾杯や拍手の場面で「セーフ」と判定する | 黒っぽい服、画用紙のマスク |
| 宇宙飛行士 | ゆっくり歩いて、無重力の動きを見せる | 白い雨がっぱ、段ボールのヘルメット |
警察官など、本物とまぎらわしい制服の仮装は避けましょう。会場の外に出たときに、誤解を招くおそれがあります。
季節の仮装
| 仮装 | 見せ方のひと工夫 | 主な材料 |
|---|---|---|
| 鏡もち | 2人が前後に重なって立ち、後ろの人が頭にみかんをのせる | 白い服、オレンジ色の紙皿 |
| 雪だるま | じっと立ち、話しかけられると少しずつ溶けていく | 白い服、黒い画用紙のボタン、マフラー |
| サンタクロース | 景品を配る係を兼ねて、袋から景品を出す | 赤い服、白い綿、大きな紙袋 |
| トナカイ | サンタ役の後ろを、鈴を鳴らしながらついて回る | 茶色の服、紙の角、赤い丸シール |
| 来年の干支 | 来年の干支の動物になり、新年のあいさつを先取りする | 画用紙で作った耳やしっぽ |
| こたつ | 段ボールのこたつに入ったまま、ゆっくり移動する | 段ボール、布、みかん |
社内キャラの仮装
ここでいう社内キャラは、会社や職場にまつわる物やキャラクターのことです。人のまねではなく、物になりきるのがコツです。
| 仮装 | 見せ方のひと工夫 | 主な材料 |
|---|---|---|
| 会社のマスコット | 会社にキャラクターがあれば、手作りで再現する | 画用紙、フェルト |
| コピー機 | 段ボールをかぶり、口から紙を出す。ときどき紙詰まりする | 段ボール、白い紙 |
| 観葉植物 | 職場の鉢植えになりきり、水をもらうと元気になる | 緑の服、画用紙の葉 |
| ホワイトボード | 体の前に白い板を下げ、会場の人に一言書いてもらう | 白い厚紙、ペン |
| 職場の名物 | 「なかなか来ないエレベーター」など、名物を体で表す | 段ボール、画用紙 |
| 部署の看板 | 部署名を胸に掲げ、部署の仕事を一言でアピールする | 画用紙、ひも |
同僚や上司のまねをする仮装は、見た目をまねるのは避けます。まねるなら、口ぐせや決めぜりふのように本人が気に入っているものだけにして、事前に了解をもらいましょう。
安く作る方法
仮装は、家にある服に、手作りの小物を1つか2つ足すだけで形になります。材料費は1人あたり数百円から1,000円ほどが目安です。
- 段ボール:コピー機、こたつ、ヘルメットなど、形のある物に
- 画用紙・色画用紙:帽子、動物の耳、ボタン、看板に
- 紙皿:お面や、鏡もちのみかんに
- 不織布:切っても端がほつれにくく、マントや帽子に向いている
- カラーポリ袋:切って貼り合わせると、マントやスカートになる
- フェルト:星やワッペンなどの飾りに。両面テープで貼れる
- 白い綿:サンタのひげや、雪の飾りに
作るときは、次の順番で進めると無駄な買い物がなくなります。
- 家にある服で「土台」を決める(白いシャツ、黒いズボンなど)
- 足りない小物を2つまでにしぼる
- 100円ショップや手芸用品の売り場で、材料をそろえる
- 両面テープやクリップで留める(縫わなくてよい)
- 本番の前に一度着て、動きにくいところや外れやすいところを直す
段ボールをかぶる仮装は、暖かい会場だと汗をかきやすいので、出番の直前に着ましょう。段ボールや画用紙の加工のコツは、「余興の小道具を手作りするには?」でも紹介しています。
仮装大賞のような審査の進め方
仮装を見せ合うだけでなく、審査をして賞を出すと、会がぐっと盛り上がります。社内で「仮装大賞」と呼んで行う場合の進め方です。
- 時間
- 20〜30分(10組の場合)
- 人数
- 出る人全員と、審査員3〜5人、司会1人
- 準備物
- 審査シート、点数の札(拍手で決めるなら不要)、賞状、景品
- 難しさ
- ★★
- エントリーを集める:2週間前までに、出る組とテーマを幹事に伝えてもらう
- 審査員を決める:役職の高い人だけでなく、各部署から1人ずつ入れると公平に見える
- 1組の持ち時間を決める:登場と見せ場で、1組1分が目安
- 審査する:審査員が持ち点で採点するか、会場の拍手の大きさで決める
- 発表と表彰:グランプリのほかに、アイデア賞や手作り賞など、なるべく多くの組に賞を出す
審査員が採点するなら、次のような審査シートを配っておくと、点数のつけ方がそろいます。
| 審査の項目 | 見るところ | 点数 |
|---|---|---|
| アイデア | テーマの選び方が面白いか | 5点 |
| 作りこみ | 手作りの工夫があるか | 5点 |
| 見せ方 | 登場のしかたや動きで笑わせたか | 5点 |
| 会場の反応 | 会場が笑ったり、驚いたりしたか | 5点 |
エントリー番号3番、総務部の皆さんです。テーマは「年末の大掃除」。どうぞ。
(見せ場が終わったら)
ありがとうございました。審査員の〇〇さん、ひと言お願いします。
それでは採点です。審査員の皆さん、点数の札をお願いします。
合計は……17点。大きな拍手でお送りください。
全員に賞を用意する
グランプリだけだと、選ばれなかった組が気まずくなりがちです。「アイデア賞」「手作り賞」「チームワーク賞」など賞を多めに用意し、どの組も何かで呼ばれるようにすると、全員が笑顔で終われます。賞の名前は「面白い社内表彰の賞の名前一覧」も参考になります。
セクハラ・パワハラにならないための注意
仮装は、本人が楽しんでいれば盛り上がりますが、やらされている人がいると、一気に笑えないものになります。次のような仮装や頼み方は避けましょう。
避けたい仮装と頼み方
- 露出の多い仮装や、体の線を強調する仮装を求める
- 「男性が女性の服を着れば笑える」のように、性別そのものを笑いの種にする
- 特定の国や民族、宗教の衣装を、笑いのために使う
- 同僚や上司の見た目をまねる
- 新人や立場の弱い人にだけ、仮装を割り当てる
- 人目のある場所で着替えさせる
仮装の写真をSNSなどに載せるときは、写っている全員に確認してからにしましょう。仮装や出し物を強要されて困っているときの考え方は、「新入社員の出し物はパワハラ?」で説明しています。
当日までに幹事が確かめること
- 仮装に参加しない人も、気まずくならない雰囲気になっているか
- 着替えの場所(男女別で、仕切りや鍵があるか)
- 会場が、仮装や小道具の持ちこみを認めているか
- 段ボールの仮装で、通路や非常口がふさがらないか
- 写真を撮ってよいか、載せてよいかの確認
よくある質問
仮装の費用は会社が出してくれますか?
会社によって違います。忘年会の予算から材料費を出す職場もあれば、各自が負担する職場もあります。先に幹事に確かめ、自分で負担するなら数百円で作れるテーマを選びましょう。
仮装したくない人がいる場合は?
無理に仮装してもらう必要はありません。審査員や司会、写真係など、仮装しない役割を用意すると、全員が一緒に楽しめます。
着替える時間がない会場です。
服の上から羽織るマントや、帽子・たすきだけの「ちょい仮装」にしましょう。30秒ほどで身につけられ、出番が終わればすぐに外せます。
まとめ
- 仮装のテーマは「職業」「季節」「社内キャラ」から選ぶ
- 役のある仮装や、チームでそろえる仮装は恥ずかしさが少ない
- 家にある服に、手作りの小物を1〜2つ足すだけで形になる
- 審査は1組1分。賞を多めに用意して、全員が笑顔で終われるようにする
- 露出や性別のネタ、人の見た目のまね、仮装の強要はしない






