面白い社内表彰にするコツは、「賞の名前で少し笑わせて、表彰の言葉はまじめに読む」ことです。賞の名前は、その人のよいところを、会議や電話のような職場の場面に結びつけて付けると、聞いた人がすぐに思い浮かべられます。
この記事では、使える賞の名前を4つのテーマで50個と、そのまま読める表彰コメントの例文、賞状の文面の例を紹介します。からかいにならないための注意と、当日の進め方もまとめました。
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面白い賞の名前は「よいところ×職場の場面」で作る
賞の名前に迷ったら、まず表彰したい人の「よいところ」を1つ決めます。次に、そのよいところが表れた職場の場面を探し、最後に「賞」「大賞」「名人」などの言葉を付ければ完成です。
| よいところ | 職場の場面 | できる賞の名前 |
|---|---|---|
| 仕事が早い | 会議のあとの議事録 | 議事録スピード賞 |
| 頼りになる | 新人が困ったとき | 新人の駆け込み寺賞 |
| よく気がつく | 備品の補充 | 備品補充の妖精賞 |
| あいさつが明るい | 朝の職場 | 「おはよう」が届くで賞 |
「駆け込み寺」は、困ったときに頼れる場所のたとえです。名前は少し大げさにするほど笑いが起きやすくなります。そのぶん、表彰の中身は本当にあったことだけにすると、ふざけすぎた印象になりません。
語尾を変えるだけで雰囲気が変わる
同じよいところでも、語尾しだいで聞こえ方が変わります。「〜で賞」はやわらかく、「〜大賞」「〜グランプリ」は大げさに、「〜名人」「〜の達人」は職人らしく聞こえます。1回の表彰では、語尾をそろえすぎずに混ぜて使うと、聞いている人が飽きません。
賞にするのは「よいところ」だけ
失敗や欠点を賞にすると、会場は笑っても、本人は笑えないことがあります。「本人が家族に話したくなる賞か」を基準に選びましょう。
社内表彰の賞の名前アイデア50
テーマごとに、賞の名前と、贈る相手の例をまとめました。職場の言葉に少し入れかえるだけで、そのまま使えます。
仕事ぶりをたたえる賞(1〜15)
| 賞の名前 | 贈る相手の例 |
|---|---|
| 1 段取りの達人賞 | 会議や行事の準備を、いつも前もって進めてくれた人 |
| 2 締め切り守護神賞 | 締め切りの前の日には仕上げて、周りを安心させた人 |
| 3 一発で通る資料大賞 | 分かりやすい資料で、確かめる人の時間を減らした人 |
| 4 電話応対グランプリ | 明るい声の電話で、お客さんからほめられた人 |
| 5 議事録スピード賞 | 会議が終わると、すぐに議事録を共有してくれた人 |
| 6 表計算の魔術師賞 | 手作業の集計を、表計算ソフトで自動にしてくれた人 |
| 7 誤字脱字の番人賞 | 書類の細かいまちがいに、いつも気づいてくれた人 |
| 8 共有フォルダ整理大臣賞 | 散らかったフォルダを、探しやすく整えてくれた人 |
| 9 「それ、やっておきました」賞 | 頼む前に、先回りして動いてくれた人 |
| 10 問い合わせ解決王 | お客さんの質問に、ねばり強く答え続けた人 |
| 11 部署の新記録樹立賞 | 今年、部署の記録を塗りかえた人 |
| 12 引き継ぎ書の文豪賞 | 誰が読んでも分かる引き継ぎ書やマニュアルを書いた人 |
| 13 説明上手で賞 | むずかしい話を、かみくだいて伝えてくれた人 |
| 14 名刺がよく減るで賞 | 外回りや打ち合わせで、多くの人と会ってきた人 |
| 15 トラブル消防士賞 | 急なトラブルに、真っ先に駆けつけてくれた人 |
気配り・人柄をたたえる賞(16〜30)
| 賞の名前 | 贈る相手の例 |
|---|---|
| 16 落とし物の名探偵賞 | なくし物を一緒に探して、見つけ出してくれた人 |
| 17 新人の駆け込み寺賞 | 新人がいちばん相談しに行った人 |
| 18 備品補充の妖精賞 | 気づくと、付箋やトナーを補充してくれている人 |
| 19 「おはよう」が届くで賞 | 明るいあいさつで、職場の朝を始めてくれた人 |
| 20 聞き上手大賞 | 誰の話も、最後までうなずいて聞いてくれた人 |
| 21 ほめ言葉の名人賞 | 人のいいところに気づいて、言葉にしてくれた人 |
| 22 差し入れソムリエ賞 | おいしい差し入れで、午後の元気をくれた人 |
| 23 置き傘レンタル賞 | 急な雨の日に、置き傘を貸してくれた人 |
| 24 空調の調停役賞 | 暑い・寒いの声を聞いて、温度を調整してくれた人 |
| 25 社内の道案内賞 | お客さんや新しい人を、迷わないよう案内してくれた人 |
| 26 観葉植物の育ての親賞 | 職場の植物に、毎週水をあげてくれた人 |
| 27 空気をやわらげたで賞 | 張りつめた会議を、ひと言でなごませてくれた人 |
| 28 名前を覚える名人賞 | 新しい人の名前を、誰よりも早く覚えてくれた人 |
| 29 雑談のきっかけ賞 | 話題を出して、部署の会話を増やしてくれた人 |
| 30 「ありがとう」が多いで賞 | 小さなことにも、お礼を言ってくれた人 |
チームや部署に贈る賞(31〜40)
| 賞の名前 | 贈る相手の例 |
|---|---|
| 31 息ぴったり賞 | 声をかけ合って、仕事をつないだチーム |
| 32 最優秀バトンリレー賞 | 担当の交代や引き継ぎを、すき間なく進めたチーム |
| 33 大型案件完走賞 | 長くかかった大きな仕事を、やりとげたチーム |
| 34 会議を短くしたで賞 | 会議の時間を短くする工夫をしたチーム |
| 35 引っ越し大作戦賞 | 席がえや事務所の移転を乗り切ったチーム |
| 36 新しい道具の開拓者賞 | 新しい仕組みや道具を、職場に取り入れたチーム |
| 37 ペーパーレス推進賞 | 紙の書類を減らす工夫をしたチーム |
| 38 電話が鳴りやまなかったで賞 | 今年いちばん忙しい時期を乗り切ったチーム |
| 39 裏方の星賞 | 行事や会の準備を、目立たないところで支えた人たち |
| 40 名コンビ賞 | 2人で組んで、大きな成果を出したペア |
1年の出来事にちなむ賞(41〜50)
| 賞の名前 | 贈る相手の例 |
|---|---|
| 41 初挑戦賞 | 今年、初めての仕事に手を挙げた人 |
| 42 合格おめでとう賞 | 資格や検定の試験に合格した人 |
| 43 出張距離ナンバーワン賞 | 出張で、いちばん遠くまで行ってきた人 |
| 44 社内報デビュー賞 | 社内報や会社の発信に、初めて登場した人 |
| 45 ランチ開拓賞 | 職場の近くで、おいしい店を見つけて広めた人 |
| 46 今年の名言大賞 | 今年いちばん心に残る一言を言った人 |
| 47 小さな改善賞 | 「ここを変えると楽になる」と提案してくれた人 |
| 48 社外からのほめ言葉賞 | お客さんや取引先から、名前を挙げてほめられた人 |
| 49 来年が楽しみで賞 | 来年の目標を、いちばん先に宣言した人 |
| 50 1年おつかれさまで賞 | 表彰の結びに、参加者全員へ |
表彰コメントの例文
表彰コメントは、1人30秒ほど、文字にして150字くらいが聞きやすい長さです。次の順番で組み立てると、短くても気持ちが伝わります。
- 賞の名前と、受ける人の名前を読む
- よいところが表れた場面を、1つだけ具体的に話す
- それで周りがどう助かったかを言う
- お礼と、来年への一言で結ぶ
締め切り守護神賞、〇〇課の〇〇さん。
〇〇さんは今年、担当した仕事のほとんどを、締め切りの前の日までに仕上げてくれました。
おかげで、確かめる側は毎回、落ち着いて目を通すことができました。
机のカレンダーには、締め切りより3日早い日に印がついているそうです。
来年も、部署の締め切りを守ってください。おめでとうございます。
落とし物の名探偵賞、〇〇さん。
社員証、会議室の鍵、そして先月は部長の万年筆まで。
今年、〇〇さんが見つけた落とし物は、分かっているだけで10件を超えます。
「最後に使ったのはどこですか」と聞く落ち着いた声に、何人もが助けられました。
来年も、その観察力で私たちを助けてください。おめでとうございます。
息ぴったり賞、〇〇チームの皆さん。
今年の〇〇の立ち上げでは、4人の担当が毎朝5分だけ集まり、その日の動きを確かめていました。
その5分のおかげで、大きな行きちがいは一度もありませんでした。
これからも、その声のかけ合いで部署を引っぱってください。
皆さん、前へどうぞ。おめでとうございます。
賞が多いときは、1人10秒ほどの短いコメントにします。場面の説明を1文にしぼり、お礼で結ぶだけで十分です。
問い合わせ解決王、〇〇さん。今年いちばん多くの質問に答えてくれました。ありがとうございます。
観葉植物の育ての親賞、〇〇さん。職場の緑が元気なのは、〇〇さんのおかげです。
置き傘レンタル賞、〇〇さん。あの雨の日の傘を、私たちは忘れません。
賞状の文面の例
賞状は、「表彰状」の見出し、賞の名前、受ける人の名前、本文、日付、贈る側の名前の順に書きます。本文は「あなたは」で始めて、「ここに表彰します」で結ぶと、賞状らしい形になります。句読点(、と。)を使わず、すき間を空けて区切るのが昔からの書き方です。
表彰状
段取りの達人賞
〇〇〇〇殿
あなたは本年 部署の会議や行事の準備を
誰よりも早く進め 当日の進行を支えてくれました
その見事な段取りは 私たち全員の仕事を軽くしてくれました
よってその功績をたたえ ここに表彰します
令和〇年〇月〇日
〇〇部 忘年会実行委員一同
表彰状
息ぴったり賞
〇〇チーム 殿
あなたたちは本年 〇〇の立ち上げにあたり
毎朝の短い打ち合わせで声をかけ合い
大きな行きちがいなく仕事をつなぎました
その見事な連携をたたえ ここに表彰します
副賞として 〇〇を贈ります
令和〇年〇月〇日
〇〇部 一同
「副賞」は、賞状と一緒に贈る品物のことです。賞状は、文書作成ソフトの縦書きで作り、賞状用の紙や厚めの紙に印刷すると見ばえがします。名前の漢字は、本人の名刺や社内の名簿で忘れずに確かめましょう。
からかいにならないための注意
面白さをねらうと、つい「いじり」に寄った賞を作りたくなります。でも、会場が笑っていても、名前を呼ばれた本人がつらい思いをすることがあります。次のような賞は作らないようにしましょう。
| 避けたい賞の例 | 避ける理由 | 代わりの考え方 |
|---|---|---|
| 「遅刻ギリギリ賞」「居眠り大賞」 | 失敗を、みんなの前でさらすことになる | 失敗は賞にしない |
| 「残業王」「休日出勤賞」 | 長く働くことをほめると、無理を勧めることになる | 「段取りの達人賞」のように工夫をほめる |
| 「ビール大好き賞」 | お酒をすすめる流れになりやすい | 飲み物の好みは賞にしない |
| 体型・見た目・年齢にふれる賞 | 本人が気にしているかどうか、周りには分からない | 見た目ではなく行動をほめる |
| 「独身貴族賞」など私生活の賞 | 恋愛や家族の話を、職場でしたくない人もいる | 仕事と職場の場面から選ぶ |
もう1つ気をつけたいのが、賞の偏りです。同じ部署の人や、幹事と仲のよい人ばかりが呼ばれると、呼ばれなかった人はさびしく感じます。
表彰の前に確かめること
- 賞の名前と話すエピソードを、本人か、本人をよく知る人に確かめたか
- 賞が特定の部署や、仲のよい人ばかりに偏っていないか
- 上司だけ、若手だけ、と立場が偏っていないか
- 名前の読み方と、賞状の漢字にまちがいがないか
- 賞状と景品の数が、賞の数とそろっているか
本人に知らせずに驚かせたいときは、本人の近くの人に「このエピソードを話しても大丈夫か」だけ聞いておくと安心です。
表彰式の進め方(10〜15分)
表彰は、全員が座ったまま見られるので、宴会の後半に入れやすい出し物です。司会1人と、賞状を渡す人がいれば進められます。
- 時間
- 10〜15分(賞が5〜8個の場合)
- 人数
- 司会1人、賞状を渡す人1人(部長などにお願いする)
- 準備物
- 賞状、小さな景品、読み上げ用の原稿
- 難しさ
- ★
- 司会が「今年がんばった人をたたえる時間です」と始まりを告げる
- 小さな賞から順に発表し、いちばん大きな賞は終盤にとっておく
- 名前を呼んだら、拍手で前に出てもらう
- 表彰コメントを読み、渡す人から賞状と景品を手渡す
- 本人に10秒ほど一言をもらう(話したくない人には無理に振らない)
- 結びに「1年おつかれさまで賞」を全員に贈り、全員で拍手する
景品は、数百円から千円ほどの小さなもので十分です。賞の名前に合わせると、もう一度笑いが起きます。たとえば「締め切り守護神賞」には卓上カレンダー、「置き傘レンタル賞」には折りたたみ傘、という具合です。景品の選び方は「面白い景品のアイデア」も参考になります。
名前の呼び込みや、表彰のあとの一言は、「忘年会の司会台本」のセリフをそのまま使えます。
よくある質問
賞はいくつ用意すればいいですか?
20人ほどの会なら、5〜8個が目安です。全員に贈りたいときは、1人10秒の短いコメントにして続けて読み上げると、15分ほどで終わります。
受賞する人は、どうやって決めればいいですか?
幹事だけで決めると、どうしても知っている人に偏ります。事前に「今年ありがとうを言いたい人と、その理由」を無記名で集めると、思いがけない人のよいところが見つかります。集まった理由は、そのまま表彰コメントの材料になります。
上司や社長に賞を贈ってもいいですか?
ほめる内容なら、喜んでもらえることが多いです。「決裁スピード賞」「ナイスフォロー賞」のように、仕事で助けられた場面を賞にしましょう。ただし、上司ばかりが賞をもらう形にならないよう、数は控えめにします。
送別会でも使えますか?
使えます。送別会なら、送られる人のための賞を1つ作り、一緒に働いた日々の場面を表彰コメントに入れます。送別会での使い方は「送別会の出し物10選」で紹介しています。
まとめ
- 賞の名前は「よいところ×職場の場面」で作り、語尾で雰囲気を変える
- 名前で少し笑わせ、表彰コメントは具体的な場面を1つ入れてまじめに読む
- 失敗・見た目・年齢・私生活・お酒にふれる賞は作らない
- 賞が部署や立場で偏らないようにし、結びは全員に贈る賞にする





