2人でできる一発芸は、「動きをそろえる」か「わざとずらす」かで笑いを取るネタが簡単です。鏡のように同じ動きをする、見えない綱を引き合う、といったネタなら、セリフを覚えなくても、目と息を合わせるだけで形になります。
この記事では、2人で演じる一発芸を12個、やり方とウケるコツつきで紹介します。息を合わせる合図の決め方と、3回で仕上がる練習のしかたもまとめました。
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2人の一発芸は「そろう」と「ずれる」で笑わせる
2人のネタの笑いは、大きく2つのパターンに分かれます。
| パターン | 笑いが起きる理由 | この記事のネタ |
|---|---|---|
| そろう | 2人の動きがぴたりと合うと、見ている人が感心して笑う | 1 鏡、7 綱引き、12 シンクロ自己紹介 |
| ずれる | そろっていたものが急にずれると、その差がおかしく見える | 2 影、4 声の係と体の係、10 料理番組 |
多くのネタは、前半でそろえて、最後にずらす形でできています。役は「動きを決める人」と「合わせる人」に分けると、迷わずに進められます。1人より緊張が分かれるので、前に出るのが苦手な人にも向いています。
難しさは★の数で表し、★1つがいちばん簡単です。
動きをまねして見せる一発芸4つ
1人の動きを、もう1人がまねするネタです。まねする側は、相手の動きを「少しだけ遅れずに」追いかけるのが基本です。
1. 鏡
2人が向かい合って立ち、1人が鏡の前の人、もう1人が鏡に映った姿になります。髪を整える、ネクタイを直す、笑顔の練習をする、と鏡の前でよくする動きを、映る側がそっくりまねます。最後に映る側だけが勝手に手を振り、本人が驚いて固まります。
ウケるコツは、映る側が、相手の右手に自分の左手で合わせることです。動きはゆっくり始め、慣れてきたら少しずつ速くします。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
2. 遅れてついてくる影
2人が同じ向きに縦に並び、後ろの人が前の人の「影」になります。前の人が歩く、立ち止まる、振り返る、の動きを、影は1秒遅れでまねします。前の人が影を振り切ろうとしてしゃがんで隠れると、影はそのまま歩いていき、先に席に座ってしまいます。
ウケるコツは、遅れる時間をいつも同じにすることです。「心の中で1と数えてから動く」と決めておくと、ずれ方がそろいます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
3. 形でつなぐものまねリレー
2人が交互に、1つずつものまねをしていきます。決まりは、前の人のものまねの「最後の形」から、次のものまねを始めることです。形がつながっていくので、次に何に変わるのかを見ている人も楽しめます。
A ゾウ(片腕を鼻にして、ゆらゆら揺らす)
B その腕の形のまま、掃除機のホース(「ブオー」と床を吸う)
A 吸いこむ音を引き継いで、飛行機の離陸(両腕を広げて「ゴォー」)
B 広げた腕のまま、カモメ(ゆっくり羽ばたく)
A・B 羽ばたく手を胸の前で合わせて、拍手する観客(2人で会場に拍手を送る)
ウケるコツは、最後を2人の「拍手」で終わる形に決めておくことです。会場もつられて拍手をくれるので、きれいに締まります。
- 時間
- 30〜40秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
4. 声の係と体の係
1人は体の係で、口を閉じたまま動きだけで演じます。もう1人は声の係で、横に立ってナレーションを言います。体の係は、声の係が言ったことに、すぐ合わせて動かなければいけません。
台本休みの日の朝(約40秒)
声今日は、休みの日の私の朝を、のぞいてみましょう。
(体の係が、伸びをして起き上がる)
声まずは、さわやかに顔を洗います。
(体の係が、顔を洗うしぐさ)
声続いて、ていねいに歯をみがきます。……3本だけ。
(体の係が、3本だけを念入りにみがく)
声朝ごはんは、パンを1枚。……と見せかけて、5枚。
(体の係が、慌ててパンを次々と口に入れる)
声おなかがいっぱいになったので、もう一度寝ます。
(体の係がその場で寝るしぐさをし、2人で一礼)
ウケるコツは、声の係が「……」の間で少しためてから、予想外の一言を足すことです。そのたびに体の係が慌てて合わせる様子が、笑いどころになります。
- 時間
- 40秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
見えない物を2人で扱う一発芸4つ
見えない物を2人で扱うときは、物の大きさと重さを前もって決めておきます。2人の感じ方がそろうと、そこに本当に物があるように見えます。
5. 操り人形と人形使い
1人が人形使い、もう1人が操り人形になります。人形使いが見えない糸を指で動かすと、人形はその糸に引かれたように、腕や足をかくかくと動かします。最後は人形が自分で糸を外して歩き出し、今度は人形使いのほうが、かくかくと動き始めます。
ウケるコツは、人形は糸が引かれた部分だけを動かし、ほかは力を抜くことです。動く場所がはっきりするほど、糸が見えてきます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
6. 投げる物が変わるキャッチボール
2人が少し離れて立ち、見えないボールでキャッチボールをします。投げるたびに、野球のボールから重いスイカ、ふわふわの風船、そっと渡したい生卵へと、物が変わっていきます。
最後に投げるのを花束にして、受け取った人が会の主役に渡すと、送別会や歓迎会の締めにもなります。送別会の流れに入れるなら、「送別会の出し物10選」の構成例も参考になります。
ウケるコツは、受けるときの体の動きで重さを見せることです。重い物なら体ごと沈み、風船なら上を見ながらゆっくり待ちます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし(主役に渡す花束を本物にしてもよい)
- 難しさ
- ★
7. 見えない綱引き
2人が向かい合い、見えない綱を両手で握って引き合います。押されては引き返す、をくり返し、力がつり合ったところで、綱が真ん中でぷつんと切れます。2人とも後ろへよろけたあと、顔を見合わせ、綱を結び直して握手で終わります。
ウケるコツは、2人の手のあいだの距離を、最後まで同じに保つことです。距離が変わらなければ、見えない綱がぴんと張って見えます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
8. 見えないドアの押し合い
見えないドアをはさんで、2人が反対側から同時に押します。開かないので今度は同時に引き、また開きません。押す、引くをくり返したあと、1人がドアの横を見て、壁がないことに気づきます。2人でドアの横を通り、気まずそうに会釈して終わります。
ウケるコツは、ドアの位置と大きさを決めておき、手を当てる高さをそろえることです。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
場面を2人で演じる一発芸4つ
短い場面を2人で演じるネタです。セリフがあるものも、1人あたり2〜4行ほどなので、すぐに覚えられます。
9. 2人乗り自転車
2人が縦に並び、前の人がハンドル、後ろの人がペダルの係になります。上り坂では、後ろの人が必死にこぎ、前の人は景色を楽しんで手を振ります。上り切ったところで前の人が「いい運動になったね」と言い、後ろの人がその場にへたりこみます。
ウケるコツは、こぐ速さと前の人の体の揺れを合わせることです。上り坂では、2人とも体を前に傾けると坂が見えてきます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
10. 料理番組の先生と助手
1人が料理の先生、もう1人が助手になり、見えない材料で料理番組を演じます。先生が「塩をひとつまみ」と言うと助手は袋ごと入れようとし、「軽く混ぜて」と言うと全身で大きく混ぜます。最後に先生が「こちらが30分煮込んだものです」と鍋を出すと、助手が「……先生、それ私のお弁当です」と言います。
ウケるコツは、先生役が、助手が何をしても落ち着いた笑顔のまま進めることです。先生が動じないほど、助手のずれが目立ちます。
- 時間
- 40秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
11. 1語ずつつなぐお祝いの言葉
2人で1語ずつ交互に言って、お祝いの言葉を作ります。途中で話がそれかけ、最後に2人で声をそろえて締めます。
台本歓迎会のお祝い(約20秒)
A本日は
Bお日がらも
Aよく
B唐揚げも
Aおいしく
B……いや、その前に
A〇〇さん
Bご入社
A本当に
A・Bおめでとうございます
ウケるコツは、1語ずつの間をあけず、テンポよくつなぐことです。それかけた話を相方が「その前に」と戻すところで、笑いが起きます。
- 時間
- 20秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
12. シンクロ自己紹介
2人で声と動きをそろえて、自己紹介をします。部署名や決めポーズまではぴたりと合っているのに、名前や好きな物のところだけ、ばらばらになります。
台本シンクロ自己紹介(約20秒)
(2人で並び、同じポーズで立つ)
A・B私たちは、〇〇部の
(ここから2人同時に、それぞれ自分の名前を言う)
A〇〇です。
B△△です。
(2人で顔を見合わせる)
A・B好きな食べ物は
(2人同時に)
Aカレーです。
Bおそばです。
(もう一度、顔を見合わせる)
A・B苦手なものは、早起きです。
(満足そうにうなずき、同じポーズで一礼)
ウケるコツは、そろう部分を前もって3回ほど練習し、本当にぴたりと合わせておくことです。そろっているほど、ずれたときの笑いが大きくなります。
- 時間
- 20秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
息を合わせる合図と練習
2人のネタは、始めるときと、動きを切りかえるときのタイミングがそろうかどうかで決まります。言葉を使わない合図を1つ決めておきましょう。
| 合図 | やり方 | 向いているネタ |
|---|---|---|
| 目線 | 相手の目を見て、小さくうなずく | 1 鏡、7 綱引き、8 ドア |
| 息 | 2人で同時に息を吸い、吐くのと同時に動く | 11 1語ずつ、12 シンクロ自己紹介 |
| 手拍子 | どちらかが1回だけ手をたたく | 3 ものまねリレー、6 キャッチボール |
| きっかけの言葉 | 決めた一言を合図に、次の動きへ移る | 4 声の係と体の係、10 料理番組 |
練習は、次の3回で仕上がります。
- 1回目:動きの順番と、終わり方を決める(立ったまま話し合いながら)
- 2回目:通して演じ、スマホで撮って、ずれている所を見つける
- 3回目:本番と同じくらいの広さで通し、合図だけで始められるか確かめる
3回目でもそろわない部分は、思い切って削りましょう。短くても、ぴたりとそろう30秒のほうが笑いは大きくなります。体の動きだけで見せる練習をもっとしたいときは、「セリフなしのコントの作り方」が参考になります。
よくある質問
上司と2人でやることになりました。
上司には、動きを決める役(鏡の前の人、人形使いなど)をお願いし、自分は合わせる役に回るのがおすすめです。上司が慌てる場面がなくなるので、安心して引き受けてもらえます。上司をからかう内容は入れないようにしましょう。
2人で数分の出し物にしたいときは?
12のネタから3つほどをつなげると、2〜3分の出し物になります。台本のある掛け合いにしたいなら「忘年会の出し物を2人でやるなら」に、結婚式の余興なら「結婚式の余興を2人でやるなら」に台本の例があります。
当日、相方が来られなくなったら?
1人でもできる一発芸を1つ持っておくと安心です。「簡単でうける一発芸20選」から、2人のネタと雰囲気の近いものを選んでおきましょう。
まとめ
- 2人の一発芸は「そろう」と「ずれる」の2つで笑いを取る
- 前半でそろえて、最後にずらす形にすると作りやすい
- 見えない物は、大きさと重さを2人で決めておく
- 目線・息・手拍子など、言葉を使わない合図を1つ決める
- 練習は3回。そろわない部分は削る






