女性が無理なくできる簡単な一発芸は、「表情」「指先」「声としぐさ」で見せるネタです。体を張ったり大声を出したりしなくても、顔と手の小さな変化で、上品に笑いが取れます。スカートやヒールでもできるので、服装を気にせずに選べます。
この記事では、女性が無理なく演じられる一発芸を15個、やり方とウケるコツつきで紹介します。服装や会場に合わせた選び方と、鏡を使った練習のしかたもまとめました。どのネタも、もちろん男性が演じてもかまいません。
上品に笑いを取る3つのポイント
ここでいう上品な笑いとは、誰も傷つけず、見ていて気持ちのいい笑いのことです。次の3つを意識すると、品よく笑いが取れます。
- 動きは顔と手に集める:体を大きく動かさないので、服装を選ばず、見ている人も安心して笑える
- 笑いの的は「自分のあるある」にする:人の見た目やくせではなく、自分の小さな失敗や、誰にでもある場面を題材にする
- 最後はにっこり笑って終える:決めの一言のあとに笑顔でおじぎをすると、拍手のきっかけになる
避けたいネタ
自分の容姿や体型をからかう自虐、色っぽさを売りにする芸、誰かの口ぐせや見た目をまねる芸は、その場で笑いが起きても、あとで気まずくなりがちです。頼まれても、無理に引き受ける必要はありません。
難しさは★の数で表し、★1つがいちばん簡単です。女性のグループで数分の出し物をしたいときは、「女性だけの忘年会の出し物」も参考にしてください。
表情で見せる一発芸5つ
表情のネタは、近くの席の人ほどよく伝わります。表情は、自分で思うより2倍ほど大きく作るのがちょうどいい大きさです。
1. 驚きの顔の5段階
「驚き」の表情を、1から5まで段階をつけて見せます。会場の人に「3」「1」「5」のように数字を言ってもらい、その数字の顔に切りかえます。最後に「6」と言ってもらい、驚きすぎて真顔に戻るのが落ちです。
1 眉を少し上げて「あら」
2 目を丸くして「えっ」
3 口に手を当てて「うそ」
4 一歩下がって「ええっ」
5 両手を頬に当てて、声も出ない
6 すっと真顔に戻って「……慣れました」
ウケるコツは、数字を言われたら一瞬で顔を切りかえることです。前もって、段階ごとの顔を決めておきましょう。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人(数字を言う人を会場から1人)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
2. 3秒で泣ける女優
「女優の名演技をします」と言ってから、3秒で目をうるませ、指先でそっと涙をぬぐいます。震える声で、泣いている理由を打ち明けます。理由は「……楽しみにしていたプリンを、家族に食べられました」のような、小さなことにします。
ウケるコツは、泣くまでの表情は本気で作り、理由だけを小さくすることです。表情と理由の差が大きいほど、笑いが起きます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
3. スマホの顔認証が通らない人
見えないスマホを顔の前に構え、ロックを解除しようとします。開かないので、顔を近づける、離す、角度を変える、と試していきます。最後は、あきらめてあくびをした瞬間に「ピロン」と開いてしまい、口を開けたまま固まります。
ウケるコツは、試すたびに表情を少しずつ変えていくことです。開いたときの「なぜ今なの」という顔が、いちばんの笑いどころです。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
4. 座ったままジェットコースター
椅子に浅く座り、見えない安全バーを両手で握ります。「カタ、カタ、カタ」と口で言いながら、坂を上る緊張の顔をだんだん強くします。てっぺんで一瞬止まり、落ちる瞬間に目をぎゅっとつむって体を少しのけぞらせ、最後はふらふらしながら「……もう1回乗ります」と言います。
ウケるコツは、上っていく時間を長めに取ることです。落ちる直前の「止まった一瞬」をはっきり見せると、会場も一緒に身構えてくれます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし(会場の椅子を使う)
- 難しさ
- ★★
5. プレゼントを開けたときの3つの顔
見えないプレゼントの箱を開ける場面を、3回演じ分けます。1回目は、ほしかった物が入っていたときの素直にうれしい顔です。2回目は好みではないけれど喜んでみせる顔、3回目は中身を知っていたのに初めて見たように驚く顔です。
ウケるコツは、3つの顔の違いを「目」で見せることです。口は同じ笑顔のまま、目だけが笑っていない2回目に、会場から「分かる」と声が上がります。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
手と指先で見せる一発芸5つ
手と指先のネタは、座ったままでもできます。指の動きに合わせて、顔も一緒に動かすと伝わりやすくなります。
6. 指のお散歩
人さし指と中指を2本の足に見立てて、テーブルの上を歩かせます。てくてく歩いてグラスの前で見上げ、お皿のふちを綱渡りします。最後はテーブルの端から落ちそうになり、ぎりぎりで踏みとどまります。
ウケるコツは、指の動きに合わせて、自分の顔も驚いたりほっとしたりすることです。近くの人に見せるネタなので、少人数の会やテーブル席に向いています。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし(テーブルの上を使う)
- 難しさ
- ★
7. からまったイヤホンをほどく
コードのある見えないイヤホンを取り出すと、からまっています。指先で少しずつほどき、ほどけたと思って両手で引っぱると、また結び目ができます。最後は「……もう、片耳だけで聞きます」と言って、片方だけ耳に入れます。
ウケるコツは、結び目を見つめて目を細め、ほどくときに息を止めることです。会場も一緒に息を止めて見守ってくれます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
8. 花が咲くまで
両手を合わせてつぼみを作り、胸の前から少しずつ上へ伸ばしていきます。ゆっくり手を開いて花を咲かせたら、最後に開いた両手の真ん中に顔を入れて、花になってにっこり笑います。
ウケるコツは、咲くまでの時間をたっぷり取り、咲いた瞬間に顔をぱっと明るくすることです。春の歓迎会や、送別会の明るい場面にも合います。
- 時間
- 20秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
9. 見えないシャボン玉
見えないストローを口に当てて、そっと息を吹きます。シャボン玉がふくらむ様子を両手で見せ、ふわりと飛んでいくのを目で追います。会場の誰かの頭の上で止まったら、指で「ぱちん」と割るしぐさをして、「……幸せが届きました」と言います。
ウケるコツは、シャボン玉がふくらむのに合わせて、自分の頬も少しずつふくらませることです。目で追う時間が長いほど、会場の視線が集まります。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
10. 優雅なピアノ、実は
椅子に座り、見えないピアノを優雅に弾き始めます。目を閉じて体を揺らし、うっとりと弾き続けたあと、最後に「……合計で3,280円になります」と言います。ピアノではなく、お店のレジを打っていたという落ちです。
ウケるコツは、弾いているあいだは本気で演奏家の顔をすることです。最後の一言は、ふつうの店員さんの声で言うと差がはっきりします。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし(椅子があれば座る)
- 難しさ
- ★★
声としぐさで見せる一発芸5つ
声のネタは、マイクがある会場ならとくに伝わりやすくなります。大きな声を出す必要はなく、声の「調子」を変えるだけで笑いが取れます。
11. オペラ風の「お疲れさまです」
両手を胸の前で組み、オペラ歌手のように「おーつーかーれーさーまーでーすー」と歌い上げます。続けて「会議室の予約は、お早めに」「本日は定時で帰ります」と、職場のふつうの一言を歌にしていきます。
ウケるコツは、声の大きさより、表情と手の動きを大げさにすることです。高い声が出なくても、気持ちよさそうな顔をしていれば十分に伝わります。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし(マイクがあれば使う)
- 難しさ
- ★★
12. 美容院の「かゆいところはありませんか」
椅子に座って少し上を向き、顔に見えないタオルがのっているしぐさをします。「かゆいところはありませんか」と聞かれ(会場の人に言ってもらう)、とても感じよく「大丈夫です」と答えます。そのあと、心の声で「……右耳の上が、少しかゆいです」とつぶやきます。
ウケるコツは、答えの「大丈夫です」と心の声の差をはっきりつけることです。誰にでもある「言えない本音」に、共感の笑いが集まります。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人(聞く役を会場から1人)
- 準備物
- なし(会場の椅子を使う)
- 難しさ
- ★
13. お嬢様口調の昼ごはん報告
背すじを伸ばし、手を口元に添えて、お嬢様のような口調で話します。「ごきげんよう。本日のお昼は、コンビニのおにぎりを2ついただきましたの」「具は、鮭とツナマヨネーズですわ」のように、話す中身はふだんの毎日のことにします。
ウケるコツは、口調と姿勢を最後まで崩さないことです。中身がふつうであるほど、口調との差で笑いが起きます。
- 時間
- 20秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
14. 気まぐれな猫
軽く握った両手で猫の手を作り、会場の人に「おいで」と呼んでもらいます。呼ばれているあいだは知らん顔をして、呼ぶのをやめたとたんに近づいていきます。テーブルの上の見えない物を手でちょんと落とし、満足した顔で顔を洗うしぐさをして終わります。
ウケるコツは、呼ばれているあいだの「聞こえていないふり」を長めにすることです。猫が好きな人がいると、「分かる」と声が上がることもあります。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 1人(呼ぶ人は会場から)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
15. 値札を見て、そっと戻す人
見えない洋服を棚から取り、うれしそうに体に当てて鏡を見るしぐさをします。値札に気づいたら、目をこらしてゼロの数を指で数えます。最後は何も言わずに、元の場所へそっと、とても丁寧に戻します。
ウケるコツは、値札を見るまでは本当にうれしそうにすることです。一言もしゃべらなくても、戻すときの静かな動きに会場が笑います。
- 時間
- 20秒
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
服装と会場に合わせた選び方
同じネタでも、服装や会場によってやりやすさが変わります。当日の服と、会場の形に合わせて選びましょう。
| 服装・会場 | 向いているネタ | 避けたい動き |
|---|---|---|
| スカートやワンピース | 1 驚き、3 顔認証、5 プレゼント、13 お嬢様口調 | しゃがむ、足を大きく開く |
| ヒールの靴 | 2 女優、8 花、11 オペラ風 | 歩き回る、跳ぶ |
| 座敷やテーブル席 | 4 ジェットコースター、6 指のお散歩、10 ピアノ | 立って大きく動く |
| 広い会場や立食 | 9 シャボン玉、11 オペラ風、14 猫 | 手元だけの小さな動き |
| 少人数の会 | 7 イヤホン、12 美容院、15 値札 | 大きな声で叫ぶ |
広い会場では、表情や指先だけでは後ろの席まで届きません。手や上半身の動きを少し足すか、マイクを使える声のネタを選ぶと安心です。
鏡とスマホでする練習
表情のネタは、自分では大きく動かしているつもりでも、見ている人には小さく見えがちです。鏡とスマホの動画で、相手から見た自分の顔を確かめておきましょう。
- 鏡の前で、ネタの中でいちばん大事な表情を作り、3秒止める
- スマホを2〜3m離れた所に置き、上半身が入るように撮る
- 動画を見て、表情が伝わりにくければ、眉と口の動きを今より大きくする
- 最後の一言のあと、にっこり笑って一礼するところまで通して撮る
- 本番の前日に、もう一度だけ通して、30秒以内に収まるか確かめる
練習は1日5分、3日ほどで十分です。表情の作り方をもっと練習したい人は、「リアクションが上手くなる方法」の表情の練習も参考になります。
よくある質問
「女性らしい芸を」と頼まれて困っています。
かわいさや色っぽさを見せることを求められても、応じる必要はありません。「表情のネタならできます」と、自分がやりやすい形を伝えましょう。何度も強く求められて困るときは、「新入社員の出し物はパワハラ?」の考え方と相談先も参考にしてください。
1人で前に出るのが恥ずかしいです。
同僚と2人で出ると、気持ちが楽になります。「2人でできる一発芸12選」には、息を合わせるだけでできるネタを集めました。1人で出る場合も、12の美容院や14の猫のように会場の人に手伝ってもらうネタなら、注目が分かれて緊張しにくくなります。
男性がやってもいいですか?
もちろんです。どのネタも、性別に関係なく演じられます。体を使うネタも含めて選びたい人は、「簡単でうける一発芸20選」も見てみてください。
まとめ
- 上品な一発芸は、表情・指先・声としぐさで見せる
- 笑いの的は、人ではなく「自分のあるある」にする
- 服装と会場の広さに合わせて、動きの大きさを選ぶ
- 鏡とスマホで、相手から見た表情を確かめておく
- 色っぽさや容姿の自虐を求められても、応じなくてよい






