コント動画の作り方|台本から撮影・編集までの流れと1分の台本例

スマホを三脚に立ててコントを撮影している2人

コント動画は、「設定を決める → 台本を書く → カット表を作る → 撮影 → 編集 → 見直し」の6つの手順で作ります。舞台のコントと違って笑い声が入らず、撮り直しもできるので、短くテンポよく作るのが基本です。

この記事では、手順ごとのポイントと、そのまま撮れる1分の台本例を紹介します。どの場面をどう撮るかをまとめたカット表もあるので、初めての人でも撮影の日に迷いません。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. コント動画は6つの手順で作る
  2. 舞台のコントと動画のコントの違い
  3. 動画用の台本の書き方
  4. 1分のコント台本例「最後の1枚」
  5. 撮影のポイント
  6. 編集のポイント
  7. よくある質問
  8. まとめ

コント動画は6つの手順で作る

まずは全体の流れをつかみましょう。かかる時間は、2人で1分のコントを作るときの目安です。

  1. 設定を決める(30分):誰が、どこで、何がずれているかを1文にする
  2. 台本を書く(1〜2時間):セリフと動きに加えて、映し方も書く
  3. カット表を作る(30分):どの場面を、どのくらいの大きさで撮るかを決める
  4. 撮影する(2〜3時間):広く映して通して撮り、近づけた映像を撮り足す
  5. 編集する(2〜4時間):間を詰め、テロップと効果音を入れる
  6. 見直して投稿する(30分):音を消して見る、スマホの画面で見る

カットとは、撮影を止めずに続けて撮った1つの区切りのことです。テロップは、画面に出す文字を指します。

舞台のコントと動画のコントの違い

動画のコントは、舞台のコントをそのまま撮るだけでは、間延びして見えることが多いです。違いを知っておくと、台本の段階から動画向けに作れます。

くらべること舞台のコント動画のコント
長さ3〜5分ほどが多い1分前後から作れる
間客の笑いを待ってから次へ進む編集で詰められる
笑い声客席から聞こえる聞こえないので、テロップや効果音で補う
見え方客席から全身が見える顔や手元を大きく見せられる
失敗したときやり直せない何度でも撮り直せる
場所舞台の上家の中や身近な場所で撮れる

舞台では、笑いが起きている間は次のセリフを待ちます。これを「笑い待ち」といいますが、動画では要りません。その分、表情や手元の小さな動きまで笑いにできるのが、動画ならではの強みです。

動画用の台本の書き方

設定を1文にする

コントの台本は、まず設定を1文にするところから始めます。「誰が」「どこで」「何がずれているか」の3つを入れると、話がぶれません。

たとえば、下の台本例の設定は「最後の1枚のクッキーをかけたジャンケンで、2人の考えがそろいすぎて勝負がつかない」です。設定の作り方は「コントの設定の作り方」で、勘違いや立場逆転などの型と一緒に紹介しています。

最初の5秒で設定が分かるようにする

動画は、合わないと思われるとすぐに飛ばされます。設定を長いセリフで説明せず、皿に1枚だけ残ったクッキーなど、見ただけで分かる物や服で伝えましょう。

ト書きに「映し方」も書く

ト書きとは、セリフ以外の動きや場面の説明のことです。動画の台本では、「(手元を大きく)」のように映し方も書いておくと、撮影の日に迷いません。

1分なら、ボケは3〜4個を目安にする

ボケとは、おかしなことを言ったりしたりすることです。1分のコントなら、設定を見せたあとにボケを3〜4個重ねます。だんだん大きくしてからオチ(最後の笑い)に向かうと、収まりがよくなります。

1分のコント台本例「最後の1枚」

そのまま撮れる、2人用の台本です。テーブルとお菓子があれば撮れます。クッキーには前もって軽く切れ目を入れておくと、最後の場面で大小に割りやすくなります。

時間
約1分
人数
2人
準備物
スマホ、三脚、皿、クッキー(割れるお菓子なら何でも可)
難しさ
★★

台本最後の1枚(約1分)

(テーブルの皿に、クッキーが1枚だけ残っている。AとBが向かい合って座る)

A最後の1枚、ジャンケンで決めよう。

B恨みっこなしね。

A・B最初はグー、ジャンケンポン。(2人ともパー)

A・Bあいこでしょ。(2人ともチョキ)

A・Bあいこでしょ。(2人ともグー)

(テロップ「このあと、11回あいこ」)

A……ちょっと待って。考えてること、同じじゃない?

Bじゃあ次は、何も考えないで出す。

A私も、何も考えない。

A・Bあいこでしょ。

(2人とも、指を全部曲げた同じ変な形で固まる。手元を大きく)

B……それ、何?

A何も考えなかったら、これが出た。

B私も。

(間)

A……半分こにしよう。

(クッキーを割ると、大きいかけらと小さいかけらに分かれる)

(2人、無言でこぶしを構える。テロップ「つづく」)

「このあと、11回あいこ」のテロップで、撮らなくてもよい時間を一気に飛ばしています。舞台ではできない、動画ならではの時間の使い方です。最後にクッキーがうまく割れず、勝負がまた始まるところがオチです。オチの前のひと呼吸は、編集でも切らずに残してください。

撮り終えたクッキーは、2人でおいしく食べましょう。食べ物を粗末にしないことも、見ていて気持ちのよい動画の条件です。

カット表:どの場面をどう撮るか

カット表は、撮る場面の順番と映し方をまとめた表です。「引き」は2人の上半身や全身を広く映すこと、「寄り」は顔や手元を大きく映すことです。寄りのカットは、編集で引きの映像の途中に差し込みます。

カット映すもの映し方セリフの範囲
11枚残った皿と、向かい合う2人引き「最後の1枚」から、最初の3回の勝負(「ジャンケンポン」と2回の「あいこでしょ」)まで
22人の手元のグー・チョキ・パー寄り3回のあいこを、手元だけで撮り足す
32人のやりとり引き「……ちょっと待って」から「……半分こにしよう」まで
4同じ形で固まった2人の手寄り固まる場面(セリフなし)
5大小に割れたクッキー寄り割る場面(セリフなし)
6こぶしを構える2人引き最後まで

撮影のポイント

撮る前に読み合わせと立ち位置の確認をする

撮影を始める前に、台本を2人で声に出して1回読みます。そのうえで、どこに立ち、どちらを向くかを決めましょう。スマホの画面で見て、2人の顔が重ならないかも確かめておきます。

画面の向きを最初に決める

ショート動画として出すなら縦、ふつうの動画として出すなら横で撮ることが多いです。途中で向きを変えると編集でつなげなくなるので、撮る前に決めておきます。

スマホは固定し、明るさと音を先に確かめる

スマホは三脚か、棚などに立てかけて固定します。窓を背にすると顔が暗くなるので、窓の光が顔に当たる向きで撮りましょう。本番の前に10秒だけ試し撮りをして、声が聞き取れるかを確かめます。明るさや音の整え方は「スマホでコント動画を撮るコツ」で詳しく紹介しています。

引きで通してから、寄りを撮り足す

まず引きで、最初から最後まで通して撮ります。そのあと、カット表の「寄り」の場面だけを撮り足すと、編集でつなぐときに困りません。各カットの前後には、3秒ほど何もしない時間を入れておきましょう。

撮る前に「カット3、2回目」と声に出しておくと、編集のときに目当ての映像を探しやすくなります。

編集のポイント

間を詰める。ただしオチの前は残す

セリフとセリフの間の、何も起きていない時間は短く切ります。ただし、オチの直前のひと呼吸まで切ると、笑うきっかけがなくなります。ここだけは、少し長めに残しましょう。

テロップは2種類だけにする

テロップは、聞き取りにくいセリフと、強めたい一言だけに入れます。全部のセリフに入れると、画面が文字でいっぱいになります。読みやすい文字数や出すタイミングは「動画の字幕の入れ方のコツ」で紹介しています。

効果音と音楽は入れすぎない

効果音は、1分の動画なら2〜3か所までを目安にします。音楽や効果音は、投稿先が用意したものや、利用規約で使ってよいとされている素材から選びましょう。効果音を入れる場所は「動画の効果音の使い方」で詳しく紹介しています。

最後に「音なし」と「小さな画面」で見直す

音を消して見ても、何が起きているか分かるかを確かめます。スマホの画面で見て、テロップが小さすぎないかも見ておきましょう。

投稿する前のチェック

  • 最初の5秒で、どんな場面か分かるか
  • 音を消しても、何が起きているか分かるか
  • オチの前のひと呼吸が残っているか
  • テロップに誤字がないか
  • 表札や郵便物、ほかの人の顔が映っていないか
  • 音楽や効果音は、使ってよいとされている素材か

よくある質問

1人でもコント動画は作れますか?

作れます。1人で2つの役を演じて編集でつなぐ方法と、見えない相手と話しているように演じる方法があります。1人の場合も、カット表を作っておくと撮り忘れを防げます。

撮影はスマホだけで大丈夫ですか?

大丈夫です。スマホを固定する三脚があると、映像のぶれが減ります。声が聞き取りにくいと感じたら、外付けのマイクを考えるとよいでしょう。

家族や友だちに出てもらうときに気をつけることは?

顔を出してよいかを先に確かめ、投稿する前に一緒に見てもらいましょう。本人が嫌がる役や、見た目をからかう役は頼まないことが大切です。

まとめ

  • コント動画は、設定・台本・カット表・撮影・編集・見直しの6つの手順で作る
  • 動画は笑い待ちが要らないので、舞台より短く、テンポよく作る
  • 台本のト書きに映し方まで書き、引きで通してから寄りを撮り足す
  • 編集では間を詰めつつ、オチの前のひと呼吸だけは残す
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