動画編集で字幕を入れるコツ|読みやすい文字数・タイミング・色

パソコンでコント動画のタイムラインを編集する女性

動画の字幕は、1行を横の動画で16文字、縦の動画で12文字くらいまでにし、2行以内に収めるのが目安です。出すのはセリフの始まりと同時、消すのは言い終わりに合わせると、自然に読めます。

コントの字幕では、もう1つ大事なことがあります。オチ(笑いどころの最後の一言)を、言う前に字幕で見せないことです。この記事では、文字数とタイミング、色と大きさの決め方、笑いを強める字幕の例を紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 字幕とテロップの種類を知っておく
  2. 1行の文字数と、表示する長さの目安
  3. 出すタイミングは「言い始め」と「言い終わり」
  4. 色と大きさ、文字の形の決め方
  5. 笑いを強めるテロップの例
  6. 字幕を入れる手順
  7. よくある質問
  8. まとめ

字幕とテロップの種類を知っておく

話した言葉をそのまま文字にしたものを字幕、画面に出す文字全体をテロップと呼びます。コント動画では、セリフの字幕に加えて、作り手からの一言を足すテロップもよく使います。

種類中身使う場面例
セリフの字幕話した言葉ほぼすべてのセリフねえ 聞いてる?
説明のテロップ時間や場所、人物の説明場面が変わったとき〜3時間後〜
心の声のテロップ口に出さない気持ち本音と言葉がずれる場面(本当は帰りたい)
ツッコミのテロップ作り手からの一言ボケのあとの間いや 気づいて

字幕は、文の終わりの「。」を付けず、「、」の代わりに空白を入れる書き方が多く使われます。どちらにするにしても、1本の動画の中では書き方をそろえましょう。

1行の文字数と、表示する長さの目安

字幕が長すぎると、読み終わる前に消えてしまいます。次の表を目安に、短く区切りましょう。

項目横の動画縦の動画
1行の文字数16文字くらいまで12文字くらいまで
行数2行までできれば1行、多くても2行
表示する長さ最低でも1秒ほど最低でも1秒ほど
位置画面の下の真ん中真ん中より少し下(下の端は避ける)

読む速さは、映画の字幕では「1秒に4文字」が目安とされることが多いです。ただ、コントの会話はそれより速いので、セリフをそのまま全部文字にすると読み切れないことがあります。そのときは、意味を変えずに短くします。

話したセリフ短くした字幕
ちょっと待ってくださいよ、それは話が違うじゃないですか待って それは話が違う
いや、だからね、さっきから何回も言ってるんだけどねさっきから何回も言ってる
えーっと、たぶん、明日の朝には届くと思います明日の朝には届くと思います

ただし、口ぐせや言い間違いそのものが笑いどころのときは、削らずにそのまま残します。どこを残すかは、台本の段階で決めておくと迷いません。台本にテロップの欄を作る書き方は「動画の台本の書き方」で紹介しています。

意味のまとまりで区切る

2行に分けるときや、2つの字幕に分けるときは、意味のまとまりで区切ります。言葉の途中で切ると、とたんに読みにくくなります。下の表の「/」は、区切る位置です。

区切り方字幕
読みにくい冷蔵庫に入れておいたプリ/ンを食べたの誰?
読みにくい冷蔵庫に入れて/おいたプリンを食べたの誰?
読みやすい冷蔵庫に入れておいた/プリンを食べたの誰?

1つの字幕に、2人のセリフを入れるのも避けましょう。誰が話しているのかが分からなくなります。

出すタイミングは「言い始め」と「言い終わり」

字幕は、セリフを言い始めると同時に出し、言い終わりに合わせて消すのが基本です。少しだけ残して消すと、最後まで読みやすくなります。ただし、次の人のセリフの字幕と重ならないようにしましょう。

オチの一言は、別の字幕に分ける

コントで気をつけたいのは、オチの言葉を早く見せてしまうことです。長いセリフを1つの字幕で出すと、見る人は声より先に最後まで読んでしまいます。オチの一言だけを別の字幕に分け、言う瞬間に出すと、笑いどころが守れます。

間には、字幕を出さない

間(ま)とは、セリフとセリフのあいだの、わざと黙る時間のことです。間に字幕が残っていると、見る人の目が文字に向き、表情を見てもらえません。黙っている場面では、字幕を消すか、「……」だけを出します。

10秒ほどの短いコントで、字幕を出す時間の例を見てみましょう。

時間音声字幕
0.0〜2.0秒A「今日の晩ごはん、何がいい?」今日の晩ごはん 何がいい?
2.0〜3.5秒B「なんでもいい」なんでもいい
3.5〜5.5秒A「じゃあ、カレーにしよう」じゃあ カレーにしよう
5.5〜6.5秒B「カレー以外で」カレー以外で
6.5〜8.0秒(Aが黙ってBを見る)(出さない)
8.0〜10.0秒(ツッコミのテロップ)「なんでもいい」とは

最後のテロップは、Aが黙っている間のあとに出します。間で笑いがふくらんだところに、見る人の気持ちを代わりに言う一言を置くイメージです。

色と大きさ、文字の形の決め方

字幕の色や大きさは、凝るよりも「どんな背景でも読める」ことを大事にします。基本は、白い文字に黒い縁取りです。背景が白っぽい場面でも暗い場面でも、文字が埋もれません。

文字の形は、線の太さがそろったゴシック体が読みやすくなります。線の細い明朝体は、スマホの小さな画面では読みにくいので、まじめなナレーションなど、特別な場面だけに使いましょう。

字幕の種類色の例大きさ
Aのセリフ白に黒い縁取りふつう
Bのセリフうすい黄色に黒い縁取りふつう
心の声白にかっこを付ける少し小さく
ツッコミのテロップ黄色に黒い縁取り大きく
説明のテロップ黒い文字を白い帯の上にふつう

話す人ごとに色を分けると、誰のセリフかが分かりやすくなります。ただ、色の見え方は人によって違うので、色だけに頼らず、字幕を話す人の近くに置くなどの工夫も足しましょう。強調の色は、1本の動画で数か所にとどめると、ここぞというときに目立ちます。

大きさは、パソコンの画面ではなく、スマホで実際に見て決めます。編集中に大きく見えていても、スマホで見ると小さすぎることがよくあります。

笑いを強めるテロップの例

セリフの字幕のほかに、作り手からの一言を足すと、笑いどころが伝わりやすくなります。次の表は、コント動画でよく使われる型と、その例です。

使い方場面テロップの例
ツッコミを足すボケに誰もつっこまないいや 気づいて
本音を見せる笑顔で「大丈夫です」と答える(大丈夫ではない)
回数を数える同じ失敗を何度もくり返す本日3回目
時間を飛ばす「5分で終わる」と言った直後〜2時間後〜
大げさな見出し靴下を片方探しているだけ緊急事態
小さな注意書き自信満々で料理を始める※このあと焦がします

「本日3回目」のように回数を出すと、同じボケをくり返す天丼(てんどん)の笑いがはっきりします。くり返しの組み立て方は「天丼のやり方」で紹介しています。ツッコミのテロップの言い回しに迷ったら、「ツッコミのワード一覧」から場面に合うものを探してみてください。

テロップで人をからかわない

ツッコミのテロップは強く目立つぶん、きつい言葉に見えやすくなります。見た目や年齢、体型をからかう言葉は使いません。からかう相手は「人」ではなく、「その場面のおかしさ」にしましょう。

テロップを足しすぎると、見る人が読むことに追われて、表情や間を楽しめなくなります。1本の動画で、いちばん笑ってほしい数か所にしぼるのがコツです。

字幕を入れる手順

最後に、字幕を入れる流れをまとめます。多くの編集アプリには、声から字幕を作る自動の文字起こしの機能があり、うまく使うと時間を減らせます。

  1. 台本のセリフを、1行ずつに分けて書き出しておく(自動の文字起こしを使ってもよい)
  2. 自動で作った字幕は、聞き間違いや変換の間違いを1つずつ直す
  3. 1行の文字数を見て、意味のまとまりで区切る
  4. セリフの言い始めと言い終わりに、字幕の出る時間を合わせる
  5. オチの一言を別の字幕に分け、言う瞬間に出す
  6. 色と大きさ、位置をそろえる(1つ作ってコピーして使う)
  7. 音を消して通して見て、字幕だけで話が分かるか確かめる
  8. スマホで実際の大きさで見て、読めるか確かめる

字幕と一緒に効果音を入れると、笑いどころがさらに伝わります。入れる場所と音量は「動画の効果音の使い方」にまとめています。

よくある質問

全部のセリフに字幕を付けたほうがいいですか?

ショート動画は、電車の中など、音を出さずに見る人もいるので、全部のセリフに付けておくと安心です。長い動画で全部は大変なら、聞き取りにくいところと笑いどころだけでも付けましょう。

自動の字幕機能だけで足りますか?

時間を減らすには便利ですが、そのままでは使えないことがほとんどです。早口のツッコミや作った言葉、言い間違いのボケは、聞き間違えられやすいところです。必ず全部を見直して直しましょう。

字幕の位置は、上と下のどちらがいいですか?

基本は画面の下の真ん中です。縦の動画では、下の端に説明の文字やボタンが重なることが多いので、真ん中より少し下に置きます。手元の小道具を見せる場面など、下に大事なものがあるときだけ上に動かしましょう。

まとめ

  • 1行は横の動画で16文字、縦の動画で12文字くらいまでにし、2行以内に収める
  • セリフの言い始めと同時に出し、言い終わりに合わせて消す
  • オチの一言は別の字幕に分け、言う瞬間に出す
  • 白い文字に黒い縁取りを基本にし、強調の色は数か所にとどめる
  • ツッコミや心の声のテロップは、人をからかわない内容にしぼる
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