お笑い動画の台本の書き方|映像・セリフ・テロップを並べるテンプレートと例

書き直した台本をクリップでとめてファイルにまとめる手元

お笑い動画の台本は、「時間・映像・セリフ・テロップ・音」の5つを横に並べた表で書きます。笑いどころの行に印を付け、そこで出すテロップと効果音まで書いておくと、撮影でも編集でも笑いを外しません。順番は、場面の流れ(構成)を決めてからセリフを書き、そのあとで映像とテロップ・音を埋めていきます。

この記事では、コピーして使えるお笑い動画の台本テンプレートと、台本を書く5つの手順を紹介します。笑いどころでのテロップと効果音の書き方、2分の検証コント動画の記入例、話し言葉で書くコツもまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. お笑い動画の台本は「映像・セリフ・テロップ」を並べて書く
  2. コピーして使えるお笑い動画の台本テンプレート
  3. 台本を書く5つの手順
  4. 笑いどころのテロップと効果音の書き方
  5. 記入例:2分の検証コント動画「洗濯物のたたみ方を3つ比べてみた」
  6. 台本を書くときのコツ
  7. よくある質問
  8. まとめ

お笑い動画の台本は「映像・セリフ・テロップ」を並べて書く

話すだけの原稿と違い、動画の台本には「何を映すか」と「画面に何を出すか」も書きます。この3つを横に並べると、同じ時間に何が起きているかが一目で分かります。

欄書くこと
時間その場面が始まる時間と終わる時間。笑いどころには★
映像何を、どのくらいの大きさで映すか
セリフ話す言葉。ナレーションも含む
テロップ画面に出す文字
音音楽や効果音を入れる場所

テロップとは、画面に重ねて出す文字のことです。セリフとテロップを別の欄に分けておくと、同じことを二重に書くのを防げます。

お笑い動画では、テロップと音の欄が特に大事です。動画には、客席の笑い声がありません。その代わりに「ここが笑いどころ」と伝えるのが、テロップと効果音です。

笑いどころの中心になるのは、ボケとツッコミです。ボケはわざとずれたことを言ったりしたりすること、ツッコミはそのずれを指摘することです。笑ってほしい行の時間の欄に★を付けておくと、編集する人にもその場面が伝わります。

コピーして使えるお笑い動画の台本テンプレート

パソコンで書くなら表の形、スマホで書くなら縦に並べる形が書きやすいです。どちらも中身は同じなので、使いやすいほうを選んでください。

表の形(パソコンで書く人向け)

表計算や文書のファイルに、次の5つの列を作ります。下の表の中身は、それぞれの場面で何を書くかの目安です。

時間映像セリフテロップ音
0:00〜0:05いちばんおかしな絵を先に見せる設定が分かる一言動画のテーマ効果音を1つ
0:05〜0:20話す人の顔、または題材のアップ今日やることの説明やることの要点音楽を小さく
★0:20〜本題の映像(場面ごとに1行)ボケと、それを受ける言葉ツッコミや心の声笑いどころだけに効果音
★最後の15秒結果と、話す人の顔オチの一言と締めオチの前は出さないオチのあとに音楽を戻す

オチは、最後に笑いを取って終わる部分のことです。最初の5秒には、説明より先に「いちばんおかしな絵」を見せると、見る人が続きを見たくなります。

縦に並べる形(スマホのメモで書く人向け)

例文スマホのメモで書くときの形

【場面1 0:00〜0:05】
映像:
セリフ:
テロップ:
音:

【場面2 ★0:05〜0:20】
映像:
セリフ:
テロップ:(種類も書く。例:【ツッコミ】)
音:(鳴らす瞬間も書く。例:ボケの直後)

場面が増えたら、【場面3】【場面4】と同じ形でくり返します。2人以上の会話が中心のコントは、セリフを縦に並べる台本の形のほうが書きやすいこともあります。その形は「コント動画の作り方」で例を紹介しています。

台本を書く5つの手順

いきなりセリフから書き始めると、途中で話がそれていきます。次の順番で、外側から内側へ埋めていきましょう。

  1. 構成を決める:場面を4〜6つに分け、それぞれの秒数を決める
  2. セリフを書く:場面ごとに、話す言葉を話すとおりに書く
  3. 映像を書く:セリフに合わせて、何を映すかを書く
  4. 笑いどころに★を付け、テロップと音を書く:★の行を中心に、必要な場所だけに入れる
  5. 声に出して読み、時間を測る:長ければ、セリフから削る

構成は、企画書を作っていればそこから写せます。企画書に笑いどころとオチの欄を作る書き方は「YouTubeの企画書の書き方」で紹介しています。

お笑い動画の種類ごとの構成の型

構成に迷ったら、動画の種類に合った型を借りましょう。矢印の順に場面を並べ、それぞれに秒数を割り振ります。

動画の種類構成の型例
検証・挑戦つかみ → やることの説明 → 試す(2〜3回、失敗がだんだん大きくなる) → 結果 → オチ洗濯物のたたみ方を比べる
なりきり役を見せる → まじめに演じる → ずれを重ねる → 役のまま締める冷蔵庫の中身を、美術館の案内係のように紹介する
コント設定を見せる → ボケを重ねる → オチおやつをかけたジャンケンが終わらない
トーク話題を出す → 出来事を話す → オチ → 次回の予告今週あった小さな事件を話す

どの型でも、見どころとオチは後半に置きます。最初の5秒で「何の動画か」が分かるようにするのも同じです。

読み上げにかかる時間は、スピーチ時間の計算ツールにセリフを貼ると目安が分かります。動きだけの場面や、オチの前のひと呼吸は文字がないので、その秒数は別に足してください。

笑いどころのテロップと効果音の書き方

笑いどころのテロップと効果音は、「何を出すか」だけでなく、「どの種類で、どの瞬間に」まで台本に書いておきます。ここがあいまいだと、編集の段階で笑いどころがずれてしまいます。

テロップは種類を【 】で書く

テロップの欄には、文字の前に種類を【 】で書いておくと、編集で色や大きさを決めやすくなります。お笑い動画でよく使うのは、次の6種類です。

種類台本での書き方の例出す場面
見出し【見出し】洗濯物たたみ方対決動画の最初に、テーマを伝えるとき
字幕【字幕】(小声のセリフをそのまま)早口や小声で、聞き取りにくいセリフ
ツッコミ【ツッコミ】それは、たたんでいないボケに誰もつっこまないとき
心の声【心の声】(板、作るんじゃなかった)言葉と本音がずれる場面
時間【時間】〜板づくりから30分後〜時間を飛ばして笑わせるとき
注意書き【注意書き】※板づくりに30分話し手が言わないことを、そっと足すとき

ツッコミのテロップは、ボケを言い終わってから少し待って出すように書きます。オチの一言は、言う前に字幕で見せないよう「(言い終わってから)」と書き添えましょう。テロップの文字数や色の決め方は「動画編集で字幕を入れるコツ」で詳しく紹介しています。

効果音は「鳴らす瞬間」まで書く

効果音は、音の名前のあとに、鳴らす瞬間を( )で書きます。同じ音でも、ボケより先に鳴ると笑いを予告してしまい、遅すぎると笑いどころがぼやけるからです。

台本での書き方の例意味
ポン(固まった直後)ボケの動きが止まった瞬間に鳴らす
パシッ(ツッコミと同時)ツッコミの最初の一言に重ねる
シュッ(場面が変わる瞬間)時間や場所が変わったと伝える
なし(オチの前は無音)編集で音を足さないでほしい場所

効果音の入れすぎを防ぐには、★の行だけに書くと決めておくのが簡単です。音量の決め方や素材の探し方は「効果音の使い方」にまとめています。

オチの前は「何も足さない」と書く

オチの直前のひと呼吸は、テロップも効果音もない静かな時間にすると、オチのひと言が際立ちます。台本に書いていないと、編集のときに音楽や文字で埋めてしまいがちです。「(間・テロップなし・音なし)」と書いておきましょう。

例文テロップと音の欄(直す前・直した後)

直す前
テロップ:記録なし
音:効果音

直した後
テロップ:【ツッコミ】記録:測れず(腕に巻きついてから1秒後)
音:ポン(テロップと同時)

直す前の書き方では、編集する人は、どの文字をどの瞬間に出せばいいのか迷います。直した後のように書けば、台本を見ただけで笑いどころの作り方が伝わります。

記入例:2分の検証コント動画「洗濯物のたたみ方を3つ比べてみた」

1人で撮れる、2分の検証コント動画の台本です。検証とは、本当にそうなるかを試して確かめることです。まじめに測るほど、うまくいかない場面が笑いになります。笑いどころの行は、時間の欄に★を付けています。

時間
2分
人数
1人
準備物
洗濯物、段ボールで作った板、箱、時間を測るためのスマホ
難しさ
★★
時間映像セリフテロップ音
0:00〜0:05床に山盛りの洗濯物と、その前で正座する話し手「今日こそ、この山を片付けます」【見出し】洗濯物たたみ方対決ドン(テロップと同時)
0:05〜0:20話し手の顔「たたむのが遅い私が、3つのたたみ方を比べます。1枚あたりの時間を測ります」【字幕】1枚あたりの時間で勝負音楽を小さく
0:20〜0:451つ目。手元を大きく「まずは、つまんで持ち上げる早いやり方。……あれ、腕が」【字幕】1つ目:つまんで一瞬でたたむなし
★0:45〜0:50腕に洗濯物が巻きついた全身(無言)【ツッコミ】記録:測れず(巻きついてから1秒後)ポン(テロップと同時)
0:50〜1:152つ目。段ボールの板でたたむ手元「板を使う方法です。速い。これは速いです」【字幕】2つ目:板を使う 1枚8秒音楽を少し上げる
★1:15〜1:20板を作っているところの早送り(無言)【注意書き】※板づくりに30分早送りの音(映像と同時)
★1:20〜1:403つ目。丸めて箱に入れる「3つ目は、丸めて入れるだけ。……これは、たたむではないですね」【字幕】3つ目:丸めるだけ 1枚2秒なし
★1:40〜2:003つの結果を並べた画面と、話し手の顔「私に合っていたのは板でした。(間)板づくりの30分は、数えないものとします」【ツッコミ】結論:板(ただし準備30分)。言い終わってから間は無音。オチのあとに音楽を戻す

この台本で笑いが起きる仕組み

0:05〜0:20で「1枚あたりの時間を測ります」と言っておくのが、フリです。フリとは、あとの笑いのために先に置いておく前置きのことです。まじめに測ると宣言したからこそ、「記録:測れず」のテロップで笑いが起きます。

1:15の「※板づくりに30分」のように、話し手が言わないことをテロップでそっと足すのも、動画ならではの笑いの取り方です。最後のオチは、この「30分」をもう一度使っています。前に出したことを最後に回収すると、短い動画でもきれいに締まります。

台本を書くときのコツ

話すとおりに書く

台本は読むものではなく、声に出すものです。書き言葉のまま話すと、かたく聞こえます。

書き言葉話し言葉
〜である〜です
すなわちつまり
〜を行います〜をやります
非常にすごく、とても

1文は短く、笑いの言葉は文の最後に置く

1文が長いと、話す人がかみやすく、見る人も聞き取りにくくなります。1文で伝えることは1つにしぼり、長くなったら2つに分けましょう。ボケのセリフは、笑ってほしい言葉を文の最後に置くと、言い終わった瞬間に笑いが起きます。

撮る順番は、台本の順番と別でいい

台本は見る人が見る順番で書きますが、撮影は同じ場所の場面をまとめて撮るほうが早く終わります。台本の映像の欄に撮る場所を書いておくと、撮影の日に順番を組みかえやすくなります。

長くなったら説明のセリフから削る

声に出して読んで長すぎたときは、削る順番を決めておくと迷いません。まず説明のセリフ、次に同じことを言い直している部分、最後に★の付いていない場面を削ります。★の場面とオチは、最後まで残しましょう。

台本ができたら確かめること

  • 最初の5秒で、何の動画か分かるか
  • 笑いどころの行に★があり、見どころとオチが後半にあるか
  • テロップに種類が、効果音に鳴らす瞬間が書いてあるか
  • オチの前に「テロップなし・音なし」と書いてあるか
  • 声に出して読み、かみやすいところがないか
  • ほかの人の顔や、住んでいる場所が分かる物が映らないか

よくある質問

台本はどのくらい細かく書けばいいですか?

話すのに慣れていない人は、セリフを全部書いておくと安心です。慣れてきたら、セリフの欄を要点だけの箇条書きにしても大丈夫です。ただし、★の行のボケとオチのセリフだけは、言い回しまで書いておきましょう。

台本を見ながら撮ってもいいですか?

大丈夫です。台本の要点を大きな字で書いた紙を、スマホのすぐ横に貼っておくと、目線がずれにくくなります。全部を読み上げるより、要点を見て自分の言葉で話すほうが自然に聞こえます。

ショート動画でも同じ形で書けますか?

同じ形で書けます。ただし60秒以内の動画は、最初の2秒の作り方と文字数の目安が大事になります。くわしくは「ショート動画の台本は何文字?」を読んでみてください。

まとめ

  • お笑い動画の台本は、時間・映像・セリフ・テロップ・音を横に並べて書く
  • 笑いどころの行に★を付け、テロップは種類、効果音は鳴らす瞬間まで書く
  • オチの前のひと呼吸は「テロップなし・音なし」と書いておく
  • 構成、セリフ、映像、テロップと音の順で埋め、最後に声に出して時間を測る
  • セリフは話すとおりに短く書き、撮る順番は台本の順番と別にしてよい
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