1分間スピーチを面白くするには?笑いを取る3つの型と例文・間の取り方

大きなスプーンを持つ男性と、マイクの横で笑う眼鏡の男性

1分間スピーチで笑いを取るなら、笑いどころは1つにしぼり、話の最初か途中か最後のどこか1か所に置くのがコツです。笑いのあとは、まじめな気づきで締めます。笑いは話の入り口や味付けで、主役はあくまで気づきの部分です。

この記事では、笑いを置く場所ごとに使える3つの型と、そのまま話せる面白い例文3本を紹介します。笑いを生む間(ま)の取り方と、笑いが起きなかったときの一言もまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 1分間スピーチの笑いは1つで十分
  2. 笑いを入れる3つの型
  3. 面白い1分間スピーチの例文3本
  4. 笑いを生む間の取り方
  5. 笑いが起きなかったときと、避けたい笑い
  6. よくある質問
  7. まとめ

1分間スピーチの笑いは1つで十分

1分間スピーチは、原稿にすると250〜300字ほどしかありません。笑いを2つも3つも入れると、気づきを話す時間がなくなり、「結局何の話だったのか」が残らなくなります。笑いどころは1つ、多くても2つまでにしましょう。

笑いを置く場所は、最初・途中・最後の3か所から選びます。場所によって、使いやすい型が決まっています。

置く場所型向いている人
最初型1:大げさに予告して、小さな話をする話し始めの緊張をほぐしたい人
途中型2:数字や様子を、具体的に言いすぎる失敗談や身近な出来事を話す人
最後型3:まじめな結びのあとに、本音を一言足すまじめな話をしっかり伝えたい人

話の組み立て方そのものは、「1分間スピーチのネタ一覧」で紹介している「結論→理由→例→まとめ」の型が土台になります。この記事の3つの型は、その中の1か所に笑いを足すためのものです。

笑いを入れる3つの型

型1 大げさに予告して、小さな話をする

話し始めに「大事な話をします」と大げさに予告し、そのあと、ごく小さな出来事を話す型です。予告のように、聞く人に期待をさせる前置きを、お笑いでは「フリ」と呼びます。フリが大きいほど、中身の小ささとの差で笑いが起きます。

大げさな予告小さな中身
今日は、私の人生でいちばんの発見をお話ししますごはんは、平らにして冷凍すると早く温まります
先週、私の中で大きな決断をしました傘を、折りたたみ傘に変えました
今日は、少し重たい話をします先週買ったお米が、10キロでした

小さな中身を言ったあとは、そこから本当の気づきにつなげます。「小さな話」が、ちゃんと本題の入り口になっているのがこの型のよいところです。

型2 数字や様子を、具体的に言いすぎる

話の途中、例の部分で使う型です。ふつうなら「ばたばたしています」で済むところを、細かすぎる数字や様子で言うと、聞く人の頭に場面が浮かんで笑いが起きます。

ふつうの言い方具体的に言いすぎた言い方
運動不足です最近いちばん運動したのは、閉まりかけた電車のドアに向かって走った10秒です
片づけが苦手です机の上に、書類の山が3つあります。いちばん高い山には、まだ登れていません
朝はばたばたしています毎朝、靴下を片方だけはいた状態で、家の中を3分ほど歩き回っています

ネタにするのは、自分の失敗やくせだけにします。同僚や家族のことを細かく言うと、本人が恥ずかしい思いをすることがあります。

型3 まじめな結びのあとに、本音を一言足す

話の最後、「皆さんも〜してみてください」と結んだあとに、自分の本音を一言だけ足す型です。まじめな話を最後まで崩さずに話せるので、上司の前で話すときにも使いやすい型です。

まじめな結び足す一言
皆さんも、机の上を片づけてみてください私は、今日の帰りに片づけます。たぶん
早めの準備を心がけましょうちなみに、このスピーチの原稿は昨夜11時に書きました
階段を使って、体を動かしましょう私は今朝も、エレベーターで来ました

足す一言は、短いほど効きます。一言のあとに説明を続けると、せっかくの笑いが消えてしまいます。

面白い1分間スピーチの例文3本

3つの型を1つずつ使った例文です。どれも笑いどころは1か所で、最後はまじめな気づきで締めています。

例文1 型1を使う「乗る車両を変えた話」

例文乗る車両を変えた話(約1分)

おはようございます。今日は、私の毎日を大きく変えた出来事について、お話しします。

先週、通勤の電車で乗る車両を、1両だけ前にしました。

それだけです。ただ、それだけで、毎朝見える景色が変わりました。いつもとちがう人が乗っていて、いつもとちがう広告が目に入ります。降りる駅の階段にも近くなり、少し早く会社に着くようになりました。

小さく変えるだけでも、見えるものは変わるのだと思います。仕事でも、いつもの手順を1か所だけ変えてみると、新しい発見があるかもしれません。今週は、私も仕事のやり方を1か所変えてみます。以上です。

例文2 型2を使う「1万歩の目標」

例文1万歩の目標(約1分)

おはようございます。私は年の初めに、毎日1万歩歩くという目標を立てました。

昨日の歩数は、3,012歩でした。しかも、そのうちの千歩ほどは、家の中で鍵を探して歩いた分です。

目標には、まだまだ届いていません。ただ、歩数を記録するようになって、思わぬ発見がありました。記録をつけていなければ、鍵探しに千歩も使っていたことに、気づかなかったと思います。

仕事も同じで、一度記録をつけてみると、思わぬところに時間を使っていることに気づけるかもしれません。私は今週、自分の仕事を30分ごとにメモしてみます。以上です。

例文3 型3を使う「朝の挨拶の声」

例文朝の挨拶の声(約1分)

おはようございます。私は先月から、朝の挨拶を、少しだけ大きな声で言うようにしています。

きっかけは、先輩に「朝の挨拶の声で、その人の調子が分かる」と言われたことです。それから、自分の声を意識するようになりました。

大きな声で挨拶をすると、返ってくる声も、少し大きくなる気がします。そして、不思議と自分の気持ちも上向きになります。

皆さんも明日の朝、いつもより少しだけ大きな声で「おはようございます」と言ってみてください。

ちなみに今朝の私の挨拶は、このスピーチのことで頭がいっぱいで、いつもより小さかったです。以上です。

笑いを生む間の取り方

同じ原稿でも、間(ま)の取り方で笑いの大きさが変わります。間とは、言葉と言葉のあいだの、短い沈黙のことです。1分間スピーチでは、次の3つだけ守れば十分です。

  1. 笑いどころの直前で、1拍おく(心の中で「いち」と数えるくらい)
  2. 笑いが起きたら、笑い声が小さくなるまで2〜3秒待つ
  3. 笑いが起きなかったら、待たずにすぐ次の文へ進む

いちばん大事なのは2つ目です。笑い声にかぶせて話すと、次の言葉が聞こえず、聞く人も笑うのをやめてしまいます。笑いを待つ時間も1分の中に入るので、原稿は230〜260字ほどと、少し短めに書いておきましょう。

原稿には、間を取る場所に印を付けておくと、本番で忘れません。

例文原稿に間の印を付けた例(「/」は1拍、「(待つ)」は笑いがおさまるまで)

今日は、私の毎日を大きく変えた出来事について、お話しします。/
先週、通勤の電車で乗る車両を、/1両だけ前にしました。(待つ)
それだけです。(待つ)
ただ、それだけで、毎朝見える景色が変わりました。

練習のときは、スマホで録音して聞き直すと、間が短すぎるところがすぐ分かります。漫才の練習にも使われる間の取り方は、「漫才の間とテンポの取り方」でさらに詳しく紹介しています。

笑いが起きなかったときと、避けたい笑い

笑いどころで反応がなくても、慌てる必要はありません。1分間スピーチの主役は気づきの部分なので、そのまま次へ進めば話は成り立ちます。どうしても気になるときは、次のような一言で軽く受けて先へ進みます。

  • 「……今のは、心の中で笑っていただければ十分です」
  • 「朝なので、皆さんまだ温まっていないようですね。続けます」
  • 「家では、ここで笑いが起きたんですが」

気まずい空気を立て直すほかの言い方は「滑ったときの返し方」にまとめています。

朝礼や研修で避けたい笑い

  • 同僚や上司、お客さまをからかう話
  • 見た目や年齢、出身などをネタにした話
  • 一部の人にしか分からない内輪の話
  • 会社やほかの部署の悪口に聞こえる話

よくある質問

冗談が苦手でも、笑いを入れたほうがいいですか?

入れなくても、1分間スピーチとして十分に成り立ちます。少しだけ入れてみたいなら、型3がおすすめです。まじめな話をそのまま話し、最後に本音を一言足すだけなので、冗談が苦手な人でも使えます。

上司や社長がいる朝礼で、笑いを取ってもいいですか?

自分の失敗やくせを笑いにする形なら、まず問題ありません。上司の前では、型2や型3のように、笑いのあとに必ずまじめな気づきを話す形にすると安心です。上司をネタにする冗談は、本人が笑っていても周りが気をつかうので避けましょう。

毎回、面白い話をしないといけませんか?

毎回でなくてかまいません。笑いを入れるのは、数回に1回くらいにすると、「今日は何かある」と楽しみにしてもらえます。ふだんは気づきをしっかり話し、話題がそろったときだけ笑いを足しましょう。

まとめ

  • 1分間スピーチの笑いどころは1つにしぼり、最後は気づきで締める
  • 最初なら「大げさな予告」、途中なら「具体的に言いすぎる」、最後なら「本音の一言」
  • 笑いどころの直前に1拍おき、笑いが起きたら2〜3秒待つ
  • 笑い待ちの時間を見込んで、原稿は230〜260字ほどにする
  • ネタにするのは自分の失敗やくせだけにし、人をからかう笑いは避ける
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