社員旅行の宴会の余興は、座ったまま見られて、席にいながら参加できるものを選ぶのがいちばんです。移動で疲れた人やお酒の入った人が多いので、体を使う遊びより、その日の出来事を使った言葉の遊びが向いています。旅館にある物を使えば、準備物もほとんどいりません。
この記事では、旅館の広間でできる余興とゲームを5つと、座ったまま演じられるコントの台本を紹介します。広間で気をつけることと、荷物を増やさない準備の工夫もまとめました。
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社員旅行の余興は「座ったまま・その日の話題」で選ぶ
旅館の宴会は、座布団とお膳が並ぶ広間で開かれることが多く、前に出て演じる広さが限られます。浴衣の裾や畳の段差でつまずきやすいので、立ち歩く遊びや体を使うゲームは避けましょう。
その代わり、社員旅行には「全員が同じ1日を過ごした」という強みがあります。バスの中の様子、観光地での出来事、昼ごはんのお店など、その日の話題なら説明なしで全員に伝わります。ネタは、旅行の当日に集めれば間に合います。
宴会は2時間ほどのことが多く、余興とゲームは合わせて30〜40分を目安にすると、食事と歓談の時間も十分に残ります。
旅館の広間でできる余興とゲーム5選
どれも席に座ったままでできます。難しさは★の数で表しています(★1つがいちばん簡単です)。
1. 料理長のごあいさつ(座ったままのコント)
紙のコック帽をかぶった料理長役が、その日の宴会の料理を大げさに紹介し、司会役が横から受けて返すコントです。目の前に本物の料理があるので、小道具を用意しなくても会場の全員に伝わります。台本は下で紹介しています。
- 時間
- 約3分
- 人数
- 2人
- 準備物
- 紙で作ったコック帽、お膳のお品書き
- 難しさ
- ★★
2. 今日の出来事クイズ
その日にあった出来事から、3択の問題を作ります。「サービスエリアで、いちばん多くの人が買ったものは?」「旅館に着いた時刻は何時何分?」のように、誰も傷つかない問題を選びましょう。答えは箸袋の裏に書いてもらえば、解答用紙もいりません。
- 時間
- 約10分
- 人数
- 司会1〜2人と全員
- 準備物
- 問題のメモ(スマホでも可)、書くためのペン
- 難しさ
- ★
問題は、幹事やクイズ係が昼のうちにメモしておきます。特定の人の失敗や、居眠りの様子は問題にしないようにします。
3. 座布団大喜利(旅のお題)
大喜利は、お題に対して面白い答えを考えて言う遊びです。近くの席の5〜6人でチームを作り、よい答えが出たら司会が座布団を1枚渡します。座布団は重ねて横に置き、上には座らないようにしましょう。お題の作り方は「大喜利のお題一覧」も参考になります。
お題:この旅館の朝ごはん、なんだか会社っぽい。どんなところ?
答え:納豆に、承認のはんこが押してある
答え:ごはんのおかわりには、申請書がいる
お題:社員旅行のしおりの持ち物に、なぜか書いてあったものとは?
答え:来期の目標(清書したもの)
答え:自分の名刺100枚
- 時間
- 約15分
- 人数
- 司会1人と、近くの席どうしのチーム
- 準備物
- お題を書いた紙、旅館の座布団
- 難しさ
- ★★
4. 箸袋の早取りゲーム
2人が向かい合い、間に置いた箸袋を取り合うゲームです。司会が「とる」と言ったら取り、「とるねーど」「とりあえず」のような似た言葉では取ってはいけません。間違えて取ったら負けです。チームの代表どうしで勝ち抜き戦にすると盛り上がります。
- 時間
- 約10分
- 人数
- 2人ずつ(司会1人)
- 準備物
- 箸袋1つ
- 難しさ
- ★
箸袋は、お膳の上ではなく、2人の間の座布団の上に置きます。グラスや鍋に手が当たらないようにするためです。
5. 部屋対抗「今日の写真で一言」
泊まる部屋ごとにチームを作り、その日にスマホで撮った写真から1枚を選んで、面白い一言を添えます。広間のテレビにつなげるなら大きく映し、つなげない場合はスマホを持って席を回ります。写っている人に使ってよいか確かめ、寝顔のように本人が嫌がる写真は使いません。一言の考え方は「写真で一言のコツ」にまとめています。
- 時間
- 約15分
- 人数
- 部屋ごとのチーム
- 準備物
- スマホ、(あれば)広間のテレビやプロジェクター
- 難しさ
- ★★
座ったまま演じる台本「料理長のごあいさつ」
1の台本です。料理が出そろい、乾杯が済んだすぐあとに演じます。料理の名前は、宴会の直前にお品書きを見て、その日の献立に入れかえてください。〇〇には地名や人の名前を入れます。
台本料理長のごあいさつ(約3分)
(2人が前の席に並んで座る。料理長は紙のコック帽をかぶっている)
司会皆さん、お料理はそろいましたか。ここで、本日の料理長からごあいさつがあります。
料理長(座ったまま深くおじぎ)料理長の〇〇です。厨房には一歩も入っておりません。
司会入ってないんですか。
料理長今日は、お品書きを読む係です。
司会それ、料理長じゃないですね。
料理長まずは、こちらのお造り。(刺身の皿を手で示す)今朝、〇〇の海から、私たちより先にこの宿に着いております。
司会魚のほうが早く着いてたんですね。
料理長続いて、茶わん蒸し。ふたを開けるまで、何が入っているか分かりません。
司会くじ引きみたいに言わないでください。
料理長ぎんなんが当たった方は、来年いいことがあります。
司会そういう決まりはありません。
料理長そして、こちらの小さなお鍋。下の火が消えたら、食べごろの合図です。
司会それは本当です。皆さん、火が消えるまで待ってくださいね。
料理長火が消えるまでの間に、今日1日を振り返ってみましょう。
司会料理の話はもういいんですか。
料理長朝、集合時間に、全員がそろいました。
司会それは料理じゃないです。でも、すごいことです。
料理長バスでは、〇〇さんが、ずっと窓の外の見どころを教えてくれました。
司会〇〇さん、ありがとうございました。
料理長(鍋を見て)……あ、火が消えました。
司会ちょうどいいですね。
料理長本日いちばんのごちそうは、この景色と、このメンバーです。
司会最後だけ、ちゃんと料理長っぽいことを言いますね。
料理長それでは皆さん、温かいうちに、どうぞ召し上がってください。
司会・料理長いただきます。
(会場の全員にも「いただきます」と言ってもらう)
演じるときのコツ
座ったままのコントは、動きが少ない分、声と手の動きで伝えます。料理を紹介するときは、手のひらを上にして皿をはっきり指し示しましょう。広間は奥まで声が届きにくいので、マイクがあれば使い、なければ前の列の人より奥の席に向かって話します。
旅館の広間で気をつけること
旅館の宴会場は、会社の会議室やお店とは決まりが違います。宴会の前に、次のことを幹事から旅館に確かめておきましょう。
宴会の前に旅館に確かめること
- 宴会場を使える時間と、延長できるか(延長は別料金のことが多い)
- マイク、カラオケ、テレビやプロジェクターがあるか、つないでよいか
- 音の大きさの決まりと、近くに客室があるか
- クラッカーや紙吹雪など、持ち込んでよい物
- 料理を出す順番(余興を料理の合間に入れるため)
当日は、床の間に上がる、ふすまや障子に寄りかかる、壁や畳にテープを貼る、といったことをしないよう、最初に声をかけておきます。座布団を投げる遊びや枕投げは、けがや備品をこわすもとになるので行いません。小さな鍋の火のそばで手を伸ばす遊びも避けましょう。余興の間も、料理を運ぶ旅館の方の通り道はあけておきます。
罰ゲームにお酒を使ったり、一気に飲ませたりするのは、楽しい場でも行いません。飲まない人、飲めない人も同じように楽しめる余興にしましょう。
荷物を増やさない準備の工夫
社員旅行は、ただでさえ荷物が多くなります。余興の準備物は、旅館にある物とその日に集める物を中心にしましょう。
| 持っていく物 | 旅館にある物 | 当日その場で作る物 |
|---|---|---|
| ペン、メモ帳 | 座布団、箸袋 | 今日の出来事クイズの問題 |
| 大喜利のお題を書いた紙 | お品書き、浴衣 | 写真で一言に使う写真 |
| 折りたたんだ紙のコック帽 | マイク(あるか確認) | 点数を書く表 |
| 小さく軽い景品 | テレビ(つなげるか確認) | 料理長のセリフの入れかえ |
景品は、旅先のお土産屋で買えば行きの荷物になりません。大きな景品は、当日は目録を渡して、後日届ける形にすると、帰りの荷物も増えません。景品の予算の決め方は「忘年会の景品の予算の決め方」が参考になります。
2時間の宴会の進め方の例
余興は、料理と歓談の流れに合わせて、少しずつ入れるのがコツです。
| 時間 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 0〜10分 | 開会のあいさつ、乾杯 | 乾杯のあとすぐに料理がそろうことが多い |
| 10〜15分 | 料理長のごあいさつ | 鍋の火がついているうちに演じる |
| 15〜50分 | 食事と歓談 | 余興係は、この間にクイズの答えを確かめる |
| 50〜65分 | 今日の出来事クイズ | 答えは箸袋の裏に書いてもらう |
| 65〜85分 | 座布団大喜利か、写真で一言 | どちらか1つにしぼってもよい |
| 85〜100分 | 箸袋の早取りゲーム | チームの代表どうしで勝ち抜き戦 |
| 100〜120分 | 景品の受け渡し、締めのあいさつ | 宴会場の終わりの時間を守る |
移動のバスでできる遊びは、「社員旅行のバスの余興」で紹介しています。
準備の時間が取れないときは
旅行の手配で、幹事の手がいっぱいになることもあります。宴会の始めに流す動画や、余興の台本を前もって用意しておけば、当日は進行に集中できます。
よくある質問
宴会場にカラオケがあります。余興はいりませんか?
カラオケだけでも楽しめますが、歌が苦手な人は見ているだけになります。クイズや大喜利のように全員が参加できる遊びを1つ入れると、宴会全体がまとまります。歌うのを無理にすすめないことも大切です。
宴会のあと、部屋での二次会でもできますか?
箸袋の早取りゲームや大喜利は、部屋でもできます。夜は近くの客室に声が響きやすいので、声の大きさと終わりの時間に気をつけましょう。
余興をやりたがる人がいません。
今日の出来事クイズなら、司会が1人いれば進められます。前に出る人がいなくても、全員が席から答えるだけで参加できるのがよいところです。
まとめ
- 社員旅行の宴会の余興は、座ったまま見られて、席から参加できるものを選ぶ
- その日の出来事と旅館にある物を使えば、準備物はほとんどいらない
- 宴会場の時間・音・持ち込みは、前もって旅館に確かめる
- 鍋の火や座布団のまわりで無理に動かず、お酒を使う罰ゲームはしない






