ショート動画のネタに迷ったら、まず「型」を1つ選び、そこに身近な出来事を当てはめるのが近道です。型とは、「あるある」や「一人二役」のように、笑いが生まれやすい決まった形のことです。
この記事では、1人・2人・家族で撮れる笑える企画を、8つの型に分けて50個紹介します。どれも家の中で撮れて、長さは15〜30秒ほどです。気になった番号から試してください。
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ショート動画のネタは「型」で選ぶと迷わない
ネタを一から考えると、毎回「何を撮ろう」で手が止まります。型を先に決めておけば、考えることは「今日は何を当てはめるか」だけになります。
50の企画は、次の8つの型に分けています。人数の欄は、いちばん撮りやすい人数の目安です。
| 型 | 笑いが生まれる仕組み | 向いている人数 | 番号 |
|---|---|---|---|
| あるある型 | 「分かる」と思える場面を少し大げさにする | 1人 | 1〜7 |
| 実況型 | ふつうの行動に大げさな実況を付ける | 1人〜家族 | 8〜13 |
| 一人二役型 | 1人で2人を演じ、編集でつなぐ | 1人 | 14〜19 |
| 擬人化型 | 物やペットに声を当てて話させる | 1人 | 20〜25 |
| すれ違い型 | 2人の受け取り方がずれたまま進む | 2人 | 26〜32 |
| もしも型 | ありえない設定を1つだけ足す | 1人〜2人 | 33〜38 |
| 理想と現実型 | きれいな前半と、現実の後半の落差を見せる | 1人 | 39〜44 |
| 家族リレー型 | 全員が数秒ずつ出て、最後にずらす | 家族 | 45〜50 |
難しさは★の数で表しています。★1つは撮ってすぐ投稿できるもの、★3つは編集で画面を合わせるなどの手間がかかるものです。最初の1本は、★1つの企画から始めると、撮影から投稿までの流れをつかめます。
ネタが思いつかない日が続くときは、「ショート動画のネタがないときの探し方」も読んでみてください。ネタ帳の付け方と、型を使って数をそろえる方法をまとめています。
あるある型・実況型|身近な出来事で笑う(1〜13)
あるある型(1〜7)
多くの人が経験したことのある場面を、少しだけ大げさに再現する型です。見た人が「分かる」と思えれば、セリフがほとんどなくても成り立ちます。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 冷蔵庫の前で用事を忘れる | 開けると忘れ、閉めると思い出す。これを3回くり返す | 1人 | ★ |
| 2 | 充電が残り少ない日に限って | 残りわずかのときだけ、長い電話や大事な連絡が次々に来る | 1人 | ★ |
| 3 | 「あと5分だけ」 | 目覚ましを止めて目を閉じる。次のカットで時計が1時間進んでいる | 1人 | ★ |
| 4 | 電気の消し忘れ | 布団に入ってから気づき、スイッチまでの遠さを大げさに嘆く | 1人 | ★ |
| 5 | 探し物は手の中に | リモコンを部屋中探し回り、最後に自分が持っていたと気づく | 1人 | ★ |
| 6 | 「温めますか」に「大丈夫です」 | 本当は温めてほしいのに反射で断り、冷たいお弁当を前に後悔する | 2人 | ★★ |
| 7 | 「はい、チーズ」がそろわない | 「3、2、1」と「1、2の3」で合図がずれ、毎回だれかが目を閉じている | 家族 | ★★ |
あるあるの見つけ方は「あるあるネタの作り方」で詳しく紹介しています。
あるあるで避けたい題材
「〇〇な人あるある」で、性別や年齢、出身地などをひとまとめにする題材は避けましょう。見た人の誰かを傷つけやすいからです。「出来事」や「行動」のあるあるにすると、誰でも笑えます。
実況型(8〜13)
ふつうの行動に、スポーツ中継や自然番組のような実況を付ける型です。声はあとから入れられるので、顔を出したくない人にも向いています。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 8 | 布団から出るまでの実況 | 「さあ右足が出た。おっと、戻りました」と、起きるまでを試合のように語る | 1人 | ★ |
| 9 | 洗い物を自然番組風に | 「シンクに残された最後の1枚。群れからはぐれた皿です」と静かに語る | 1人 | ★ |
| 10 | 最後のひと口の争奪戦 | 大皿に残った1個に、家族のはしが近づいては引く様子を実況する | 家族 | ★★ |
| 11 | 宅配便の秒読み | 到着予定の時間を、ロケットの打ち上げのような秒読みで待つ | 1人 | ★ |
| 12 | 卵を割るだけの名人解説 | 卵を1個割るたびに、解説役が「出ました、この手首の返し」と大げさにほめる | 2人 | ★ |
| 13 | 朝の支度タイムアタック | 出発までの準備を記録への挑戦として実況する。最後は忘れ物で戻る | 1人 | ★★ |
一人二役型・擬人化型|1人で何役も演じる(14〜25)
一人二役型(14〜19)
1人で2人の人物を演じ、撮ったものを編集でつなぐ型です。役ごとに上着を変える、立つ位置を左右で分けるなど、見てすぐ分かる目印を1つ決めておきます。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 14 | 天使と悪魔の会議 | 夜中のおやつを前に、左右に立つ2人の自分が言い合い、最後は2人とも食べる | 1人 | ★★★ |
| 15 | 1週間前の自分に電話 | 締め切りに追われる自分が、のんびりしていた1週間前の自分を電話で説得する | 1人 | ★★ |
| 16 | 店員と客を1人で | 注文を何度も変える客と、笑顔のまま追いつめられていく店員を演じ分ける | 1人 | ★★ |
| 17 | 面接官と自分 | 「特技は?」への答えがどんどん細かくなり、面接官が困っていく | 1人 | ★★ |
| 18 | やる気の自分と眠い自分 | 朝の作戦会議。いい案が出ても、毎回眠い自分の意見が通る | 1人 | ★ |
| 19 | 明日の自分が来た | 明日から来た自分のアドバイスが「傘を持っていけ」だけで終わる | 1人 | ★★ |
2つのカットを交互につなぐ流れは、「コント動画の作り方」で台本から編集まで順に紹介しています。
擬人化型(20〜25)
物やペットに声を当てて、気持ちを話させる型です。撮った映像にあとから声を入れる「アフレコ」で作れるので、手元だけの撮影でも成り立ちます。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 20 | 冷蔵庫の食材会議 | 期限が近い牛乳が「次は自分の番では」と焦り、奥の調味料がなだめる | 1人 | ★★ |
| 21 | 片方だけの靴下 | 行方不明になった相方について、残された靴下が事情を語る | 1人 | ★ |
| 22 | 目覚まし時計の本音 | 止められるたびに「さっきも言いましたよね」と少しずつ不機嫌になる | 1人 | ★ |
| 23 | 傘立ての会話 | 雨の日だけ選ばれる傘と、いつも置いていかれる傘が言い合う | 1人 | ★★ |
| 24 | ペットの心の声 | 飼い主の「ただいま」に、冷静すぎる心の声を付ける | 1人 | ★ |
| 25 | 消しゴムと鉛筆 | 鉛筆が書きまちがえるたびに、消しゴムがため息まじりで出動する | 1人 | ★★ |
すれ違い型・もしも型|2人の会話で笑わせる(26〜38)
すれ違い型(26〜32)
2人の受け取り方が少しずれたまま、話が進んでいく型です。最後にずれが分かる一言が、笑いどころになります。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 26 | 「あれ取って」 | 「あれ」が分からず違う物を渡し続ける。答えは、渡す側が最初から持っていた物 | 2人 | ★ |
| 27 | 「ちょっと待って」の長さ | 待つ側は10秒、言った側は30分のつもり。時計のアップで差を見せる | 2人 | ★ |
| 28 | 「いつものやつ」 | 「いつものやつ作って」で、2人がまったく違う料理を思い浮かべている | 2人 | ★ |
| 29 | かみ合う間違い電話 | 別の人だと思い込んだまま話が続き、最後に名前を聞いてずれが分かる | 2人 | ★★ |
| 30 | 「玄関で待ってて」 | 1人は玄関の内側、もう1人は外。ドア1枚をはさんでメッセージだけが行き来する | 2人 | ★★ |
| 31 | 「つまらないものですが」 | 手土産の決まり文句を本気で受け取り、「つまらないなら、なぜ」と真剣に悩む | 2人 | ★★ |
| 32 | 目印をあとから言う道案内 | 紙に地図を描きながら教えるが、目印を全部あとから言うので線が何度も戻る | 2人 | ★ |
もしも型(33〜38)
「もしも〇〇が〇〇だったら」と、ありえない設定を1つだけ足す型です。設定以外はふつうに、まじめに演じるほど笑いが大きくなります。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 33 | もしも天気予報が正直すぎたら | 「明日の雨は、正直よく分かりません」と、予報士役が自信なさげに伝える | 1人 | ★ |
| 34 | もしも家電が丁寧すぎたら | 電子レンジが温めるたびに、長いあいさつとお礼を述べる | 1人 | ★★ |
| 35 | もしも家の中をカーナビが案内したら | 「この先、ろうかを右です。まもなく目的地、冷蔵庫です」 | 1人 | ★ |
| 36 | もしも引っ越しのあいさつがオーディションだったら | 隣人役が審査員になり、あいさつに点数と講評を付ける | 2人 | ★★ |
| 37 | もしも味見がお笑いの審査だったら | ひと口食べた審査員役が、味ではなく盛り付けの「つかみ」をほめる | 2人 | ★★ |
| 38 | もしも宿題を渡す場面が冒険の旅立ちだったら | 先生役が勇者を送り出すように、重々しくプリントを手渡す | 2人 | ★★ |
37の「つかみ」は、ネタの最初に取る笑いのことです。お笑いの言葉を、料理のような関係のない場面で使うと、それだけでずれが生まれます。
理想と現実型・家族リレー型|落差と参加で笑う(39〜50)
理想と現実型(39〜44)
前半で理想の様子を見せ、後半で現実の様子を見せる型です。前半を本気できれいに撮るほど、後半との落差が大きくなります。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 39 | 理想の朝と現実の朝 | 前半はゆっくりコーヒー。後半は同じ時間に、パンを持ったまま靴下を探す | 1人 | ★ |
| 40 | 料理動画のつもり | 手元だけのおしゃれな撮り方なのに、出来上がりだけが予定と違う | 1人 | ★★ |
| 41 | 休日の予定と実際 | やることリストを読み上げたあと、夕方まで布団の中にいる様子を早送りで見せる | 1人 | ★ |
| 42 | 「あと1回だけ」のゲーム | 「あと1回」の声と時計のアップを交互に入れ、窓の外が暗くなっていく | 1人 | ★ |
| 43 | 部屋の片付け | 片付けを始めた直後に昔のアルバムを見つけ、そのまま読みふけって終わる | 1人 | ★ |
| 44 | 映える盛り付けと家族 | 写真の角度を探している間に、家族がもう食べ終わっている | 家族 | ★★ |
家族リレー型(45〜50)
家族や友だちが、数秒ずつ順番に出る型です。1人の出番が短いので、撮られるのが苦手な人も参加しやすくなります。
| 番号 | 企画 | 笑いどころ | 人数 | 難しさ |
|---|---|---|---|---|
| 45 | 同じポーズのリレー | 1人ずつ同じポーズをまねしていき、最後の1人だけまったく違うポーズをする | 家族 | ★ |
| 46 | 「せーの」で好きなおかず | 声をそろえて答えるはずが全員ばらばら。もう1回やってもそろわない | 家族 | ★ |
| 47 | 子どもが監督の1シーン | 子どもの「カット」「もう1回」で、大人が同じ場面を何度も撮り直す | 家族 | ★★ |
| 48 | ジェスチャー伝言 | 1つの言葉を身ぶりだけで順に伝え、最後の人の答えがまったく違う | 家族(3人以上) | ★ |
| 49 | 「ただいま」を映画の予告風に | 家族の帰宅を、低い声のナレーションと大きな字幕で大作の予告のように見せる | 家族 | ★★★ |
| 50 | ぬいぐるみの人形劇 | 子どもが声を担当し、大人はぬいぐるみを動かすだけの短い劇 | 家族 | ★ |
すぐ撮れる30秒の台本例「あれ取って」
26の「あれ取って」を、そのまま撮れる台本にしました。2人で、リビングだけで撮れます。
- 時間
- 30秒
- 人数
- 2人
- 準備物
- スマホ、リモコン、ティッシュの箱、新聞、お菓子の袋
- 難しさ
- ★
台本あれ取って(約30秒)
(リビング。Aはソファに座っている。Bはお菓子の袋を片手に持って立っている)
Aねえ、あれ取って。
Bあれ? はい。(リモコンを渡す)
A違う、あれ。
Bはい。(ティッシュの箱を渡す)
A違う。もっとこう、カサカサしてるやつ。
Bはい。(新聞を渡す)
A惜しい。もっと、おいしいやつ。
(Bが、自分の手のお菓子の袋をゆっくり見る)
B……これはだめ。
Aそれ。
(テロップ「最初から分かっていたらしい」)
短い動画は「3回目」で落とす
同じやりとりを2回くり返し、3回目で答えに近づく形にすると、30秒でもきれいに終われます。最初の一言は「ねえ、あれ取って」のように、あいさつを入れずに本題から始めましょう。
最後のテロップ(画面に出す文字)は、見ている人の心の声を代わりに言う役目です。渡す物を家にある物に変えれば、何本でも作れます。
60秒・30秒の台本に入る文字数や、最初の2秒の作り方は「ショート動画の台本は何文字?」にまとめています。
撮る前に確かめること
笑える動画でも、見た人や出てくれた人が嫌な思いをすると台なしです。投稿する前に、次のことを確かめてください。
投稿する前に確かめること
- ほかの人の顔や、車のナンバー、表札が映っていないか
- 家族や子どもの顔を出してよいか、出る人と話して決めたか
- 学校や住んでいる場所が分かる服・景色・郵便物が映っていないか
- 音楽は、投稿先で使ってよいとされているものか
- 店や駅など、人の迷惑になる場所で撮っていないか
- 食べ物を粗末にする内容や、まねすると危ない内容になっていないか
画面の向きや明るさ、声を聞きやすく撮るコツは「スマホでコント動画を撮るコツ」で紹介しています。
よくある質問
顔を出さずにできるネタはありますか?
実況型(8〜13)と擬人化型(20〜25)は、手元や物だけを映して作れます。声もあとから入れられるので、撮影の日に誰かと予定を合わせる必要もありません。
毎回同じ型だと飽きられませんか?
型が同じでも、当てはめる出来事が変われば別の動画になります。「この人はこの型」と覚えてもらいやすくなる面もあります。気になるなら、週に1本だけ別の型を混ぜてみてください。
1本の長さはどれくらいがいいですか?
最初は15〜30秒がおすすめです。短いほうが撮り直しも編集も楽なので、何本も試せます。話の運びに慣れてきたら、60秒の企画にも挑戦してみましょう。
まとめ
- ネタに迷ったら、型を1つ選んで身近な出来事を当てはめる
- 最初は★1つ、15〜30秒、家の中で撮れる企画から始める
- 同じやりとりを3回にして、3回目でずらすと短くまとまる
- 人を傷つける題材と、住んでいる場所が分かるものは映さない






