結婚式の余興でよくある失敗は、「長すぎる」「内輪ネタ」「暴露やいじり」「音や映像のトラブル」の4つです。どれも本番の運より準備で防げるもので、前もって手を打っておけば、当日に慌てずに済みます。
この記事では、よくある失敗8つと防ぎ方を紹介します。スベったとき(笑いを狙ったのにウケなかったとき)や、トラブルのときにその場で言える一言の例もあります。終わったあとの気持ちの切り替え方もまとめました。
結婚式の余興でよくある失敗8つ
まずは、よくある失敗と防ぎ方を一覧で見ておきましょう。自分たちの余興に当てはまりそうなものがないか、準備の途中で見直すのに使えます。
| よくある失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 1. 長すぎて、会場が飽きてしまう | 持ち時間より1分短く作り、本番と同じ形で時間を測る |
| 2. 内輪ネタで、会場が置いてきぼりになる | 余興に出ない友人に、通しの動画を見てもらう |
| 3. 暴露やいじりで、空気が凍る | 「2人の祖父母が聞いても笑えるか」で話を選ぶ |
| 4. 音や映像が出ない | 会場の機材で試し、出なかったときの手を決めておく |
| 5. 練習不足で、途中で止まる | 全員の練習を2〜3回し、各自も毎日声に出す |
| 6. お酒が入って、段取りが崩れる | 出番が終わるまでは、お酒を控える |
| 7. 新郎新婦に無理をさせる | 2人に参加してもらうのは、座ったままできることにする |
| 8. 2人の名前を言い間違える | 名前の読み方を、台本にふりがなで書いておく |
7のように、新郎を前に呼んで踊らせたり、罰ゲームをさせたりするのは避けましょう。衣装を着た2人は動きにくく、写真に残る場面でもあります。練習の進め方は「余興の練習の進め方」に、お酒や緊張との付き合い方は「余興の本番で緊張しないためには」にまとめています。
特に多い4つの失敗と防ぎ方
ここからは、とくに多い1〜4の失敗について、起きる理由と防ぎ方をくわしく見ていきます。
長すぎる
長くなる原因の多くは、思い出を詰め込みすぎることと、笑いを待つ時間や準備の時間を数えていないことです。練習で3分なら、本番は3分半から4分になると考えておきましょう。
台本は、持ち時間より1分短く作るのが目安です。それでも長いときは、1文ずつ削るより、弱いエピソードを丸ごと1つ削るほうが早く仕上がります。削り方は「余興の時間の目安と縮め方」で紹介しています。
内輪ネタで、会場が置いてきぼりになる
内輪ネタとは、仲間うちでしか通じない話のことです。出ている人と新郎新婦だけが笑い、親族や上司のテーブルは何の話か分からない、という状態になりがちです。
防ぐには、「その場にいなかった人にも分かる言い方」に直します。あだ名や出来事の名前だけで話さず、何があったのかを一文で説明しましょう。
| 内輪のままの言い方 | 会場に伝わる言い方 |
|---|---|
| 「〇〇といえば、あの合宿の夜だよね」 | 「〇〇は合宿の夜、全員分のカップ麺にお湯を注いで回る人でした」 |
| 「部室の『〇〇の傘』、今日も持ってきた?」 | 「〇〇は、部室にいつも全員分の傘を置いておいてくれる人でした」 |
伝わるかどうかは、出ている人同士では判断できません。余興に出ない友人や家族に、通しの動画を見てもらいましょう。
暴露やいじりで、空気が凍る
昔の恋人の話、学生時代の失敗談、見た目や年齢をからかう話は、仲間うちでは盛り上がっても、披露宴では空気が凍ります。本人が笑っていても、隣に座る家族や上司が困ってしまうことがあります。
話を選ぶときは「2人の祖父母が聞いても笑えるか」を基準にします。 迷う話は入れないほうが安全です。新郎新婦には、前もって「触れないでほしい話」を聞いておきましょう。
音や映像が出ない
動画が始まらない、音楽が流れない、マイクが入らない。こうしたトラブルは、会場の機材と持ち込んだデータの相性で起きることが多いです。会場の機材で前もって試すのがいちばんの予防になります。
音や映像のトラブルに備えて決めておくこと
- 動画と音源のデータを、2か所(USBメモリとスマホなど)に保存する
- 会場の機材で、前もって再生を試す
- 音が出なかったときに、手拍子や声だけで続ける形を決めておく
- 動画を待つ間に話す、30秒ほどのつなぎの話を用意する
- マイクが1本だけになったときの渡し方を決めておく
会場に確かめておくことは、「余興の前に会場と確かめること」のチェックリストが使えます。トラブルが起きたときは、慌てて黙るより、一言添えて場をつなぐほうが会場も安心します。
| 起きたこと | その場の一言の例 |
|---|---|
| 音楽が流れない | 「ここからは、私たちの声だけでお届けします」 |
| 動画がなかなか始まらない | 「準備ができるまで、お二人の出会いを30秒だけお話しします」 |
| マイクが入らない | 「マイクがなくても届くよう、大きな声でいきます」 |
| 小道具が見つからない | 「今のも演出です。……ということにしておいてください」 |
動画を待つ間のつなぎの話は、新郎新婦のちょっとした良い話を1つ用意しておくと安心です。次の例は、30秒ほどで話せる長さです。
準備ができるまで、少しだけお時間をください。
私たちが新郎の〇〇くんと出会ったのは、大学のサークルでした。
〇〇くんは、合宿の買い出しのとき、いつも全員の好きなお菓子を覚えていてくれる人でした。
そんな〇〇くんが選んだのが、〇〇さんです。
……準備ができたようです。それでは、ご覧ください。
スベったときの立て直し方
笑いを狙った場面で会場が静かになっても、慌てる必要はありません。立て直しは、次の順番で進めます。
- 一拍おく(すぐに次のセリフを言わない)
- 一言だけ添えて、静かになったことを軽く引き取る
- 新郎新婦の顔を見る。2人が笑っていれば、それで十分
- 次の場面に進む。同じボケ(笑わせるための一言)を言い直さない
披露宴でスベったときは、新郎新婦を味方にする一言が使えます。会場で口にする言葉なので、結婚式で避けたい言葉が入らないものを選んでおきましょう。
・「新婦が笑ってくれたので、今のは合格です」
・「新郎、今のはどうでしたか?……うなずいてくれました。本人の合格が出ました」
・「静かなのは、皆さんがお料理に夢中だからだと信じています」
・「今の話、練習では大笑いだったんです。……私たちの間だけで」
・「ここで笑いが起きる予定でしたが、お二人の笑顔で十分です」
2人以上で出ているなら、相方が拾うと、スベった場面そのものが小さな笑いに変わります。次は、なれそめ紹介の途中でスベったときの例です。
台本スベったあとに2人で立て直す(約20秒)
(なれそめのボケに、会場の反応がうすい)
A……あれ、静かですね。
B皆さん、新郎の顔を見てください。笑ってます。
A本人に届いていれば、それでよし。
Bでは次は、新婦から聞いた、とっておきの話です。
スベったときの返し方の型は「滑ったときの返し方」でもくわしく紹介しています。
終わったあとの気持ちの切り替え
余興が思いどおりにいかなくても、新郎新婦は、忙しい中で準備してくれたこと自体に感謝しています。会場の人も、細かい言い間違いやスベった場面は、ほとんど覚えていません。
その日の反省会は、しないことをおすすめします。せっかくのお祝いの日なので、余興が終わったら、2人の結婚を一緒に楽しみましょう。振り返りは後日、「次に誰かの余興をするときに生かすこと」を1つだけ決めれば十分です。
気になることがあれば、後日、新郎新婦に短いメッセージを送っておくと、気持ちがすっきりします。
昨日は本当におめでとう。
余興、緊張してセリフを少し間違えたけど、2人が笑ってくれたのが見えて安心しました。
あんなにすてきな式に呼んでくれて、ありがとう。新生活が落ち着いたら、ゆっくりお祝いさせてね。
名前を言い間違えたなど、相手を傷つけたかもしれないときは、冗談にしないことが大切です。メッセージの中で、一言きちんと謝りましょう。
よくある質問
スベるのが怖くて、余興を引き受けるか迷っています。
笑いだけを狙わない形を選ぶと、気持ちが楽になります。クイズや手紙、余興ムービーなら、会場が静かでも「失敗」にはなりません。笑いは、最初の一言やフリップの1枚など、1〜2か所に入れるだけで十分です。
台本を、新郎新婦に見せておいたほうがいいですか?
中身は当日まで内緒でかまいません。ただ、触れてほしくない話がないかは、前もって聞いておきましょう。不安な話があれば、2人をよく知る友人に台本を見てもらうと安心です。
本番で失敗したら、その場で謝ったほうがいいですか?
小さな失敗なら、謝るより、一言添えて先に進むほうが場が明るく保てます。ただし、新郎新婦の名前を間違えたときは、すぐに「失礼しました」と言い直しましょう。名前は、2人や家族にとって大事なものだからです。
まとめ
- よくある失敗は「長すぎる」「内輪ネタ」「暴露やいじり」「音や映像のトラブル」の4つ
- 台本は持ち時間より1分短く作り、余興に出ない人に通しを見てもらう
- 話は「2人の祖父母が聞いても笑えるか」で選ぶ
- トラブルやスベったときは、一言添えて引き取り、新郎新婦の顔を見て次へ進む
- 終わったあとの反省は1つだけにして、お祝いの日を一緒に楽しむ






