謝恩会の挨拶の面白い例文|場がなごむ笑いの入れ方(保護者代表・先生・卒業生)

大きな鉛筆を手に寸劇を演じる制服の生徒たちと、拍手する仲間

謝恩会の挨拶に笑いを入れるなら、親である自分を少し下げる一言を1か所だけ入れ、すぐに先生方へのお礼につなげるのがコツです。先生や子どもを笑いの種にしなければ、改まった会でも場がやわらかくなります。保護者代表の挨拶は、2分前後で話すのが基本です。

この記事では、幼稚園・保育園・小学校の保護者代表、大学の卒業生代表、先生側の挨拶の例文を、笑いの一言入りで紹介します。開会・閉会の短い言葉と、立場別の笑いの入れ方もまとめました。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 謝恩会の挨拶は誰が・何分話す?
  2. 保護者代表の挨拶は4つのパートで組み立てる
  3. 保護者代表の挨拶の例文(幼稚園・保育園・小学校)
  4. 大学の謝恩会の挨拶の例文(卒業生代表)
  5. 先生側の挨拶の例文(お礼の言葉)
  6. 開会・記念品贈呈・閉会の短い言葉
  7. 場がなごむ笑いの入れ方
  8. よくある質問
  9. まとめ

謝恩会の挨拶は誰が・何分話す?

謝恩会は、卒業や卒園にあたって、お世話になった先生方にお礼を伝える会です。幼稚園や小学校では保護者の役員が開き、大学では卒業生が開くことが多いです。

挨拶の場面と長さの目安は、次のとおりです。

場面話す人の例長さの目安
開会の言葉謝恩会の委員長、司会の役員30秒〜1分
代表の挨拶保護者代表(大学は卒業生代表)2〜3分
先生のお言葉園長・校長先生、担任の先生1〜3分
記念品・花束の贈呈役員、子どもの代表30秒ほど
閉会の言葉副委員長、役員30秒〜1分

子どもたちも聞く会なので、1分あたり250〜300字ほどの、ゆっくりめの速さで話します。2分の挨拶なら、原稿は500〜600字が目安です。書いた原稿をスピーチ時間の計算ツールに貼ると、読み上げにかかる時間が分かります。

保護者代表の挨拶は4つのパートで組み立てる

保護者代表の挨拶は、次の4つを順に話すとまとまります。いちばん長く話すのは、2つ目の「成長の場面」で、笑いを入れるのもここです。

パート話すこと長さ笑いを入れるなら
1. お祝いとお礼卒業(卒園)のお祝い、来てくださったお礼、名乗り2〜3文入れない
2. 成長の場面入学(入園)のころと今を比べる出来事を1つ4〜6文ここに1つ
3. 先生方へのお礼先生がしてくださったこと、親として助けられたこと3〜4文入れない(まじめに言う)
4. 結び先生方のご健康を願う言葉、子どもたちへの一言2〜3文入れない

成長の場面は、行事の名前を並べるより、1つの出来事をくわしく話すほうが心に残ります。その出来事の中で、家での親子の様子を少しだけ笑いにすると、先生方へのお礼が自然に続きます。

子どもにも届く言葉で

会場には子どもたちもいます。「ご尽力」「ご指導ご鞭撻」のようなかたい言葉を続けるより、「毎朝、笑顔で迎えてくださって」のような言葉を混ぜると、会場全体に届きます。笑いの一言も、子どもが聞いて分かる言葉にしましょう。

保護者代表の挨拶の例文(幼稚園・保育園・小学校)

〇〇には先生や園・学校の名前、△△には自分と子どもの名前を入れてください。どれも、場がなごむ一言を1か所だけ入れています。

幼稚園の謝恩会(約2分)

例文幼稚園の保護者代表として(約2分)

皆さん、ご卒園おめでとうございます。
園長先生をはじめ、先生方、本日は謝恩会にお越しいただき、ありがとうございます。
保護者を代表しまして、ひとことお礼を申し上げます。△△の母の、△△と申します。

3年前の入園式の日、門の前で泣いて、親の足から離れなかった子どもたち。
その子たちが今日は、胸を張って卒園証書を受け取っていました。

家では毎晩のように、「今日ね、〇〇先生がね」と園の話をしてくれました。
私が10回言っても片付かないおもちゃが、「〇〇先生が、お片付けは競争だって言ってた」の一言で、あっという間に片付きました。
正直に申し上げますと、それからは家でも、先生のお名前を何度かお借りしました。

先生方は、毎朝笑顔で子どもたちを迎え、できるようになったことを一緒に喜んでくださいました。
初めての子育てで迷ってばかりの私たち親も、先生方の言葉に何度も助けられました。

4月から、子どもたちは小学生になります。
〇〇幼稚園で教わった「ありがとう」と「ごめんね」を、ランドセルに入れて持っていってくれると思います。
先生方のご健康とご活躍を、心よりお祈りしております。
3年間、本当にありがとうございました。

笑いが起きやすいのは、「先生のお名前を何度かお借りしました」のところです。言う前に少し間をおき、先生方のほうを見て言うと、やわらかい笑いになります。

保育園の謝恩会(約2分)

保育園には、0歳のころから6年間通った子もいます。働く親を支えてくださったことへのお礼を入れると、保育園らしい挨拶になります。

例文保育園の保護者代表として(約2分)

皆さん、ご卒園おめでとうございます。
園長先生、先生方、職員の皆さま、本日はお越しいただき、ありがとうございます。
保護者を代表して、お礼のご挨拶をさせていただきます。△△の父の、△△です。

この子たちの中には、まだ歩けないころから、ここに通ってきた子もいます。
毎朝、先生の腕に預けて、仕事に向かう日々でした。
夕方のお迎えで読む連絡帳が、私たちのいちばんの楽しみでした。

ある日の連絡帳に、「今日は給食のピーマンを、自分からおかわりしました」と書いてありました。
家では、ピーマンをお皿のはしに寄せる子です。
その夜、わが家では、ピーマン料理について小さな反省会を開きました。

熱を出した日のお電話も、お迎えが遅れた日の「大丈夫ですよ」の一言も、忘れられません。
先生方に支えていただいたからこそ、私たちは仕事を続けながら、子どもの成長を見守ることができました。

4月から、子どもたちは自分の足で小学校へ通います。
〇〇保育園で過ごした毎日は、きっとこの子たちの力になります。
先生方、6年間、本当にありがとうございました。

笑いは「ピーマン料理について小さな反省会」です。子どもの好き嫌いではなく、親の料理のほうを笑いにしているので、子どもも先生も安心して笑えます。

小学校の謝恩会(約2分)

小学校では、お世話になった先生が大勢います。「6年間でお世話になった先生方」とまとめ、今の担任の先生にだけ一言添える形がおすすめです。

例文小学校の保護者代表として(約2分)

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
校長先生をはじめ、先生方、本日はお忙しい中、ありがとうございます。
保護者を代表しまして、お礼のご挨拶を申し上げます。卒業生△△の母の、△△です。

6年前の入学式の日、大きなランドセルの後ろ姿を、校門で見送りました。
最初の1か月は、毎朝「行きたくない」と言う日もあり、親のほうがどきどきしていました。
その子たちが今日は、名前を呼ばれて、しっかりした声で返事をしていました。

高学年になると、家ではあまり学校の話をしなくなりました。
「今日、どうだった?」と聞いても、返ってくるのは「ふつう」の一言です。
それでも夕飯のとき、「〇〇先生がさ」と話し出すときだけは、少し楽しそうでした。
親としては少しくやしいのですが、それだけ先生のことが好きなのだと思います。

〇〇先生、子どもたちの「ふつう」の毎日を、楽しい毎日にしてくださり、ありがとうございました。
そして、6年間お世話になった先生方、職員の皆さまに、心からお礼を申し上げます。

4月から、子どもたちはそれぞれの中学校へ進みます。
先生方のご健康とご活躍をお祈りして、お礼の言葉といたします。
本日は、ありがとうございました。

笑いは「返ってくるのは『ふつう』の一言です」と「親としては少しくやしい」です。高学年の子どもの様子はどの家庭も思い当たるので、保護者席から笑いが起きやすく、そのまま担任の先生へのお礼につながります。

大学の謝恩会の挨拶の例文(卒業生代表)

大学では、卒業生の代表が挨拶をします。事務の方への一言も添えましょう。短大や専門学校なら、年数を変えて使えます。

例文大学の卒業生代表として(約2分)

先生方、本日はお忙しい中、私たちの謝恩会にお越しいただき、ありがとうございます。
卒業生を代表しまして、ひとことご挨拶を申し上げます。〇〇学科の△△です。

4年前、私たちは「レポートとは何か」も分からないまま、この学科に入りました。
初めて出したレポートは、先生の赤ペンで、元の文字が見えないほどになって返ってきました。

卒業論文では、「この章は、もう少し考えてみようか」と言っていただいた回数を、途中から数えるのをやめました。
提出の前の晩まで研究室の明かりがついていたのは、私たちががんばったしるしです。
そして、先生方にご心配をおかけしたしるしでもあります。

それでも先生方は、私たちが自分の言葉で考えられるようになるまで、付き合ってくださいました。
学生生活を支えてくださった事務室の皆さまにも、心からお礼を申し上げます。

4月から、私たちはそれぞれの場所で、新しい一歩をふみ出します。
ここで学んだ「自分の頭で考える」ことを、これからも続けてまいります。
先生方のご健康とご活躍をお祈りして、卒業生代表の挨拶とさせていただきます。
4年間、本当にありがとうございました。

笑いは「数えるのをやめました」と「ご心配をおかけしたしるしでもあります」です。卒業生代表は、先生の厳しさではなく、自分たちの未熟さを笑いにすると、先生方も笑って聞けます。

先生側の挨拶の例文(お礼の言葉)

謝恩会では、先生方もお礼の挨拶をすることが多いです。会を開いてくれた保護者へのお礼と、子どもたちへのはなむけ(送り出す言葉)を入れて、1〜2分にまとめます。

例文年長組の担任として(約1分)

皆さん、ご卒園おめでとうございます。
保護者の皆さま、こんなにすてきな会を開いていただき、本当にありがとうございます。

さきほど、子どもたちから手紙をもらいました。
ひらがなで、「せんせい、いつもげんきでいてね」と書いてありました。
毎日元気そうに見えていたのなら、先生の作戦は成功です。

この1年、みんなは、できないことがあっても、何度でもやってみる力を見せてくれました。
鉄棒の前回りができた日の、〇〇組のみんなの拍手を、先生はずっと覚えています。

保護者の皆さま、毎日の送り迎えや行事へのご協力、ありがとうございました。
4月から、みんなはピカピカの1年生です。困ったときは、〇〇幼稚園のことを思い出してね。

例文6年生の担任として(約1分)

卒業生の皆さん、卒業おめでとう。
保護者の皆さま、本日はこのような会を開いていただき、ありがとうございます。

この1年間、私がいちばん多く口にした言葉は、たぶん「廊下は歩きましょう」です。
今日、この会場まで、みんながきちんと歩いてきたのを見て、少し泣きそうになりました。

運動会でも合唱でも、このクラスは、最初はばらばらでも、本番では一つになりました。
その力は、中学校でも、きっとみんなを助けてくれます。

保護者の皆さま、1年間、温かいご協力をいただき、ありがとうございました。
皆さんの新しい毎日を、心から応援しています。

年長組の担任は「先生の作戦は成功です」、6年生の担任は「廊下は歩きましょう」が笑いです。先生が自分の口ぐせや本音を笑いにし、子どもの話は「〇〇組のみんな」とクラス全体にすると、どの家庭も安心して笑えます。

開会・記念品贈呈・閉会の短い言葉

役員が話す短い言葉は、長くても1分以内にします。子どもたちが座って待っているので、笑いは軽く1つにして、すぐ次へ進みましょう。

例文開会の言葉(約30秒)

ただいまより、〇〇幼稚園の謝恩会を始めます。
先生方、本日はお忙しい中、お越しいただき、ありがとうございます。
今日は、子どもたちと保護者から、先生方へ「ありがとう」を伝える会です。
先生方は、今日だけは何も準備をせずに、どうぞごゆっくりお楽しみください。

例文記念品・花束を贈るときの言葉(約20秒)

ここで、子どもたちから先生方へ、感謝の気持ちをこめて花束を贈ります。
先生方は、前へお進みください。
子どもたちは、練習したとおり、大きな声で「ありがとう」を言いましょう。練習より大きくても大丈夫です。

例文閉会の言葉(約20秒)

楽しい時間は、あっという間でした。
先生方、本日は本当にありがとうございました。
このあとのお片付けは、先生に教わったとおり、親子で競争しましょう。
子どもたちは、ここで過ごした毎日を胸に、新しい場所へ進みます。先生方のご健康をお祈りして、閉会の言葉といたします。

開会の「今日だけは何も準備をせずに」は、先生方へのねぎらいを笑いにしています。閉会の「お片付けは競争」は、園で教わったことを親が使う形なので、子どもにも伝わります。

場がなごむ笑いの入れ方

謝恩会の挨拶はお礼が中心なので、笑いは1か所で十分です。いちばん使いやすいのは、親である自分を少しだけ下げる言い方です。先生や子どもを下げずに、場がなごみます。

笑いの種と言い方の例

笑いの種言い方の例
親の涙「式では泣かないと決めていましたが、入場の音楽が鳴った時点で、あきらめました」
家での子どもの様子「先生のお話は一言一句覚えてくるのに、親の話は3秒で忘れるようです」
家に広がった園の習慣「先生に教わった手遊び歌は、今では家族全員が歌えます。いちばん上手なのは父です」
役員としての自分「役員の仕事のおかげで、パソコンで表を作るのが、少しだけ上手になりました」

立場ごとに、笑いの題材を変える

話す人笑いの題材避けること
保護者代表親である自分、家での親子の様子特定の子どもの失敗、家庭の事情が分かる話
卒業生代表自分たち卒業生の未熟さ、レポートや卒論の苦労先生の厳しさやくせをからかう話
先生自分の口ぐせ、先生としての本音特定の子や家庭の話
役員準備の小さな苦労、会の段取り役員どうしの内輪の話や、苦労の愚痴

子どもを下げる言い方は、先生の話に向けかえる

わが子のことでも、子どもを下げる言い方は避けましょう。子ども本人が会場で聞いています。同じ題材でも、先生の言葉の力をほめる形にすると、笑いがお礼に変わります。

例文直す前(子どもを下げている)

うちの子は本当に手がかかって、先生方には何度もご迷惑をおかけしました。

例文直したあと(先生の言葉の力を笑いにする)

わが家では、先生のお名前を出すと、なぜかすぐに歯みがきが始まります。
先生の一言の力を、毎晩感じておりました。

言ったあとは、笑いを待たずにお礼の言葉へ進んでかまいません。笑いが起きなくても、次の一文に自然につながる位置に置いておけば安心です。笑いの入れ方は「スピーチで笑いを取るコツ」でもくわしく紹介しています。

どの立場でも入れない話

  • 先生の容姿・年齢・結婚などにふれる冗談
  • 異動や退職をされる先生のことを、笑いの種にする話

よくある質問

原稿を見ながら読んでもいいですか?

大丈夫です。保護者代表の挨拶は、原稿を読みながら話す人が多いです。白い便せんに大きめの字で清書し、笑いの一言の前に「間」の印をつけておくと、先生方のほうを見ながら言えます。作り方は「スピーチのカンペの作り方」を参考にしてください。

先生の名前は、全員分入れるべきですか?

担任の先生の名前だけを入れ、ほかは「先生方、職員の皆さま」とまとめれば十分です。異動される先生がいる場合は、「新しい学校でも、お元気でご活躍ください」と一文添えると丁寧です。

中学校や高校の謝恩会でも使えますか?

使えます。小学校の例文の「6年間」を「3年間」に変え、部活動や受験など、その学年らしい出来事に置きかえてください。笑いは、「受験の前の晩、親のほうが眠れませんでした」のような親の自分の話にすると使いやすくなります。

まとめ

  • 保護者代表の挨拶は「お祝いとお礼→成長の場面→先生へのお礼→結び」の順で2分前後
  • 笑いは「成長の場面」に1か所だけ入れ、すぐに先生方へのお礼につなげる
  • 保護者は親である自分、卒業生は自分たちの未熟さ、先生は自分の口ぐせを笑いの題材にする
  • 子どもを下げる言い方は、先生の言葉の力をほめる笑いに向けかえる
  • 子どもの失敗や、先生の容姿・年齢にふれる話は入れない
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