道具なしでできる出し物は、「体だけで見せる」「言葉だけで笑わせる」「全員で参加する」の3つに分かれます。前に出る人が決まっていればはじめの2つ、出る人が決まらないなら全員参加の形を選ぶと、手ぶらでも十分に盛り上がります。
ここでは、3つの形ごとに4つずつ、合わせて12個の出し物を紹介します。30秒ほどの一発芸ではなく、2〜10分ほど場が持つ出し物を中心に集めました。
目次目次を閉じる目次を開く
道具なしの出し物は3つの形から選ぶ
まずは、自分たちに合う形を決めましょう。形が決まれば、選ぶ出し物は4つにしぼれます。
| 形 | 向いている場面 | 準備の中心 |
|---|---|---|
| 体だけで見せる | 2〜5人で出る。言葉が少ないので、にぎやかな会場でも伝わる | 動きの順番を決める |
| 言葉だけで笑わせる | 1〜2人で出る。話すのが好きな人がいる | 話の流れを決める |
| 全員で参加する | 出る人が決まらない。全員に楽しんでほしい | 司会のセリフを決める |
道具がない分、見えない物を「あるように見せる」動きと、はっきりした始まりと終わりが大事になります。コツは記事の後半でまとめました。30秒で終わる短いネタを探している人は、「簡単でうける一発芸20選」が向いています。
体だけでできる出し物4つ
難しさは★の数で表し、★1つがいちばん簡単です。
1. 無言コント「エレベーター」
4人が横に並び、見えないエレベーターに乗っている設定で演じます。セリフは使いません。階が変わるたびに誰かが乗り降りし、閉まりかけのドアに駆けこむ人や、降りる階を通り過ぎて慌てる人を、動きだけで見せます。
最後は全員が同じ階で降りようとして、ドアの前で譲り合いが止まらなくなる形にすると、きれいに締まります。
- 時間
- 3分
- 人数
- 4人
- 準備物
- なし(到着の「チーン」は口で言う)
- 難しさ
- ★★
2. 職場スローモーション
書類を落として拾う、コピー機に紙を補充する、といった職場の動作を、全員でゆっくり再現します。途中で司会が「早送り」と言ったら一気に速く、「巻き戻し」と言ったら逆向きに動きます。合図ひとつで動きが変わるので、見ている人も笑いどころが分かりやすくなります。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 2〜5人(合図を出す司会1人を含む)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
3. 人間コピー機
2〜3人が体を組み合わせて、1台のコピー機になります。1人がふたを開け閉めする腕、1人が紙を送り出す口、もう1人が「ピー」と鳴るランプの役です。使う人が来ると紙詰まりを起こし、最後は全員で「再起動」してポーズを決めます。
使う人の役は、会場から1人呼んでも構いません。上司に頼むと、会場が盛り上がりやすくなります。
- 時間
- 2分
- 人数
- 2〜3人(使う人の役は会場から呼んでもよい)
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
4. 一人コント「見えない相手」
見えない相手と話しているように、1人で演じます。たとえば「新しく来た上司に、職場を案内する」場面なら、相手の質問に答えるように間を取り、指さしや目線で相手の位置を見せます。
相手のセリフは言いません。「え、エレベーターより階段がいいんですか?」のように、相手が言ったことを自分の返事で分からせるのがコツです。
- 時間
- 2分
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★★
言葉だけでできる出し物4つ
5. 宴会の実況中継
目の前で起きていることを、スポーツ中継のように実況します。料理が運ばれてくる様子、乾杯の準備、幹事が会場を走り回る様子など、題材はその場にいくらでもあります。
さあ、会場の皆さん、ご覧ください。
いま、2番テーブルに大皿の唐揚げが運ばれてまいりました。
おっと、手前の〇〇さん、すかさず取り皿を配り始めた。
見事な連携です。今年1年、この気配りに何度助けられたことでしょう。
幹事の〇〇さんは、時計を見ながら次の準備に向かいます。
ここまでの進行、時間どおり。実に見事な仕事ぶりです。
人をからかうのではなく、ほめる実況にするのがポイントです。名前を出された人もうれしくなり、会場の空気が温かくなります。
- 時間
- 3分
- 人数
- 1〜2人(2人なら実況と解説に分ける)
- 準備物
- なし(マイクがあれば使う)
- 難しさ
- ★★
6. 今年の自分ニュース
自分の1年の出来事を、ニュース番組のアナウンサーのように読み上げる一人語りです。「本日のトップニュースです。〇〇部の〇〇が春に買った観葉植物が、ついに新しい葉を1枚出しました」のように、小さな出来事を大事件のように伝えます。
ニュースは3〜4個で十分です。最後は「以上、今年の〇〇でした」と締めると、拍手のきっかけになります。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 1人
- 準備物
- なし(ニュースを書いたメモは見てもよい)
- 難しさ
- ★★
7. 口で効果音コント
1人が普通に話し、もう1人が口で効果音をつけていきます。「朝、会社のドアを開けると」の後に「ギィー」、「パソコンの電源を入れると」の後に「ブーン……ピコン」という具合です。
だんだん効果音が大げさになり、最後は話す人のほうが効果音に合わせて動かされてしまう流れにすると、笑いが大きくなります。
- 時間
- 2〜3分
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
8. 未来から来た社員インタビュー
記者役が、10年後の会社から来た社員にインタビューする掛け合いです。未来の会社の様子を話しているのに、今の職場のあるあるが変わっていない、というところで笑いを取ります。台本は下で紹介しています。
- 時間
- 2分
- 人数
- 2人
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★★
全員で参加できる出し物4つ
司会が1人いれば始められる出し物です。どれも席に座ったままでもできます。
9. 仕事ジェスチャーゲーム
チームから1人が前に出て、司会が耳打ちしたお題を、身ぶりだけでチームに伝えます。お題を仕事の動作にしぼると、職場ならではの笑いが起きます。
| お題 | 伝えるときのヒント |
|---|---|
| コピー用紙の補充 | 重い束を持ち上げて、引き出しに入れる動き |
| 会議室の予約が取れない | 予定表を指でたどって、頭を抱える |
| 名刺交換 | 両手で差し出して、何度もおじぎする |
| エレベーターの「開」を押し続ける | 片手を伸ばしたまま、走ってくる人を待つ |
| 締め切り前の追い込み | ものすごい速さでキーボードを打つ |
| 保留中の電話 | 受話器を耳から少し離して、じっと待つ |
- 時間
- 15分(1チーム1分を数回)
- 人数
- 4〜6人のチームを3〜5組
- 準備物
- なし(お題は司会が覚えておく)
- 難しさ
- ★
10. 業務連絡の伝言ゲーム
列の先頭の人に、細かい条件がついた業務連絡を耳打ちし、順番に後ろへ伝えます。最後の人が声に出して発表し、最初の文と比べます。
明日の会議は、10時から3階の第2会議室に変更です。資料は10部、両面で印刷して、ホチキスは左上に1か所でお願いします。
- 時間
- 10分
- 人数
- 5〜8人の列を2〜4列
- 準備物
- なし(お題は司会がメモしておくと安心)
- 難しさ
- ★
11. 拍手リレー
席の順番を決めて、拍手を1回ずつ隣へ回していきます。1周にかかった時間を計り、2周目、3周目でどこまで速くなるかに挑戦します。途中で「逆回り」の合図を入れると、思わぬところで止まって笑いが起きます。
- 時間
- 5分
- 人数
- 全員(10〜40人ほど)
- 準備物
- なし(時間を計るスマホ)
- 難しさ
- ★
12. 「幹事が言いました」ゲーム
司会が「幹事が言いました、右手を挙げて」と言ったときだけ、全員がそのとおりに動きます。「幹事が言いました」がつかない指示に動いてしまった人は、手を下ろして見る側に回ります。最後まで残った人が優勝です。
- 時間
- 5〜10分
- 人数
- 全員
- 準備物
- なし
- 難しさ
- ★
2人で演じる台本「未来から来た社員」(約2分)
8の台本です。Aが記者、Bが10年後の会社から来た社員です。道具は何も使いません。
台本未来から来た社員(約2分)
(Aがマイクを持つしぐさで前に出る。Bはその横に、背筋を伸ばして立つ)
A本日は特別なゲストに来ていただきました。10年後のわが社から来た、〇〇さんです。
Bどうも。10年後から来ました。
Aさっそくですが、10年後の会社はどうなっていますか?
Bだいぶ変わりましたよ。まず、会議が5分で終わります。
A5分ですか。それはすごい。
Bそのかわり、会議の前の打ち合わせが2時間あります。
A変わってないじゃないですか。
Bあと、紙の書類はすべてなくなりました。
Aおお、ついに。
B今は全部、付箋で回しています。
Aそれも紙ですよね。
Bプリンターも進化しました。ボタンを押すと、すぐに印刷が始まります。
Aそれは助かりますね。
Bただ、どこのプリンターから出たのかは、いまだに分かりません。
Aそこは今と同じなんですね。
(Aが会場を見回す)
Aでは最後に。10年後の私たちにも会ってきたそうですが、どうでしたか?
Bみんな元気でした。相変わらず、仲がよかったです。
Aそれはうれしいですね。
Bあ、それから10年後の幹事さんから、伝言を預かってきました。
A何でしょう。
B「今年の忘年会も、時間どおりに進めてください」とのことです。
A未来でも押してるんですね。
A・Bありがとうございました。
(2人で一礼)
台本を自分の職場に合わせるには
Bが話す「10年後の会社」の中身を、自分の職場のあるあるに入れかえます。「未来になっても今と同じだった」で落とすのが、この台本の型です。歓迎会なら、最後の伝言を「今日の歓迎会も」に変えてください。
手ぶらの出し物を面白く見せる4つのコツ
道具がないぶん、動きと言葉の使い方で伝わり方が大きく変わります。次の4つを練習のときに確かめてください。
- 見えない物の大きさと重さを決めておく:ドアの位置や書類の重さが途中で変わると、見ている人が混乱します
- 動きは普段の2倍の大きさにする:宴会場では、後ろの席から小さな動きは見えません
- 始まりと終わりのポーズを決める:全員で止まって一礼すれば、拍手のきっかけになります
- 名前を出す人は、ほめる方向で:実況やニュースで同僚の名前を出すときは、その人が笑って聞ける内容にします
いちばん効くのは2つ目の「動きを大きく」です。体だけで見せる演技のコツは、「セリフなしのコントの作り方」でさらに詳しく説明しています。
よくある質問
急に「何かやって」と振られたら、どれがいいですか?
1人なら「宴会の実況中継」が、その場にあるものを題材にできるので準備がいりません。2人以上いるなら、司会役を引き受けて「幹事が言いました」ゲームを始めると、全員を巻きこめます。
人前で体を動かすのが恥ずかしいです。
言葉だけの出し物か、全員参加の司会を選びましょう。体を使う出し物でも、4人で演じる無言コントなら、1人だけが目立つことはありません。
座敷の宴会場でもできますか?
できます。全員参加の4つは、座ったままでも進められます。席を立たない遊びは「座ったままできる忘年会のゲーム10選」にもまとめています。
まとめ
- 道具なしの出し物は「体だけ」「言葉だけ」「全員参加」の3つから選ぶ
- 見えない物の大きさを決め、動きを大きくすると伝わりやすい
- 同僚の名前を出すときは、ほめる内容にする
- 出る人が決まらないときは、司会1人で始められる全員参加の形にする






