話が面白い人の特徴とは?まねしやすい3つの習慣と練習法

マイクの前のいすに座り、身ぶりを交えて楽しそうに話す男性

話が面白い人の特徴は、「小さなことをよく見ている」「別の言葉に言い換える」「相手を立てる」の3つの習慣にまとめられます。どれも生まれつきの才能ではなく、毎日の会話でくり返している癖のようなものです。だからこそ、順番にまねすれば身につけられます。

この記事では、3つの習慣を会話の例で説明し、身近な「話が面白い人」をまねして練習する手順を紹介します。順番や間といった話し方のコツは「面白い話し方のコツ」にまとめているので、あわせて読むと全体がつかめます。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 話が面白い人に共通する3つの習慣
  2. 習慣1:小さなことをよく見ている(観察)
  3. 習慣2:別の言葉に言い換える(言い換え)
  4. 習慣3:相手を立てる(相手が主役になる)
  5. ほかにもある、話が面白い人の小さな特徴
  6. まねして身につける練習法
  7. 面白い人をまねするときの注意
  8. よくある質問
  9. まとめ

話が面白い人に共通する3つの習慣

話が面白い人は、話す前の「ものの見方」と、話している最中の「相手への気配り」に特徴があります。3つの習慣を表にまとめました。

習慣会話での表れ方まねする第一歩
1. よく見ている(観察)誰も気にしない細かいところを話す「あれ?」と思ったことを1日1つメモする
2. 別の言葉に言い換えるありふれた出来事を、意外な言葉で言う「すごく〇〇」を別の言い方に変えてみる
3. 相手を立てる相手の話を広げ、相手が笑いの中心になる相手の言葉を拾って、もう一度聞き返す

3つの習慣は、順番につながっています。よく見ているから話の材料が見つかり、言い換えるから材料が笑いに変わります。そして相手を立てるから、場全体が明るくなります。

習慣1:小さなことをよく見ている(観察)

話が面白い人は、みんなが見過ごす小さなことに気づきます。大きな出来事がなくても話の材料に困らないのは、そのためです。観察とは、「いつもと少し違う」と感じたところで、立ち止まることです。

同じ職場の話でも、どこを見ているかで面白さが変わります。

見ていない人の話よく見ている人の話
今日の会議、長かったです「最後に一点だけ」と言った人の一点が、三点ありました
新しいコピー機が来ました新しいコピー機の前に3人並んで、誰も使い方を知りませんでした
朝の打ち合わせが、なかなか始まりませんでした全員そろっているのに、誰も「始めましょう」と言わないまま3分たちました

よく見ている人の話は、その場にいなかった人にも場面が浮かびます。数字や動きが入っていて、「あるある」と感じられるからです。あるあるとは、多くの人が「自分にもある」と共感できる出来事のことです。

観察するのは「人」より「場面」

観察が上手な人は、人の見た目や話し方のくせを笑いの材料にしません。からかいになりやすく、相手を傷つけるからです。見るのは場面や出来事のほうです。「コピー機の前に3人並んでいた」は場面の話なので、誰も傷つけずに笑えます。

習慣2:別の言葉に言い換える(言い換え)

話が面白い人は、見たことをそのまま言わずに、少しだけ別の言葉に置きかえます。同じ出来事でも、言葉の選び方ひとつで笑いが生まれます。言い換えには、よく使われる4つの方向があります。

言い換えの方向ふつうの言い方言い換えた例
大げさに言う部屋が散らかっています床が見えるところが、島みたいに点々と残っています
例えるとても眠いですまぶたに、小さな重りがぶら下がっています
物を人のように言う傘をまた置き忘れましたうちの傘は、外に出るとすぐ家出します
わざと小さく言う電車が1時間遅れました今朝の電車は、ほんの少し寄り道をしていました

言い換えのコツは、聞いた人がすぐ場面を思い浮かべられる言葉を選ぶことです。一部の人しか知らない言葉では、どんなに上手でも伝わりません。1つの話に1回入れるくらいが、ちょうどよい量です。

例文言い換えを1つ入れた会話

「週末、ずっと家の片づけをしていたんですよ」
「おつかれさまです。片づきました?」
「はい。床が出てきました。3年ぶりの再会です」

上手な例えの作り方は「例えツッコミのコツ」で詳しく紹介しています。

習慣3:相手を立てる(相手が主役になる)

意外かもしれませんが、話が面白い人は、自分ばかり話してはいません。相手の話を拾って広げ、相手が笑いの中心になるようにしています。これが「相手を立てる」ということです。相手が気持ちよく話せる場では、自然と笑いが増えていきます。

相手を立てる一言は、次の3つに分けられます。

  • 拾う:相手の言葉をくり返して、面白がる(「ついて歩いた!」)
  • 広げる:続きや細かいところを聞く(「どれくらいですか」)
  • 渡す:ほかの人に話をつなぐ(「〇〇さんも、見たことあります?」)

台本相手を立てる会話の例(約1分)

A昨日、スーパーで半額シールを貼る店員さんの後ろを、ずっとついて歩いちゃって。

Bついて歩いた! どれくらいですか。

A10分くらい。気づいたら、私の後ろにも2人いました。

B行列ができてる。それはもう、店員さんが先頭の行進ですね。

Aそうなんです。店員さんが振り返って、すごく驚いてました。

BCさん、その行進って見たことあります?

Cあります。というか、だいたい3番目にいます。

Bいた。行進の常連さんが、ここにいました。

Bさんは、自分の面白い話を1つもしていません。Aさんの「ついて歩いた」を拾い、「行進」と言い換え、最後にCさんへ話を渡しています。笑いの中心は、AさんとCさんです。

反対に、相手の話を聞いてすぐ「私なんて〜」と自分の話を始めると、相手の話はそこで終わってしまいます。似た話を思い出しても、まずは相手の話を1つ広げてからにしましょう。

例文話を取ってしまう返しと、相手を立てる返し

相手「昨日、自転車のカギをなくしちゃって」
取ってしまう返し「私なんて、自転車ごとなくしたことありますよ」
相手を立てる返し「えっ、それでどうやって帰ったんですか」

相手を立てる返しなら、相手は続きを話せます。相手を立てる聞き方は「相づちで笑いを生むには?」でも紹介しています。

ほかにもある、話が面白い人の小さな特徴

3つの習慣のほかにも、話が面白い人によく見られる特徴があります。どれも小さなことですが、まねしやすいものばかりです。

特徴会話での表れ方
話が短いいちばん面白いところで話を終え、長く引っぱらない
人の話でよく笑う自分が笑うので、相手も話しやすくなる
自分の失敗を明るく話せる小さな失敗を、困った顔ではなく楽しそうに話す
場に合わせて話題を選ぶ初対面の人や目上の人がいる場では、内輪の話をしない
人を下げる笑いを使わない誰かをからかわなくても笑いが取れる

自分の失敗を話すときは、自分を下げすぎないことが大切です。聞く人が、笑ってよいのか迷ってしまうからです。好かれる自虐と嫌われる自虐の違いは「自虐ネタの例と使い方」にまとめています。

まねして身につける練習法

いちばん早く身につくのは、身近な「話が面白い人」をまねすることです。ただし、まねするのはセリフではなく、その人が使っている型です。次の手順で、1週間ほど続けてみてください。

  1. 職場や友人の中から、「話が面白い」と思う人を1人決める
  2. その人が笑いを取った場面を、できるだけセリフのままメモする
  3. メモを「観察」「言い換え」「相手を立てる」のどれに当たるかで分ける
  4. 同じ型を使って、自分の出来事で一言を作る
  5. 家族や仲のよい人との会話で、1日1回だけ使ってみる
  6. 1週間たったら、うまくいった型に印をつけて、次の週も使う
時間
1日5分(メモと振り返り)
人数
1人
準備物
スマホのメモか、小さなノート
難しさ
★

メモは、次のように3行で書くと続けやすくなります。

例文まねノートの書き方の例

【見た場面】冷房が効きすぎた会議室で、先輩が「ここ、冷蔵庫ですね。しかも野菜室のほう」と言って笑いが起きた
【使っている型】言い換え(例える)。「野菜室」まで言って、細かくしている
【自分でやるなら】日差しの強いバス停で「ここ、オーブンの予熱中ですね」

型が分かれば、場面が違っても使えます。うまくいかない日があっても気にせず、メモを続けることが大切です。

面白い人をまねするときの注意

まねは上達の近道ですが、そのままでは使えないものもあります。特に、次の3つには気をつけましょう。

  • セリフをそのまま使わない:その人とその場面だから面白かった言葉は、ほかの場では伝わらないことがあります
  • いじりや毒のある言い方はまねしない:その人と相手の間に信頼があるから、成り立っている笑いです
  • 無理ににぎやかなキャラにならない:静かな人には、静かな人らしい面白さがあります

まねする前に確かめること

  • 誰かを下げる笑いになっていないか
  • その場にいない人の話をしていないか
  • 自分の言葉に直しているか
  • 初めて会う人が聞いても分かるか

よくある質問

話が面白い人は、もともと明るい性格の人ですか?

そうとは限りません。口数が少なくても、短い一言で場を笑わせる人もいます。大切なのは明るさより、よく見て、言い換えて、相手を立てることです。

観察しても、面白いことが見つかりません。

最初は「みんなが同じことをしている場面」を探すと見つけやすくなります。エレベーターや行列、会議など、人が集まる場所には材料がたくさんあります。毎日の練習のしかたは「笑いのセンスを磨くには?」で紹介しています。

相手を立ててばかりだと、自分が話す時間がなくなりませんか?

心配いりません。相手を立てていると、相手も「あなたはどうですか」と話を返してくれるようになります。自分の話は、そのときに短く1つ話せば十分です。

まとめ

  • 話が面白い人の特徴は、観察・言い換え・相手を立てる、の3つの習慣
  • 観察するのは、人の見た目ではなく場面や出来事
  • 言い換えは、大げさ・例え・物を人のように・小さく言う、の4方向
  • 相手を立てるには、拾う・広げる・渡すの3つの一言を使う
  • 身近な面白い人の「型」をメモして、自分の出来事でまねする
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