オチのない話をしてしまう人へ|話を短くまとめるコツと例文

床やいすに座り、輪になって楽しそうに話す3人

オチのない話になるのは、話し始める前に「何を伝えたいか」が決まっていないからです。最初に一番言いたいことか一番の驚きを言い、そのあとに様子や理由を足すと、話は短くまとまります。オチ(話の最後に笑いや納得が生まれる一言)は、そのあとで考えれば十分です。

じつは、雑談ではオチがなくても困らない場面がたくさんあります。困るのは、話が長くて「結局、何の話?」と思われてしまうことです。この記事では、オチのない話になる原因と、結論から話す型を、言い換え前と後の例文で紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. オチのない話になる5つの原因
  2. 結論から話す3つの型
  3. 言い換え前と後の例文で比べる
  4. オチがなくても困らない締めの一言
  5. 話を長くする口ぐせを減らす
  6. 話を短くする1日3分の練習
  7. 聞き手の様子を見て、話を切り上げる
  8. よくある質問
  9. まとめ

オチのない話になる5つの原因

話が長くなる人には、いくつかの共通点があります。自分に当てはまるものを探してみてください。

原因よく出る言い方直し方
1. 話す目的が決まっていない「なんかね、この前さ」話す前に「一言でいうと?」を考える
2. 起きた順に全部話す「朝起きて、それから…」一番の出来事から話し始める
3. 前置きや言い訳が長い「関係ないかもだけど」前置きは1文までにする
4. 人や情報が多すぎる「そこに先輩の友だちの…」登場人物は2人までにしぼる
5. 終わり方を決めていない「…っていう感じで、うん」締めの一言を先に用意する

特に気をつけたいのは、2の「起きた順に全部話す」です。思い出しながら話すと、どうしても時間の順になります。でも、聞く人が知りたいのは、出来事の中の一番面白いところか、一番大事なところだけです。

結論から話す3つの型

話を短くまとめるには、1文目に何を言うかが大切です。場面に合わせて、次の3つの型を使い分けましょう。

型1文目の例向いている場面
型1:見出しから話す「植物がないのに、植木鉢を3つ買いました」雑談、面白い話
型2:結論から話す「A社さんの件は、来週もう一度うかがいます」仕事の報告、相談
型3:予告してから話す「2つだけ、いいですか」どうしても長くなる話

型1:見出しから話す

新聞の見出しのように、出来事を一言で先に言う型です。ただし、オチそのものを言うのではなく、聞く人が「どういうこと?」と思う一言にします。続きを聞きたくなるので、そのあとの話を短くしても伝わります。

型2:結論から話す

仕事の報告は、結論を最初に言うのが基本です。「〇〇になりました。理由は△△です。次は□□します」の3文にすると、聞く人が迷いません。仕事でよく使われる「PREP法(結論・理由・例・結論の順に話す方法)」を短くした形です。

型3:予告してから話す

どうしても長くなりそうなときは、最初に「2つあって」「30秒だけいいですか」と予告します。話の長さとゴールが先に分かるので、聞く人は安心して聞けます。

言い換え前と後の例文で比べる

同じ内容でも、型を使うとここまで短くなります。読み比べてみてください。

例1:週末の話(雑談)

例文言い換え前(約40秒)

土曜日なんですけど、朝ちょっと遅く起きて、天気もよかったから、どこか行こうかなと思って、でも結局近所のホームセンターに行ったんですよ。前から欲しかった棚を見てたら、店員さんが話しかけてきて、いろいろ説明してくれて、棚は買わなかったんですけど、植木鉢を3つ買って帰ってきて……あ、植物はまだ買ってないんですけどね。

例文言い換え後(約15秒)

土曜日に、植物を1つも持っていないのに、植木鉢を3つ買いました。
棚を見に行ったはずが、店員さんの説明が上手で、気づいたらレジにいたんです。
今、空っぽの植木鉢が、玄関に3つ並んでいます。

言い換え後は、一番おかしなところ(植物がないのに植木鉢)を1文目に置いています。起きた順ではなく、面白い順に並べ直すのがポイントです。

例2:仕事の報告

例文言い換え前

A社さんの件なんですけど、昨日うかがったら、担当の方が変わっていたんですね。それで最初から説明し直して、資料も前の担当の方向けのものだったので、いったん持ち帰ることになって……。

例文言い換え後

A社さんの件は、来週もう一度うかがうことになりました。
担当の方が変わっていて、資料を新しい担当の方向けに作り直す必要があるためです。
水曜日までに作り直して、木曜日に持っていきます。

報告では、オチの代わりに「結論」を1文目に置きます。聞く人が一番知りたいのは「どうなったか」だからです。

例3:「最近どう?」と聞かれたとき

例文言い換え前

最近? うーん、まあ普通かな。仕事も相変わらずだし、特に何もないかな。あ、でも、なんだろう、朝ちょっと歩いたりはしてるかも……。

例文言い換え後

最近、朝の散歩を始めました。
3日目で、近所の犬に顔を覚えられました。
今は散歩というより、その犬に会いに行っています。

話題が思いつかないときは、最近の出来事を1つだけ選んで、3文で話します。全部を話そうとしないことが、短くまとめる一番の近道です。

オチがなくても困らない締めの一言

雑談では、無理にオチを作る必要はありません。最後に「ここで終わり」と分かる一言があれば、話はすっきり終わります。

締めの型例
今の様子で終える「今、空っぽの植木鉢が玄関に並んでいます」
「それ以来」で終える「それ以来、ホームセンターでは棚の前に立たないようにしています」
正直に言う「オチはありません。植木鉢だけあります」
相手に渡す「〇〇さんは、最近何か買いました?」
まとめて終える「……という、平和な土曜日でした」

「オチはありません」と正直に言うのは、それ自体が小さな笑いになることがあります。言い訳のように長く言わず、短く明るく言うのがコツです。相手に話を渡す締め方は、会話を続けたいときに便利です。

話を長くする口ぐせを減らす

話が長い人は、中身より先に、つなぎの言葉で時間を使っていることがあります。スマホで自分の話を録音して聞き返すと、口ぐせがよく分かります。

口ぐせ起きやすいこと代わりにすること
「なんか」「えーと」話の中心がぼやける何も言わずに、1拍だまる
「〜なんですけど、」文が切れずに長くなる「〜です。」で一度切る
「関係ないかもだけど」前置きだけで時間がたつ言わずに本題から入る
「めっちゃ面白い話があって」聞く人の期待が上がりすぎる面白いかどうかは言わずに話し始める
「で、なんだっけ」話の行き先を見失う話す前に見出しを決めておく

特に「面白い話があって」は、オチに自信がないときほど言わないほうが安全です。最初に「面白い」と言うと、聞く人の期待(ハードル)が上がり、小さな笑いでは足りなくなるからです。何も言わずに話し始めれば、オチが弱くても「へえ」で自然に終われます。

話を短くする1日3分の練習

話をまとめる力は、毎日の短い練習で身につきます。1日1回、次の順番で試してみてください。

  1. 今日あった出来事を1つ選ぶ
  2. その出来事に、15字以内の見出しをつける
  3. 見出しを1文目にして、3文で話す
  4. スマホのタイマーで、30秒以内に収める
  5. 慣れてきたら、3文目を締めの一言に変える
時間
1日3分
人数
1人
準備物
スマホのタイマー
難しさ
★
例文見出しから3文で話した例

セルフレジに、財布を売られかけました。
かごの縁に財布を置いたまま会計をしたら、「商品をスキャンしてください」と3回止められたんです。
レジは、私の財布も商品だと思っていたみたいです。

話す前に心の中で確かめること

  • 一番言いたいことは、1つにしぼれているか
  • 1文目に、それが入っているか
  • 登場人物は2人までか
  • 終わりの一言が決まっているか

聞き手の様子を見て、話を切り上げる

話している途中でも、聞き手の様子を見れば、長すぎるかどうかが分かります。次のサインが出たら、話を早めに締めましょう。

  • 相づちが「うん」「へえ」だけになってきた
  • 視線が手元のスマホや時計に移った
  • 相手が何か言いかけて、やめた

そんなときは、「つまり、〇〇だったんです」と一言でまとめて終えます。話を途中で切り上げるのは、失礼ではありません。相手に話す番を渡す、気配りのひとつです。

話を渡したあとは、今度は自分が聞き役です。聞き役になったときの返し方は「相づちで笑いを生むには?」で紹介しています。

よくある質問

「で、オチは?」と言われたら、どう返せばいいですか?

気にしすぎず、「今日はオチなしでお届けしました」と明るく返せば十分です。それ自体が小さな笑いになります。言われて気まずくなったときの立て直し方は「滑ったときの返し方」にまとめています。

結論から話すと、冷たく聞こえませんか?

仕事の報告なら、結論から話すほうが丁寧に伝わります。雑談でも、型1のように「どういうこと?」と思わせる一言から入れば、冷たくは聞こえません。むしろ、相手に興味を持ってもらいやすくなります。

短くまとめたあと、面白い話にもしたいです。

短く話せるようになったら、次は「状況→ずれ→オチ」の順に組み立ててみましょう。「エピソードトークの作り方」で、組み立て方と例を紹介しています。話し方全体のコツは「面白い話し方のコツ」にまとめています。

まとめ

  • オチのない話になる一番の原因は、話す前に伝えたいことが決まっていないこと
  • 起きた順ではなく、一番言いたいことから話す
  • 雑談は見出しから、報告は結論から、長い話は予告してから
  • オチがなくても、締めの一言があれば話はすっきり終わる
  • 1日3分、見出しと3文で話す練習をする
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