相づちで笑いを生むには?聞き上手の面白い返し方と例文

いすに座って向かい合い、相手の話を笑顔で聞く女性と男性

相づちで笑いを生むコツは、相手の言葉を「くり返す」「少しだけ大きく言い換える」「続きを促す」の3つです。自分が面白いことを言う必要はありません。相手の話が一番面白くなるように、ちょうどいい場所で背中を押すのが、聞き上手の相づちです。

相づちとは、相手の話を聞きながら返す、短い言葉や反応のことです。この記事では、相づちの種類と、笑いが生まれる相づちの例を、会話の例と一緒に紹介します。

目次目次を閉じる目次を開く
  1. 相づちの6つの種類
  2. 笑いが生まれる相づち5つ
  3. 会話例:相づちで話が面白くなる
  4. 相づちのタイミングと声
  5. 場面別・相づちの使い分け
  6. 笑いを生む相づちで気をつけること
  7. 相づちの練習法
  8. よくある質問
  9. まとめ

相づちの6つの種類

相づちには、役目の違う6つの種類があります。同じ相づちばかりにならないよう、まずは全体を知っておきましょう。

種類例役目
受け止める「はい」「ええ」「うんうん」聞いていることを伝える
共感する「わかります」「それはうれしいですね」相手の気持ちに寄りそう
驚く「えっ」「本当ですか」話の意外なところを目立たせる
くり返す「3回も」「夜中の2時に」大事なところを相手に返す
促す「それで?」「どうなったんですか」続きを話してもらう
まとめる「つまり、〇〇だったんですね」話を整理して、ひと区切りつける

「はい」「なるほど」だけをくり返すと、聞き流しているように見えることがあります。6つを混ぜて使うと、相手は「ちゃんと聞いてもらえている」と感じて、話す量が増えていきます。

口ぐせになっている相づちを言いかえる

つい同じ相づちばかり使ってしまう人は、言いかえを2つずつ用意しておくと便利です。

いつもの相づち言いかえの例
「すごい」「どうやったんですか」「よく続けられましたね」
「なるほど」「そういうことだったんですね」「それで〇〇なんですね」
「やばい」「それは声が出ますね」「想像しただけでドキドキします」
「へえ」「初めて聞きました」「そこ、もう少しくわしく聞きたいです」
「たしかに」「言われてみると、そうですね」「その考え方、いいですね」

言いかえの多くは、相手の話の中身にふれていたり、質問になっていたりします。中身にふれた相づちは、聞いている証拠になり、相手は続きを話しやすくなります。

笑いが生まれる相づち5つ

6つの種類の中でも、次の5つの使い方は、会話に笑いを生みやすいものです。どれも、相手の話を主役にしたまま、少しだけ面白くする返し方です。

相づちの使い方相手の話相づちの例
1. 数字や言葉をくり返して驚く「カレーを作りすぎて、5日間カレーでした」「5日間!」
2. 少し大げさに言い換える同じ話「それはもう、カレー週間ですね」
3. 相手の気持ちを先に言う「3日目に、家族が無言になりまして」「その無言、たぶん全部伝わってますね」
4. 実況する「で、4日目にですね……」「おっと、ここから展開がありそうですね」
5. あとから前の話を出す話がひと区切りついたあと「ところで、5日目のカレーはどうなったんですか」

1と2:くり返して、少し大きくする

くり返しは、一番簡単で、一番笑いにつながりやすい相づちです。相手の話の中の数字や変わった言葉を、そのまま返すだけで、その部分のおかしさが目立ちます。慣れてきたら、くり返したあとに少し大げさな言い換えを足しましょう。

3と4:気持ちを先に言い、実況する

相手が言いたそうな気持ちを先回りして言葉にすると、相手は「そう、それ」と乗ってきます。実況は、話の盛り上がりを一緒に楽しむ返し方です。どちらも、相手が笑いながら話しているときだけ使い、真剣な話のときには使いません。

5:あとから前の話を出す

話がひと区切りついたあと、最初のほうに出た言葉をもう一度出すと、場がもう一度笑いに包まれます。前の話を覚えていることも伝わります。お笑いで「天丼」と呼ばれる、同じことをくり返して笑いを大きくする方法と同じ仕組みです。くわしくは「天丼(くり返しのボケ)のやり方」で紹介しています。

会話例:相づちで話が面白くなる

相づちの力がよく分かる会話の例です。話しているのはAさんですが、笑いを引き出しているのはBさんの相づちです。

台本相づちで話が広がる会話の例(約1分)

Aこの前、ジムに入会したんです。

Bお、いいですね。

Aそれで初日に、ロッカーの番号を忘れちゃって。

Bえっ。ロッカーって、何番まであるんですか。

A200番まで。

B200! まさか、全部開けて回ったんですか。

Aさすがに、受付で聞きました。

B受付の人、覚えてました?

A「お客さま、それは靴箱の番号です」って。

B靴箱! じゃあ、靴だけはすぐ出せたんですね。

A靴だけは、すぐ出せました。

B運動する前に、もう1試合終わってますね。

Bさんの相づちを、種類ごとに見てみましょう。

Bさんの相づち種類会話の中での役目
「何番まであるんですか」驚く・促す「200番」という数字を引き出す
「200!」「靴箱!」くり返すおかしなところを目立たせる
「全部開けて回ったんですか」大げさに言い換えるありえない場面を想像させて笑いにする
「受付の人、覚えてました?」促す話の一番の山場を引き出す
「もう1試合終わってますね」まとめる話全体を一言で締める

もしBさんが「へえ」「そうなんですね」だけで返していたら、Aさんは「受付で聞きました」で話を終えていたかもしれません。一番面白い「靴箱」の話を引き出したのは、Bさんの促す相づちです。

相づちのタイミングと声

相づちは、言葉選びと同じくらい、入れるタイミングが大切です。次の4つを意識してみてください。

  • 相手の文の切れ目で入れる:「〜でね」「〜なんですよ」のあとが入れどころです
  • かぶせない:相手が言い終わってから、ひと呼吸おいて返します
  • 声の高さを相手に合わせる:楽しい話には少し高く、困った話には低くゆっくり返します
  • 多すぎない:1文に1回くらいにして、あとはうなずきで伝えます

特に気をつけたいのは、かぶせないことです。相手の話の途中で相づちを重ねると、急かしているように聞こえます。オンライン会議では声が重なりやすいので、声の相づちを減らして、うなずきを大きくしましょう。表情や声の出し方は「リアクションが上手くなる方法」でも紹介しています。

場面別・相づちの使い分け

同じ相づちでも、相手や場面によって合う・合わないがあります。

場面合う相づち避けたい相づち
上司や目上の人「そうだったんですね」「勉強になります」「なるほど」「確かに」を何度も続ける
友人や同僚くり返し、少し大げさな言い換え何にでも同じ「やばい」
初対面の人受け止める、共感する、促す実況や、からかうような言い換え
相手が悩みを話しているとき受け止める、共感する笑いをねらう相づち

初対面の人には、まず受け止める相づちと促す相づちで、話しやすい空気を作りましょう。笑いをねらう相づちは、何度か話して関係ができてからで十分です。

笑いを生む相づちで気をつけること

笑いを生む相づちは、使い方を間違えると、相手を嫌な気持ちにさせることがあります。次のことを確かめてから使いましょう。

笑いを生む相づちを使う前に

  • 相手が笑いながら話しているか(真剣な話や悩みではないか)
  • 「私なんてもっと〜」と、相手の話を取っていないか
  • 「いや」「でも」と、否定から入っていないか
  • その場にいない誰かを下げる話に、乗っていないか

誰かが別の人をからかう話を始めたときは、笑いで乗らないようにしましょう。「そうなんですね」と短く受けて、「そういえば」と別の話題に移るのが、聞き上手の気配りです。話題の変え方は「雑談の面白いネタ」で紹介しています。

相づちの練習法

相づちは、毎日の会話の中で練習できます。次の順番で、少しずつ種類を増やしていきましょう。

  1. ラジオやトーク番組を聞きながら、声に出して相づちを打ってみる
  2. 1日1回、会話の中で「くり返す相づち」を使う
  3. 慣れたら、くり返したあとに「少し大げさな言い換え」を足す
  4. 家族や友人との会話で、「促す相づち」で話の続きを引き出す
  5. 1週間たったら、どの相づちで相手が笑ったかを振り返る
時間
1日5分(会話の中で1回ずつ)
人数
1人(慣れたら家族や友人と)
準備物
なし
難しさ
★

よくある質問

「さしすせそ」の相づちだけ覚えればいいですか?

「さすが」「知らなかった」「すごい」などの相づちは便利ですが、それだけをくり返すと、聞き流しているように聞こえます。くり返す相づちや促す相づちを混ぜると、ちゃんと聞いていることが伝わります。

相づちが多すぎると言われました。

声の相づちを減らして、うなずきに置きかえてみましょう。相手の文の切れ目だけで返すようにすると、自然な回数になります。

面白い相づちが思いつかないときは、どうすればいいですか?

無理に面白いことを言わなくて大丈夫です。相手の言葉をくり返すだけで、十分に笑いは生まれます。話し手の側に回ったときのコツは「面白い話し方のコツ」で紹介しています。

まとめ

  • 相づちで笑いを生むコツは、くり返す、少し大きく言い換える、続きを促す、の3つ
  • 相づちは、受け止める・共感・驚く・くり返す・促す・まとめる、の6種類を混ぜて使う
  • 一番面白い話を引き出すのは、促す相づち
  • 相手の語尾まで聞いてから、ひと呼吸おいて返す
  • 真剣な話や悩みには、笑いをねらわず受け止める
「話し方」の記事一覧へトップページへ戻る