ワークショップ資料(2004.2.15)

ワークショップ・レジュメ
お笑いに学ぶ教育技術
2004.2.15「『楽しい授業』実践講座」乙部啓二


1.理論編

○学級崩壊現象の分析

1 子どもたちは授業より「私語・立ち歩き」が大事と考えはじめた。
2 クラス替え後にクレヨンしんちゃんの物真似が急増する。
3 子どもたちが授業で一番嫌いなのは「教師の話」である。

→子どもたちが教師に「オモシロ度」を強く求めるようになったことが一因。
(「従来の真面目一方の学校コミュニケーションでは無理がある。
教師はもっともっとエンターテナーになる必要がある」 → 学級崩壊を起こした教諭の証言)
→「オモシロ度」をお笑いタレントなどが駆使するコミュニケーション技術から学ぼうとした。
→教師がいきなり芸人にはなれないので
→1 おもしろ話・小道具・ネタ・ゲーム等の情報集め → 2見守る技術と言葉がけの技術の研究

 ○「やっぱりさんま大先生」の研究:教師としての明石家さんまを斬る

1 子どもの話をひと言ひと言「うん」「うん」と肯定しながら聞く。
2 集中して話を聞き、細かい所も聞き逃さない。
3 速く大きなリアクション。
4 子どもの答えが質問からずれたり要領を得なかったりしても、最後まできちんと話を聞き否定しない。

→「誤答(=とりあえず口にした子どもなりの発言)にやさしい」こと!

 ○ギャグの構造(萩本欽一)

1.フリ~これから何をするか、ネタを振る。状況を知らせる。
2. オトシ(オチ、ボケ)~おもしろい事を言ったり、やったりする。観客の予想を裏切る。
3.ウケ(フォロー)~ツッコミ、リアクションで演者と観客の空気を調整して次のギャクへ進む。

○子どもたちの笑いを引き出すために

   これまでの教師…自らを「オトシ」の位置において、教室の笑いを創り出していた。
          →経験や性格によって、向き・不向きがある。
   これからの教師…教師は「フリ」「ウケ」の位置に立ち、子どもたちの笑いを引き出す。
          →「バラエティーゲーム」で、子どもたちの笑いを引き出すことができる。

○お笑いの「フォロー/ツッコミ」を教室で使用する際の留意点

1 定型でつっこむ(おいおい/あのね/もしもし/~かよ!)
2 目が笑っている(目が真剣だと怒っているように見えてしまう。
             ツッコミは怒ってみせる演技。フォロー(リアクション)は驚いてみせる演技)
                                   ↑
                               「えーっ」「おーっ」
3 相手の体に手を添えている(体が緊張していると 〃 )

2.実践編~バラエティゲーム~

・お笑い教室あるある勝ち抜きネタ合戦

1 なるほど、あるあると言いたくなるようなひとことネタを考えさせる。
2 一対一の勝ち抜き形式で発表させる。
3 発表の際「あるあるネタを言ってみて!」と全員で掛け声を書ける。
4 どっちが「あるある」と思ったか、多数決で勝敗を決める。
5 先生は進行役になり、時には勝ち抜き戦に参加する。

・クイズ式なんだなんだ班会議ゲーム

1 教師が3択問題を出す。(例:先生が朝食べたものは何?①目玉焼き ②焼きそば ③カレーライス)
2 班ごとに、3つの中から一つ答えを選ぶ。
3 どうしてそれを選んだか、班の代表に理由を発表させる。
4 教師は理由を聞き、「なるほど」「おもしろいこと考えたな」と思った班が優勝(実際の正解とは関係ナシ)。

・お笑い山手線キャッチボール

1 一対一でボールなしのキャッチボールをしながら「山手線ゲーム」をする。
 ※山手線ゲーム………テーマに合った言葉を次々に言い合うゲーム。古今東西。
2 与えられたテーマに制限時間(5秒以内)で答えられなかったり、テーマから外れた答えをするとアウト。
3 答えがテーマから外れても、ボケがおもしろければ、先生の判定でセーフになる。
4 勝ち抜き形式にしてもよい。
〈テーマ例〉「水の中の生き物」「学校にあるもの」など。 

・好きですか嫌いですかゲーム

1 クラスの中から解答者になる子ども1人を選ぶ
2 解答者の子どもは、黒板を背にして教室の前の椅子に目隠しして腰掛ける。
3 教師は、黒板にある言葉を書く。
4 まず教師が、「これは好きですか、嫌いですか」と聞く。
5 解答者が答える。
6 続いて解答者以外の子どもたちの質問タイム5分とる。
7 解答者の答えによって、当たっていたら「おー!」と言って拍手する。おかしな答えには「えー!」と言うようにする。
8 最後に解答者は黒板に書かれた文字が何であるのか当てる。

3.手引き
お笑い教師同盟(仮)
 代表・上條晴夫(埼玉大学、授業づくりネットワーク代表)。「教室に笑いを!子どもに笑顔を!お笑いから教育技術を学ぼう!」を合い言葉に設立された団体(「仮」はシャレ)。教室で使えるバラエティゲームや、笑いを呼ぶ小道具・小話などを研究している。会員は全国に48名。わたしは事務局担当。
HP→http://www.jugyo.jp/owarai-kyousi/

~参考図書(上條晴夫氏編・編著の本)~
『さんま大先生に学ぶ 子どもは笑わせるに限る』(フジテレビ出版、2000年)
『お笑いに学ぶ教育技術』(学事出版、2001年)
『小学校の授業でつかうおもしろ話ミニネタ帳』(たんぽぽ出版、2003年)
『教室がなごむお笑いのネタ&コツ101』(学事出版、2003年)

Published: 9月 26th, 2010 at 18:41
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