割り算の筆算「ひけない時は1減らす」(佐々木潤)

公明新聞リレー連載「授業に笑いを!お笑い教師同盟の挑戦」
第20回「大事なことはお笑いで印象づけよう!」
佐々木 潤(宮城県)
(『公明新聞』2007年10月27日掲載)


 たとえば、四年生の算数の時間。92÷36の割り算の勉強です。2けた÷2けたのわり算は、子供たちにとって鬼門です。ただでさえわり算は難しいのに、割る数が2ケタなのです。手順をきちんとおぼえさせる必要があります。この場合のわり算では「たてる」「かける」「ひく」までいって、引けないときは商を1減らすということを教えたいのです。しかしパッと覚えられない子たちもけっこう多いです。印象深く教える一工夫が必要であります。
 92÷36の計算。まずは,十の位の部分に目をつけて9÷3をして3を商にします。ところが36かける3は108。92からは引けません。「引けないですね。こんなときは商を1減らします。」
先生「大事なことなのできちんと覚えましょう。」
先生「ひけない時は1減らす。」
子供「ひけない時は1減らす。」
先生「そう、ひけない時は1減ら~す。」
 妙に伸ばして言って,おもむろにキャップ,サングラスをつけ,マイクを持ち、謎のラッパー登場!前に出す指は定番のラッパースタイル。
先生「OK!ラップで、おぼえよう!リピート・アフター・ミー!引けない・ときは・1へら~す!」
子供「引けないときは1へら~す。」
先生「OK,ワンスモア!引けない・ときは・1へら~す!」
 と続けます。たいがいの子供は一緒にラッパー口調です。ジョークにのってこれない子供にも、近くに行って繰り返してやると、やらないまでも素晴らしい笑顔を見せてくれます。
 このあと,類題(似たような問題)を解かせます。机間指導をしながら,「ほら,引けないときはどうするんだっけ?」「引けないときは1へら~す。」と答えられれば,もうカンペキ。謎のラッパーはことあるごとに登場するのです。ラップのリズムでポイント解説をしまう。
 この他にも、「謎の外国人」というのもあります。パターンは同様ですが、説明する時に「オー、ヒケナイトキハ、1ヘラスンデスネー。ミーナサーン。イイデスカー?」と、日本語が苦手な外国人風にしゃべるのです。子供がノッてくれると、外国人風に返してくれます。さらには、関西のおっちゃんになることもあります。「ええかあ?ここはなあ!ひけない時は1へらすんやでー!」(関西では当たり前だが、東北ではウケる。)
 いずれにしても、お笑いで印象付けるところがポイントです。おかげで、うちのクラスの子供は大事なところをよく覚えていますよ!


この文章は、2007年に公明新聞の教育欄に掲載されたものです。掲載にあたっては、公明新聞の許諾を得ております。

Published: 9月 26th, 2010 at 16:24
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